ニキビと酒さの違いとは?見分け方や症状・治療方法を解説

顔に赤みやポツポツができると、「これはニキビ?それとも酒さ?」と迷う方も少なくありません。ニキビと酒さは見た目が似ていますが、原因や皮膚で起きている変化が異なるため、治療方法も異なります。
そこで今回は、ニキビと酒さの違いを、面皰(コメド)の有無・赤みの出方・症状が現れる部位という3つのポイントから解説します。あわせて、ニキビと見分けにくい酒さの種類や、似た症状を起こす皮膚疾患、それぞれの治療方法、スキンケアの注意点、皮膚科を受診する目安についても紹介します。
ニキビと酒さの違いと見分け方
ニキビと酒さを見分けるには、面皰(コメド)の有無・赤みの出方・症状が現れる部位を確認することがポイントです。ニキビでは面皰がみられやすい一方、酒さでは頬や鼻など顔の中心部に赤みやほてりが続きやすく、面皰を伴わないことが特徴です。
| 比較項目 | ニキビ | 酒さ |
|---|---|---|
| 面皰(コメド) | みられやすい | 基本的になし |
| 赤み | 炎症したニキビの周囲に出やすい | 頬・鼻など顔の中心部に続きやすい |
| ほてり | 主な症状ではない | ほてりやヒリヒリ感を伴うことがある |
| 主な部位 | 顔全体・背中・胸元など | 頬・鼻など顔の中心部 |
| 悪化しやすい刺激 | 摩擦・皮脂・毛穴詰まりなど | 紫外線・温度変化・飲酒など |
下記より詳しく解説いたします。
ニキビ

ニキビは、白ニキビや黒ニキビなどの面皰があり、画像のような赤いポツポツや膿をもったニキビが混在している場合はニキビの可能性が高いです。また、ニキビは顔だけでなく、背中や胸などに同じような症状が出ることもあります。
ニキビは毛穴に皮脂や古い角質がたまることで面皰ができ、炎症が起こると赤い丘疹や膿疱になります。そのため、「毛穴に白いポツポツや黒いポツポツがある」「赤く腫れたニキビがある」「顔以外にも同じ症状がある」といった場合は、ニキビの可能性が高いです。
一方、面皰がほとんどなく、頬や鼻を中心とした赤みやほてりが続いている場合は、酒さなど別の皮膚疾患も考える必要があります。面皰について詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
酒さ

酒さは、頬や鼻など顔の中心部に赤みやほてりが慢性的に続く皮膚疾患です。ニキビとは異なり、毛穴の詰まり(面皰)が主な原因ではなく、血管の拡張や皮膚の炎症などが関係していると考えられています。
症状が進むと、赤みのある部分に丘疹や膿疱が現れることがあり、見た目がニキビに似てくるため注意が必要です。ニキビのようなブツブツがあっても、顔の中心部の赤みやほてりが長く続いている場合は、酒さの可能性があります。
ニキビと間違えやすい酒さの種類
酒さにはいくつかのタイプがあり、なかでも赤い丘疹や膿疱が現れる「丘疹膿疱型」は、炎症性ニキビと見た目が似ています。酒さのタイプによって症状の現れ方が異なるため、赤みやポツポツの特徴を確認することが大切です。
紅斑毛細血管拡張型

紅斑毛細血管拡張型は、頬や鼻など顔の中心部に赤みが続き、細い血管が目立つタイプです。ニキビのような白ニキビ・黒ニキビや膿疱は基本的にみられず、赤みやほてりが主な症状です。そのため、面皰を伴うニキビとは比較的区別しやすいタイプです。
丘疹膿疱型

丘疹膿疱型は、顔の赤みとともに赤いポツポツや膿疱が現れるため、ニキビと間違えやすいタイプです。見分ける際は、毛穴に白っぽいポツポツや黒っぽいポツポツがあるかを確認することがポイントです。面皰がないのに顔の中心部に赤いポツポツが繰り返し現れる場合はこのタイプの酒さの可能性があります。
鼻瘤型・眼型

鼻瘤型は、鼻の皮膚が厚くなり、鼻が赤く腫れたように見えたり、表面がでこぼこしたりするタイプです。ニキビと見分ける際は、赤いポツポツが一時的にできるのではなく、鼻の皮膚そのものが徐々に厚くなり、凹凸が目立つようになることがポイントです。ニキビのような毛穴の詰まりを繰り返すというより、鼻の形や皮膚の厚みに変化が続く場合は鼻瘤型の可能性があります。
眼型では、目の充血や異物感、乾燥感、まぶたの赤みなど、目の症状が現れることがあります。顔の赤みだけでなく目にも気になる症状がある場合は、酒さに伴う眼症状の可能性もあるため、皮膚科などの医療機関に相談しましょう。
ニキビや酒さと似た皮膚疾患
顔の赤みやポツポツは、ニキビや酒さだけでなく、ほかの皮膚疾患でも起こります。ステロイド外用薬を使っている、皮むけやかゆみがある、化粧品を変えてから症状が出たなど、症状が現れたきっかけや特徴を確認することが、見分けるポイントです。
酒さ様皮膚炎

