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シミ取りは皮膚科で保険適用できる?種類別に徹底解説

シミ取りは皮膚科で保険適用できる?種類別に徹底解説

患者さまから「シミ取り治療は保険が効きますか?」というご質問をいただくことがあります。
そこで今回は、「シミ取り治療の保険適用」範囲について、や皮膚科と美容皮膚科の違いを踏まえながら詳しく解説します。

シミ取りは保険適用でできる?

シミ取りは保険適用でできる?

結論、シミ取り治療の多くは美容目的とされるため、保険の対象にはなりません
見た目を整えるための施術は「自由診療」となり、全額自己負担です。ただし、病気が原因のシミについては治療が医療行為と判断されるため保険が使えることもあります。

保険が使えるシミと使えないシミの違い

病気が原因のシミとと一口に言っても判断が難しいと思います。
例えば、生まれつきまたは思春期からある青みを帯びた「太田母斑」や、炎症後に残った「色素沈着」などは皮膚の病気(疾患)とみなされるため、保険適用の対象になることがあります
一方、加齢や紫外線によってできる「老人性色素斑(いわゆる日焼けジミ)」や「そばかす」は、美容目的の治療とされ、自由診療になります。

皮膚疾患として認められる条件とは?

シミ治療が保険の対象になるのは、見た目の改善ではなく「治療の必要がある皮膚疾患」と判断された場合です。
たとえば、生まれつきのあざである「太田母斑」や、けがややけどの後に残った色素沈着などは、先天性や外傷が原因のため保険が適用されます。また、シミが広がって強い心理的負担や日常生活への支障がある場合も対象になることがあります。いずれも最終的な判断は医師が行うため、自己判断せずに受診することが大切です。

保険適用されるシミの種類

保険が適用される代表的なシミには、太田母斑扁平母斑異所性蒙古斑外傷性色素沈着の4種類があります。
いずれも生まれつきのあざや外傷が原因で生じるもので、見た目の改善だけでなく治療が必要と判断されるケースです。ここでは、それぞれの症状や原因、治療法の概要について順に解説していきます。

太田母斑

太田母斑

太田母斑は、顔の片側に青~灰色のあざが現れる先天性の皮膚疾患です。
思春期や成人以降も自然に消えることは少なく、心理的な負担になることも多いため治療が必要とされます。そのため、医師が医学的に治療が必要と判断した場合に限り、Qスイッチレーザーなどのレーザー治療が健康保険の対象となります。保険適用になるのは、単なる美容目的ではなく疾患として治療が必要だからです。

扁平母斑

扁平母斑

扁平母斑は、境界がはっきりした薄茶色の平らなあざで、出生時または幼少期に現れます
多くの場合、精神的な苦痛やコンプレックスにつながることがあり、医師が治療の必要があると判断した場合、保険が使えることがあります。保険適用かどうかのポイントは、生活に支障をきたすほどの症状と医師が認めた場合に限られます。
治療にはレーザーが使われますが、再発することがあり、定期的な経過観察が必要です。

異所性蒙古斑

異所性蒙古斑

異所性蒙古斑は、おしり以外の場所にできる青あざで、多くは自然に薄くなりますが、目立つ色や広さの場合は大人になっても残ることがあります。
見た目の影響で本人や家族の精神的なストレスになるため、医師が治療が必要と判断すれば保険が使えます。保険適用になるのは、単なる美容目的ではなく、疾患として治療が必要と認められた場合となります。

外傷性色素沈着

外傷性色素沈着とは、けがややけどなどで皮膚に強い刺激が加わったあとにできるシミのことです。
皮膚の炎症が治まる過程で、メラニンという色素が普段より多く作られて皮膚に沈着します。特に、傷口に砂利や鉛筆の芯のような異物が入り込むと自然に消えにくくなります。医師がこの異物を除去し、色素を薄くする治療が必要だと判断すれば、保険が適用されます。

