ニキビと粉瘤の違いとは?見分ける目安や治療方法を解説

顔や体にできたしこりが、いつまでも治らず気になっていませんか。
ニキビだと思って様子を見ていたのに中々治らないという場合は、実はニキビではなく粉瘤の可能性があります。ニキビと粉瘤は、炎症を起こすとどちらも赤く腫れるため、見た目だけでは判断しにくいことがあり、実際カウンセリングでもニキビだと思っていたという方が粉瘤だったといケースもあります。そこで今回は、ニキビと粉瘤を見分ける具体的な目安から、似たできものとの違い、避けたい対処法、それぞれの治療方法まで順番に解説します。
ニキビと粉瘤の違い・見分ける目安

ニキビと粉瘤は、炎症を起こすとどちらも赤く腫れるため、見た目だけでは判断しにくいことがあります。ただし、中央の黒い点・できてからの期間・大きさの変化・臭いを確認すると、見分ける目安になります。1つの特徴だけで判断せず、複数の項目を合わせて確認することがポイントです。
| 見分けるポイント | ニキビ | 粉瘤 |
|---|---|---|
| 中央の黒い点 | 毛穴の詰まりとして見えることがある | 開口部として見えることがある |
| 経過期間 | 時間とともに小さくなる傾向がある | 自然に消えず、長期間残ることがある |
| 大きさの変化 | 炎症が落ち着くと小さくなることが多い | 数週間〜数ヶ月かけて徐々に大きくなることがある |
| 臭い | 強い臭いは伴いにくい | 内容物が出た際に強い臭いを感じることがある |
下記より詳しい内容について説明いたします。
中央に黒い点があるか

中央に黒い点がある場合は、粉瘤とニキビを見分ける一つの手がかりになります。
粉瘤では、しこりの中央に開口部(皮膚の下にある袋につながる小さな穴)があり、黒い点として見えることがあります。一方、黒ニキビでは毛穴に皮脂や角質が詰まることで、毛穴そのものが黒く見えます。
つまり、同じ黒い点でも、粉瘤は「しこりの中央にある小さな穴」、黒ニキビは「毛穴の詰まり」という違いがあります。ただし、黒い点がない粉瘤もあり、黒い点だけで判断することはできません。しこりが長く残っているか、大きくなっているかも合わせて確認しましょう。
しこりが長く残っているか
2週間程度たっても小さくならず、硬いしこりが残っている場合は、粉瘤を疑う目安になります。
ニキビは炎症が落ち着くと徐々に腫れが引いていくことが多い一方、粉瘤は皮膚の下にしこりが残るため、自然に消えにくいのが特徴です。
たとえば、2週間ほど様子を見ても同じ場所に硬いしこりが残っている、いったん腫れが引いても同じ場所で繰り返し腫れる場合は、ニキビ以外の可能性があります。2週間を過ぎても改善しないしこりや、徐々に大きくなるしこりは、自己判断で様子を見続けず皮膚科で診察を受けましょう。
徐々に大きくなっているか
時間が経つにつれてしこりが少しずつ大きくなっている場合は、粉瘤の可能性があります。
粉瘤は皮膚の下に袋状の構造ができ、その中に内容物がたまることで、徐々に盛り上がりが目立つことがあります。一方、ニキビは炎症が落ち着くと腫れが引き、徐々に小さくなることが一般的です。数日で腫れが引くのではなく、1ヶ月以上たっても消えず、直径が以前より大きくなっている場合は、粉瘤を疑う目安の一つです。以前より明らかに大きくなっているしこりは、放置せず診察を受けることをおすすめします。
強い臭いがあるか
しこりから出る内容物に強い臭いがある場合は、粉瘤を疑う手がかりの一つです。
粉瘤の袋にたまった古い角質などの内容物が開口部から出ると、独特の強い臭いを感じることがあります。一方、ニキビから膿が出ることはありますが、強い臭いを伴うとは限りません。そのため、しこりを押したときなどに白っぽい内容物が出て、強い臭いを感じる場合は、ニキビよりも粉瘤の特徴に近いと判断できます。ただし、臭いだけで粉瘤と断定することはできないため、あくまで見分ける目安の一つとして考えましょう。
ニキビや粉瘤と間違えやすいできもの
皮膚にできるしこりや赤いできものは、ニキビや粉瘤だけとは限りません。触ったときの硬さや見た目、できものの経過によっては、脂肪腫や毛嚢炎など別の病気が原因のこともあります。ニキビや粉瘤だと思い込まず、特徴の違いを知っておくことが大切です。下記より詳しく解説いたします。
稗粒腫