酒さ様皮膚炎は、顔に赤みや小さなポツポツが現れ、酒さと似た症状を起こす皮膚炎です。特に、顔にステロイド外用薬を使用した後から赤みやポツポツが目立つようになった場合は、酒さ様皮膚炎の可能性があります。
脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎は、鼻の周囲や眉間、髪の生え際などに赤みと皮むけが現れやすい皮膚疾患です。酒さやニキビと見た目が似ることがありますが、脂っぽいフケのような皮むけを伴うことが見分けるポイントです。
赤いポツポツだけでなく、鼻の脇や眉間などに皮むけやカサつきが目立つ場合は、ニキビよりも脂漏性皮膚炎の特徴に近い可能性があります。
接触皮膚炎・口囲皮膚炎

接触皮膚炎は、化粧品やスキンケア用品などが肌に触れたことをきっかけに、赤み・かゆみ・ヒリヒリ感などが現れる皮膚炎です。新しい化粧品を使い始めた後に症状が出た場合は、ニキビや酒さとは異なる原因も考える必要があります。
口囲皮膚炎は、口の周りに小さな赤いポツポツが集まって現れることが特徴です。ニキビと似ていますが、口の周囲に集中して症状が続く場合は、口囲皮膚炎の可能性もあります。
ニキビと酒さの治療方法
ニキビと酒さは発症の仕組みが違うため、治療の考え方も異なります。特にニキビは、保険診療でできることと、見た目まで整えるために自由診療でできることの間に、明確な役割の違いがあります。下記より詳しく解説いたします。
ニキビの治療方法

ニキビは、白ニキビや黒ニキビなどの初期段階では、外用薬や内服薬による保険診療が基本です。毛穴の詰まりを改善する薬や炎症を抑える薬を症状に応じて使い分け、ニキビの進行や再発を防ぎます。
一方、赤ニキビなど炎症が目立つ場合は、薬による治療だけでなく、肌の状態に合わせて美容施術を組み合わせることがあります。光治療やエレクトロポレーションなどで炎症後の赤みや肌状態を整えたり、ケミカルピーリングなどで毛穴の詰まりや皮脂によるニキビができやすい肌環境にアプローチしたりする方法があります。
また、ニキビの状態によってはレーザー治療が選択肢となることもあります。ただし、すべてのニキビに同じ施術が適しているわけではないため、現在のニキビの種類や炎症の程度、ニキビ跡の有無などを確認したうえで治療方法を選ぶことが大切です。ニキビの種類別の治療方法について詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
酒さの治療方法

酒さは、赤みやほてり、丘疹・膿疱など、どの症状が強いかによって治療方法が変わります。
まずは外用薬や内服薬で炎症を抑えながら、紫外線や温度変化、刺激の強いスキンケアなど、症状を悪化させる要因をできるだけ避けるプランをご提案させていただくことが多いです。
しかし、赤みが長く続いていたり、毛細血管が目立っていたりする場合には、IPLなどの光治療を加えることで改善を目指します。当院では、フォトフェイシャルを日本人の肌質向けに改良したライムライトを使用し、赤みや毛細血管の拡張にアプローチしています。
ただし、酒さの炎症が強い場合や日焼けしている場合などは、光治療が適さないことがあります。現在の肌状態を医師が確認し、薬による治療を優先するのか、光治療を組み合わせるのかを判断します。
ニキビと酒さを併発した場合の治療
ニキビと酒さが同時にみられる場合は、**両方の症状を確認したうえで、それぞれに合った治療を組み合わせます。**ニキビの治療だけを優先すると酒さの赤みが悪化することがあるため、肌の状態を見ながら治療の強さや順番を調整します。
たとえば、白ニキビや黒ニキビが中心であれば、毛穴の詰まりを改善する外用薬を使いながら酒さの炎症を抑えます。赤ニキビと酒さの赤みが強い場合には、内服薬や外用薬で炎症を落ち着かせたうえで、赤みや毛細血管が残る場合にIPLなどの光治療を組み合わせることもあります。
このように、ニキビと酒さを併発している場合は「ニキビだからニキビ治療」「赤みがあるから酒さ治療」と単純に分けられるものではありません。現在どちらの症状が強いのかを見極め、炎症を悪化させないよう治療を組み立てることが重要です。
ニキビと酒さのスキンケアと生活上の注意点
ニキビと酒さでは原因が異なりますが、肌をこすらない、紫外線を避ける、刺激の強いケアを控えるという基本的な考え方は共通しています。特に酒さは、紫外線や温度変化、飲酒などによって顔の赤みが強くなることがあるため、自分の症状を悪化させるきっかけを知っておくことが大切です。
肌をこすらず洗顔・保湿する