保険が使えないシミとその特徴

一般的に保険が使えないシミは、美容目的とされるものです。
主な例は加齢や紫外線が原因の「老人性色素斑」や「そばかす」、「肝斑」などで、健康上の問題を伴わず生活に支障がないため保険適用外となってしまいます。

老人性色素斑

老人性色素斑(日光性色素斑)の特徴と発症パターン

老人性色素斑は、加齢や紫外線の影響で顔や手の甲など、日光が当たりやすい場所にできる最も一般的なシミです。
これらは健康に影響がないため保険の適用対象外となります。治療には主にピコレーザーや光治療(ライムライト)が用いられ、メラニンを含む部分だけを破壊してシミを効率的に薄くします。治療は1回から数回で効果を実感できることが多く、安全で人気のある方法です。

肝斑

肝斑の特徴と他のしみとの見分け方

肝斑は女性ホルモンのバランスの乱れや肌への摩擦が主な原因で、特に妊娠中や更年期にできやすいシミです。
肌が刺激に弱く、摩擦や紫外線で症状が悪化しやすい特徴があります。老人性色素斑と同じく、健康被害を伴わないため保険適用外ですが、薬やレーザー治療で改善が期待できます。

関連記事:肝斑の原因とは?ホルモンバランス・紫外線・ストレスが関わるメカニズムと対策

そばかす

そばかすや後天性真皮メラノサイトーシスとの違い

そばかすは遺伝的な要素が強く、幼少期から鼻や頬を中心に小さな斑点が広がるのが特徴です。肝斑と見た目は似ていますが、肝斑と違い、はっきりとした輪郭を持ち、遺伝的体質が影響している点が違いです。また、紫外線を浴びると色が濃くなる傾向があり、美容皮膚科ではレーザーや塗り薬を使って改善を図ります。
そばかすも健康に大きな影響がないため保険適用外となります。

関連記事:そばかすの原因を徹底解説|遺伝・紫外線・生活習慣からわかる正しい知識と対策法

炎症後色素沈着

炎症後色素沈着の発症メカニズムと予防のポイント

炎症後色素沈着は、ニキビや虫刺されなどの炎症が治まった後にできるシミです。
多くの場合、肌のターンオーバー(新陳代謝)により半年から1年ほどで自然に薄くなりますが、長引くこともあります。炎症後色素沈着も健康に影響がなく美容目的のため保険適用外となります。

関連記事:ニキビ跡クレーター改善|原因と治療法を徹底解説

皮膚科と美容皮膚科の違い

皮膚科と美容皮膚科の違い

皮膚科と美容皮膚科の大きな違いは、治療の目的にあります。各治療目的について下記にまとめまてみました。

一般皮膚科は「疾患治療」中心

一般皮膚科は「疾患治療」中心

一般皮膚科は、湿疹やにきび、じんましん、皮膚感染症など、病気やけが・あざのなどの疾患治療が中心です。
一般皮膚科では医療保険を利用し、安価で治療を受けることができる反面、病気やケガの皮膚症状を「完全に治す」のが難しい場合も多いです。例えば湿疹のかゆみや赤みを薬で抑えたり、アトピーの炎症をコントロールして悪化を防いだりします。これは、痛みやかゆみを和らげて日常生活を快適にするための「症状を抑える」治療で、必ずしも病気そのものを治すわけではありません。
なので、見た目面の改善も治療対象外となり、例えば歯医者で銀歯が保険適用なのにセラミックが自由診療になるように、見た目の改善は保険適用対象外となります。

美容皮膚科は「美肌改善」目的

美容皮膚科は「美肌改善」目的

美容皮膚科の目的は、シミやニキビなどのお肌のお悩みに対して「見た目をキレイにすること」+「肌の根本的な質を改善すること」です。
医療保険が適用されないため一般皮膚科より費用は高くなりますが、多種多様な治療法が揃っており、レーザーやケミカルピーリング、注射療法などを組み合わせて効果的に治療できます。これにより単なる症状の緩和にとどまらず、肌質そのものを根本から変え、シミができにくい健康的な肌へと改善することが可能です。

