
「タバコはシミの原因になる」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。結論として、喫煙はシミの原因になるだけでなく、くすみや乾燥、シワ、たるみなど、さまざまな肌トラブルにつながります。
そこで今回は、タバコがシミの原因になる理由から、シミ以外に起こりやすい肌トラブル、今日から始められる予防法まで詳しく解説します。すでに気になるシミがある方に向けて、自己判断で様子を見てよいケースや、医療機関への相談を検討したいケースについても紹介します。
タバコがシミの原因になる理由
タバコがシミの原因になるのは、ビタミンCの消費・活性酸素の増加・血行不良・ターンオーバーの乱れが起こるためです。
これらが重なることで、メラニンが作られやすくなり、排出されにくい状態につながります。ここから、それぞれがシミにどう影響するのかを詳しく解説します。
ビタミンCが不足する

喫煙を行うことでビタミンCは減少します。ビタミンCが不足すると、メラニンの生成を抑える働きが弱まり、シミができやすくなります。
ビタミンCには、メラニンの生成に関わる酵素の働きを抑えるほか、肌を酸化ストレスから守る役割があります。
喫煙を行うことでビタミンCが減少しやすいのは、タバコの煙による酸化ストレスに対処するため、体内のビタミンCが多く消費されるためです。さらに、喫煙はビタミンCの吸収や代謝にも影響します。そのため、喫煙習慣があるとビタミンCが不足しやすく、メラニンの生成を抑えにくい状態につながりシミができやすくなります。
活性酸素が増える

タバコを吸うと、肌にダメージを与える活性酸素が増え、シミの原因となるメラニンが作られやすくなります。
タバコの煙によって肌への負担が増えると、メラニンを作る細胞が刺激され、メラニンの生成が促されるためです。その結果、肌にメラニンがたまり、シミとして残りやすくなります。
血行が悪くなる
タバコを吸うと血流が悪くなり、肌に必要な酸素や栄養が届きにくくなるため、シミができやすい肌環境につながります。
タバコに含まれるニコチンには血管を縮める作用があり、肌の血流が低下します。血流が悪くなると、肌の健康を保つために必要な酸素や栄養が十分に届きにくくなり、肌の状態が整いにくくなります。
肌のターンオーバーが乱れる

喫煙によって肌の生まれ変わりが乱れると、メラニンがうまく排出されず、シミとして肌に残りやすくなります。
通常、肌は一定の周期で生まれ変わり、メラニンを含んだ古い角質も少しずつ排出されます。しかし、喫煙などの影響でこの働きが乱れると、メラニンが肌に残りやすくなります。その結果、シミが目立ちやすくなります。
タバコによるシミ以外の肌トラブル
喫煙による肌への影響は、シミだけに限りません。血行不良や酸化ストレスが重なることで、肌全体の印象が変わり、実年齢より老けて見えることもあります。
くすみや乾燥

喫煙によるニコチンの血管収縮作用は、シミだけでなく顔全体の血色が悪く見えるくすみの原因にもなります。血流が滞ると肌に届く酸素や栄養が減り、透明感が失われて顔全体が暗く沈んで見えやすくなります。同時に肌のうるおいを保つ働きも低下しやすく、カサつきや乾燥が気になる場合もあります。
シワやたるみ

喫煙を続けると、活性酸素が肌のハリを支えるコラーゲンやエラスチンを壊し、シワやたるみが目立ちやすくなります。米国で行われた、喫煙者と非喫煙者の一卵性双生児を比較した研究では、喫煙している側の方が老けて見えると判断された確率が57%、喫煙歴が長い側では63%だったと報告されています。このような喫煙による肌の老化は「スモーカーズフェイス」とも呼ばれ、加齢以外の皮膚の老化要因として紫外線に次いで大きいとされています。ハリや弾力の低下が気になり始めている方は、コラーゲンの生成を促すケアもあわせて検討してみてください。
ニキビや毛穴の目立ち

喫煙は肌の血流を悪くし、ニキビや毛穴が目立つ原因になることがあります。
血流が悪くなると肌に必要な酸素や栄養が届きにくくなり、肌の状態が整いにくくなります。また、タバコの煙による肌への負担で炎症が起こりやすくなり、ニキビが治りにくくなってしまいます。その結果、ニキビを繰り返したり、毛穴の開きや黒ずみが目立ってしまいます。
タバコによるシミを防ぐ方法
タバコによるシミを防ぐには、喫煙による肌への負担を減らし、紫外線や乾燥などの刺激から肌を守ることが大切です。**ここでは、禁煙をはじめ、食事や紫外線対策、毎日のスキンケアなど、シミを予防するために取り入れたい方法を紹介します。
禁煙する

タバコによるシミを防ぐには、禁煙が最も効果的な対策です。
禁煙すると、タバコによる活性酸素の増加や血流への影響を抑えられるため、肌への負担を減らせます。禁煙後は数週間ほどで血流の改善が始まり、肌に必要な酸素や栄養が届きやすくなります。
ただし、すでにできたシミが禁煙だけで消えるわけではありません。今後のシミを増やさないためにも、まずは禁煙を始めることが大切です。
ビタミンCを補う