ニキビや酒さがある肌は、汚れを落とそうとして強くこすらないことが大切です。洗顔料をよく泡立て、指で肌をこするのではなく、泡を転がすようにやさしく洗います。
洗顔後はタオルで強く拭かず、軽く押さえるように水分を取りましょう。その後、化粧水や乳液、クリームなどで保湿します。
特に酒さは、洗顔料や化粧品がしみたり、つけたときに赤みが強くなったりすることがあります。新しい化粧品を使って刺激を感じた場合は無理に使い続けず、できるだけシンプルなスキンケアに切り替えることも一つの方法です。
紫外線対策を行う

紫外線は季節を問わず降り注ぐため、**夏だけでなく1年を通して対策することが大切です。**ニキビでは炎症後の赤みや色素沈着が残る原因となり、酒さでは顔の赤みを悪化させる要因になります。
特に画像にあるように、10〜14時頃は紫外線量が多いため、日中に外出する際は日焼け止めに加えて帽子や日傘も活用しましょう。長時間屋外で過ごす場合は、汗や摩擦で落ちることもあるため、こまめに塗り直します。
酒さなど刺激に敏感な肌では、日焼け止めを塗った際にヒリヒリしたり赤みが強くなったりすることがあります。香料やアルコールなど刺激になりやすい成分を避け、敏感肌向けの製品など、自分の肌に刺激を感じにくいものを選びましょう。
肌への刺激や酒さの悪化要因を避ける

酒さでは、熱い飲み物や辛い食べ物、アルコール、強い温度差などで一時的に赤みが強くなることがあります。
ただし、すべての人に同じ悪化因子が当てはまるわけではありません。そのため、「お酒を飲んだ日は赤みが強い」「熱いものを食べると顔がほてる」など、思い当たるきっかけがあれば記録しておくと、自分に合った対策を取りやすくなります。
また、タートルネックやマフラー、マスクなどが顔に触れて刺激になる場合は、できるだけ肌との摩擦を減らすことも意識しましょう。
ニキビか酒さか迷ったときの受診目安
顔の赤みやぶつぶつだけでは、ニキビと酒さを自分で正確に見分けるのは難しいものです。ニキビ治療を続けても改善しない、赤みやほてりを繰り返す、目にも症状があるといった場合は、皮膚科や美容皮膚科で一度診てもらいましょう。
ニキビ治療をしても改善しない
市販のニキビ治療薬やスキンケアを1〜2か月続けても改善しない場合は、ニキビ以外の皮膚疾患が隠れている可能性があります。
特に、白ニキビや黒ニキビなどの毛穴の詰まりがほとんどないのに、頬や鼻の周りに赤いぶつぶつが増える、薬を塗るとヒリヒリするといった場合は、酒さなども考えられます。
赤みやほてりが長く続く
3〜4週間以上、顔の赤みが続いている場合や、入浴・運動・飲酒・辛いものを食べたときなどに顔が急に赤くなり、その状態を繰り返す場合は受診を検討しましょう。
赤みが一時的に出るだけなのか、普段から頬や鼻が赤いのかによっても考えられる原因は変わります。「いつ赤くなるか」「どのくらい続くか」を記録しておくと、診察時の判断材料になります。
目の充血や異物感などがある
顔の赤みやぶつぶつに加えて、目の充血、乾燥、ゴロゴロする感じ、異物感、まぶしさなどがある場合は、酒さに伴う目の症状がないか確認する必要があります。特に目の痛みや見え方の変化がある場合は、皮膚だけの問題と考えず、早めに眼科を受診してください。
まずは無料カウンセリングを

当院は開院20年以来、65,000件以上の肌トラブルに対応してきました。目視だけでなく、最新肌診断機器を活用し、正しくお肌の状態をチェックいたします。まずは無料カウンセリングで、あなたの肌に合った最適なプランをご提案させていただきます。
まとめ
ニキビと酒さは、どちらも顔の赤みやぶつぶつが出るため似て見えますが、ニキビは毛穴の詰まりや皮脂、酒さは持続する赤みやほてりなどが特徴で、治療方法も異なります。
見分けるときは、白ニキビや黒ニキビなどの面皰があるか、赤みやほてりが3〜4週間以上続いているか、入浴や運動、飲酒などで赤みが強くなるかなどを確認してみましょう。ただし、見た目だけで判断するのは難しいため、1〜2か月治療しても改善しない場合や、症状を繰り返す場合は皮膚科などで相談することをおすすめします。治療では、ニキビは外用薬や内服薬を中心に、必要に応じてピーリングなどを組み合わせます。酒さは症状に応じて薬で炎症を抑え、持続する赤みや毛細血管の拡張にはIPLなどの光治療を検討します。ニキビと酒さを併発している場合は、両方の症状を確認しながら治療方法を調整することが大切です。
このページの監修医師

記事医師監修
土屋 皓大
ハートライフクリニック院長
・日本形成外科学会認定専門医
・日本医師会認定産業医
・乳房インプラント責任医師
・臨床研修指導医
・日本形成外科学会
・日本形成外科学会(JSAPS)
・日本美容皮膚科学会
・日本創傷外科学会
・日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会