目の周りなどに1〜2mm程度の白く硬い粒ができている場合は、稗粒腫(はいりゅうしゅ)の可能性があります。
稗粒腫は、皮膚の浅い部分に角質がたまってできる小さな粒で、白色や黄白色に見えるのが特徴です。ニキビのように赤く腫れたり、粉瘤のように大きなしこりになったりすることは少なく、小さく硬い白い粒が長期間残っている場合は、ニキビや粉瘤とは別のできものを疑う目安になります。
毛嚢炎

毛穴に沿って赤いブツブツや膿ができている場合は、毛嚢炎の可能性があります。
毛嚢炎は毛穴の奥にある毛包に炎症が起こった状態で、赤みや膿を伴うため、ニキビと見分けにくいことがあります。特に、ひげ剃りや脱毛などで毛穴に刺激が加わった後に、毛穴に沿って赤いブツブツが複数できた場合は毛嚢炎を疑う手がかりになります。ニキビとは原因や状態が異なるため、繰り返す場合は皮膚科で確認しましょう。
ニキビや粉瘤で避けたい対処
ニキビや粉瘤は、誤った対処をすると炎症が悪化したり、傷跡が残ったりすることがあります。特に、改善しないしこりを長期間そのままにすることと、自分で潰して内容物を出そうとすることは避けましょう。それぞれ起こりやすいトラブルが異なるため、正しい対処を知っておくことが大切です。
そのまま放置する
赤みや腫れが続くニキビや2週間たっても小さくならないしこりを、そのまま放置し続けることは避けましょう。
炎症のあるニキビは、治ったあとに茶色い色素沈着や凹凸のあるニキビ跡が残ることがあります。粉瘤は自然に消えることが少なく、時間とともに大きくなったり、炎症によって急に赤く腫れて痛みが出たりすることがあります。特に、2週間たっても改善しない、以前より大きくなっている、赤みや痛みが強くなっているといった変化がある場合は、自己判断で様子を見続けず皮膚科を受診しましょう。
自分で潰す

ニキビや粉瘤を指や爪で無理に潰して、内容物を出そうとするのは避けましょう。
皮膚を傷つけることで炎症が悪化したり、傷跡が残ったりする原因になります。特に粉瘤は、内容物を押し出して一時的にしこりが小さくなっても、皮膚の下にある袋が残るため、再び内容物がたまってしこりができることがあります。「潰して小さくなったから治った」とは限らないため、粉瘤が疑われるしこりは自分で処置せず、皮膚科で適切な治療を受けることが大切です。ニキビを潰してしまうリスクについて詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
ニキビと粉瘤の治療方法
ニキビと粉瘤では、治療方法が大きく異なります。ニキビは外用薬や内服薬で炎症や毛穴の詰まりを改善する治療が中心ですが、粉瘤は皮膚の下にある袋を取り除く処置が基本です。見た目が似ていても治療方法は異なるため、まずは原因を正しく見極めることが大切です。
ニキビの治療方法