喫煙によって不足しやすいビタミンCは、毎日の食事に野菜や果物を1品追加することで手軽に補うことができます。
ビタミンCは体内に蓄えておきにくいため、一度に大量に摂るより、毎日の食事から継続して摂ることがポイントです。たとえば、自宅では朝食にキウイやいちごを加え、昼食や夕食にブロッコリーやパプリカを1品追加しましょう。コンビニを利用する場合は、カットサラダや野菜スティック、キウイやみかんなどの果物を1品追加するだけでも実践しやすくなります。無理なく続けるために、まずは1日1品から取り入れてみましょう。
紫外線対策をする

喫煙によってメラニンが作られやすい状態になっているため、シミを増やさないには紫外線対策をより徹底することが大切です。日焼け止めは顔だけでなく首や耳まで塗り、屋外で過ごす場合は2時間程度を目安に塗り直しましょう。さらに、帽子や日傘、サングラスを使って肌に紫外線が当たる量を減らすことも効果的です。通勤や買い物など短時間の外出でも紫外線は浴びるため、「朝に日焼け止めを塗る」「外出時は帽子や日傘を使う」「長時間屋外にいる日は塗り直す」という3つを習慣にすると実践しやすくなります。シミと紫外線の関係について詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:日焼けでシミができる?仕組みと正しい予防・ケア方法
スキンケアを見直す

喫煙による肌への負担がある状態では、摩擦や乾燥などの刺激をできるだけ減らすことが大切です。
洗顔は泡をクッションにして、肌をこすらず優しく洗いましょう。洗顔後は時間を空けずに化粧水や乳液、クリームなどで保湿し、肌がつっぱらない状態を保つことがポイントです。さらに、シミが気になる場合は、ビタミンC誘導体やトラネキサム酸などの美白有効成分を配合した化粧品を取り入れましょう。まずは「こすらない・洗いすぎない・洗顔後すぐ保湿する」の3つを意識しましょう。
シミが気になる場合は医療機関へ相談する

シミはセルフケアだけで消えたり、自然に治ったりするものではないため、気になる場合は美容皮膚科へ相談しましょう。
シミには老人性色素斑や肝斑、そばかすなどさまざまな種類があり、見た目が似ていても適した治療は異なります。特に肝斑は、シミ取りレーザーの刺激によって濃くなることがあるため、自己判断で治療せず、まず医師にシミの種類を確認してもらうことが大切です。
また、あざなどの皮膚疾患ではなく、見た目の改善を目的としたシミ治療は原則として健康保険の適用外です。保険診療では美容目的の治療は対象にならないため、シミをきれいにしたい場合は美容皮膚科での治療を検討しましょう。
シミの種類や治し方について詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:シミの種類と見分け方|原因別の特徴・治療法・予防法を徹底解説

■患者さまの声
市販の美白クリームを1年近く使っても変化がなく、カウンセリングを受けたところ、実はレーザーが向いているタイプのシミだと分かりました。もっと早く相談すればよかったです(40代女性)
シミとタバコに関するよくある質問
加熱式タバコなら肌への影響は少ない?
加熱式タバコに替えても、肌への影響がなくなるわけではありません。
加熱式タバコにもニコチンが含まれるため、血管を縮める作用などによって肌に負担がかかります。紙巻きタバコより一部の有害物質が少ない製品もありますが、健康への影響がなくなるわけではありません。シミを防ぎたい場合は、加熱式タバコへの変更だけでなく、禁煙を目指すことが大切です。
受動喫煙でもシミに影響する?
自分がタバコを吸わなくても、受動喫煙によって肌に負担がかかり、シミに影響する可能性があります。
タバコの煙には肌に負担をかける成分が含まれているため、周囲で喫煙する人がいる場合は煙をできるだけ避けましょう。特に喫煙者と同じ空間で過ごす時間が長い方は、換気や分煙された環境を選ぶなど、煙を吸い込まない工夫が必要です。
まずは無料カウンセリングを

当院は開院20年以来、65,000件以上の肌トラブルに対応してきました。目視だけでなく、最新肌診断機器を活用し、正しくシミの種類をチェックいたします。まずは無料カウンセリングで、あなたの肌に合った最適なプランをご提案させていただきます。
まとめ
タバコはシミを増やす要因になるため、シミを防ぐには禁煙を第一に、紫外線対策や食事、スキンケアで肌への負担を減らすことが大切です。**すでにできたシミは自然に消えるものではなく、シミの種類によって適した治療も異なります。特に肝斑は自己判断でレーザーを使うと濃くなることがあるため、気になるシミがある方は美容皮膚科で状態を確認してもらいましょう。「自分のシミが何なのか知りたい」「どの治療が合っているかわからない」という方は、まず医師に相談することをおすすめします。
このページの監修医師

記事医師監修
土屋 皓大
ハートライフクリニック院長
・日本形成外科学会認定専門医
・日本医師会認定産業医
・乳房インプラント責任医師
・臨床研修指導医
・日本形成外科学会
・日本形成外科学会(JSAPS)
・日本美容皮膚科学会
・日本創傷外科学会
・日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会