ニキビの治療方法は、毛穴詰まりが中心の軽症ニキビと、赤みや膿を伴う炎症ニキビで異なります。
軽症ニキビでは、まず毛穴を整える基礎治療として、ケミカルピーリングで古い角質を取り除き、毛穴詰まりを改善することがおすすめです。また、ケアシスなどを組み合わせ、肌状態に合わせて治療することもあります。
炎症ニキビでは、症状に応じてケアシスやビブラマイシンなどの内服薬を使用します。難治性のニキビでは、医師の判断でイソトレチノインが選択肢になることもあります。ニキビの種類や重症度によって適した治療が異なるため、肌の状態に合った方法を選ぶことが大切です。ニキビの段階について詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:【写真付】ニキビの種類と見分け方を医師が徹底解説!
粉瘤の治療方法
粉瘤を根本的に治療するには、皮膚の下にある袋状の組織を取り除く必要があります。
内容物だけを出して一時的にしこりが小さくなっても、袋が残っていると再び内容物がたまり、しこりが再発することがあります。粉瘤の摘出には、主に切開法とくり抜き法があり、大きさや炎症の有無、できた場所などを確認して適した方法が異なります。
切開法
切開法は、粉瘤の周囲を切開して袋状の組織を取り除く方法です。
粉瘤を直接確認しながら摘出できるため、比較的大きな粉瘤や炎症を繰り返して周囲の組織と癒着している粉瘤などに適しています。局所麻酔を使用するため、処置中の痛みは抑えられます。摘出後は傷を縫合することが多く、傷の状態に応じて後日抜糸を行います。粉瘤の大きさや状態によって切開する範囲や傷の大きさが変わるため、具体的な方法は診察のうえで決まります。
くり抜き法
くり抜き法は、粉瘤の中央に小さな穴を開け、内容物を取り出したうえで袋状の組織を摘出する方法です。
切開法より傷を小さく抑えやすく、傷跡をできるだけ目立たせたくない場合に適しています。一方で、粉瘤の大きさや炎症の程度によっては袋を完全に取り除くことが難しく、適さない場合もあります。小さな傷で処置できるかどうかは粉瘤の状態によって異なるため、くり抜き法が必ず選択できるわけではありません。
よくある質問
粉瘤は自然に治ることがありますか
粉瘤は、自然に消えることはほとんどありません。
皮膚の下にある袋状の組織が残っているため、一時的に内容物が出てしこりが小さくなっても、袋が残っていれば再び内容物がたまり、同じ場所にしこりができることがあります。小さくなったからといって治ったとは限らないため、長期間残っているしこりは一度診察を受けましょう。
粉瘤を潰してしまった場合はどうすればよいですか
粉瘤を潰してしまった場合は、患部を清潔にして、無理に内容物を押し出さないようにしましょう。
強い痛みや広範囲の赤み、腫れ、発熱などがある場合は、炎症や感染を起こしている可能性があるため、早めに医療機関を受診してください。内容物が出てしこりが小さくなっても、袋そのものが残っていると再びしこりができることがあります。落ち着いた後も同じ場所にしこりが残っている場合は、医師に相談しましょう。
ニキビと粉瘤を自分で見分けられない場合はどうすればよいですか
自分で見分けられない場合は、無理に自己判断せず、皮膚科や美容皮膚科などの医療機関で診察を受けましょう。
中央の黒い点や、しこりが残っている期間、大きさの変化、臭いなどは見分ける目安になりますが、これらだけで確実に判断できるわけではありません。特に、2週間たっても小さくならない、徐々に大きくなる、赤みや痛みを伴うしこりは、自己判断で様子を見続けず診察を受けることが大切です。
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当院は開院20年以来、65,000件以上の肌トラブルに対応してきました。目視だけでなく、最新肌診断機器を活用し、正しくニキビや粉瘤などの肌トラブル種類をチェックいたします。まずは無料カウンセリングで、あなたの肌に合った最適なプランをご提案させていただきます。
まとめ
ニキビと粉瘤は見た目が似ていますが、しこりの特徴や経過、適した治療方法が異なります。特に、中央の黒い点・しこりが残っている期間・大きさの変化・内容物の臭いは、見分ける際の目安になります。重要なポイントは以下の通りです。
・中央に黒い点があっても、それだけでは粉瘤と判断できない
・2週間たっても小さくならない硬いしこりは、粉瘤の可能性を考える
・1〜3ヶ月かけて徐々に大きくなるしこりは、粉瘤を疑う目安になる
・内容物に強い臭いがある場合は、粉瘤の特徴の一つ
・ニキビは薬やケミカルピーリングなど、症状に応じて治療する
・粉瘤は袋状の組織を取り除く治療が基本
一方で、見た目だけでニキビと粉瘤を確実に区別することはできません。2週間たっても改善しない、徐々に大きくなる、赤みや痛みが強くなるといったしこりがある場合は、自己判断で潰したり放置したりせず、医療機関で診察を受けましょう。
このページの監修医師

記事医師監修
土屋 皓大
ハートライフクリニック院長
・日本形成外科学会認定専門医
・日本医師会認定産業医
・乳房インプラント責任医師
・臨床研修指導医
・日本形成外科学会
・日本形成外科学会(JSAPS)
・日本美容皮膚科学会
・日本創傷外科学会
・日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会