症状や目的で選び方を変える

症状や目的に応じて医療機関を選ぶことが大切です。
保険が使える病気や炎症などの症状であれば一般皮膚科を受診しましょう。一方、美容を目的とした悩み、たとえばシミやニキビ跡の美肌治療は美容皮膚科が適しています。
自分で判断が難しい場合は、保険適用の一般皮膚科での診察は費用がかかりますが、美容皮膚科では無料カウンセリングを行っているクリニックも多く、まずは無料で相談してみるのがおすすめです。

代表的なシミ取り治療法

シミ取りの代表的な治療法には大きく分けて3つあります。
まずレーザー治療は、短時間でピンポイントにメラニン色素を破壊し、濃いシミに効果的です。次に光治療は、顔全体に光を照射して肌のトーンアップや美肌効果も期待でき、広範囲のシミに適しています。さらに内服薬や外用薬は、肌の内側や外側からメラニンの生成を抑えることで、シミの改善や予防に役立ちます。各治療法の特徴や費用感については下記より詳しく解説します。

レーザー治療

ピコレーザー

レーザー治療は、メラニン色素に反応するレーザー光を照射し、熱や衝撃波でメラニンをピンポイント破壊して除去する治療方法です。
代表的なピコレーザーは、1兆分の1秒という非常に短い照射時間で衝撃波を生じさせ、メラニンを細かく粉砕します。これにより皮膚への熱ダメージが少なく、治療後の回復も早いのが特徴です。

治療回数・費用・ダウンタイムの目安

ピコレーザーは、通常1~3回の施術で効果を実感できます。
ピコレーザーは、1回の施術でも効果を感じることがありますが、シミの濃さや範囲によっては複数回の照射が必要です。複数回行う場合は、一般的な目安として、4週間の間隔を空けることが推奨されています。
費用はシミの大きさにより異なりますが、料金は1cm四方あたり1~3万円程度が多いです。
ダウンタイムは短く、照射後に数日間の赤みや軽いかさぶたができることがありますが、多くの場合跡が残ることはほとんどありません。施術回数やリスクについては医師とよく相談し、納得したうえで治療を進めることが大切です。

関連記事:ピコレーザーとは?

光治療(ライムライト)

ライムライト

光治療(ライムライト)は、幅広い波長の光を肌に照射し、メラニン色素や赤みの原因となるヘモグロビンに働きかける治療法です。
光が表皮から真皮まで届き、シミやそばかすの改善に加え、肌全体のトーンアップやキメの整った美肌効果が得られます。さらに、真皮のコラーゲンやエラスチンの生成を促進するため、小じわや毛穴の開き改善など同時に複数の肌トラブルを治療できるのが特徴です。

治療回数・費用・ダウンタイムの目安

光治療(ライムライト)は、1回の施術でも効果を感じやすいですが、より高い効果を目指すためには2~4週間の間隔で5回以上の施術が推奨されます。
費用は1回あたり約1万5千円から2万円程度が一般的で、回数券を利用するとお得になることもあります。施術後は軽い赤みやほてりが数日続く場合がありますが、ダウンタイムはほとんどなく、日常生活に大きな支障はありません。施術の効果や注意点を理解したうえで、計画的に受けることが大切です。

関連記事:ライムライトとは?

内服薬・外用薬

内服薬

内服薬や外用薬によるシミ治療では、トラネキサム酸ハイドロキノンが代表的です。
トラネキサム酸は、血管や炎症に作用し肝斑や炎症後の色素沈着を改善します。ハイドロキノンはメラニン生成を抑え、新たなシミの発生を予防しつつ、既存の色素沈着の改善にも効果があります。これらの薬は比較的安価で副作用も少ない一方、即効性は低く効果が現れるまで時間がかかるため、根気よく使用する必要があります。医師の指導のもと、適切に使うことが大切です。

関連記事:シミ改善に効果的?トラネキサム酸の働き・副作用・正しい使い方を徹底解説

関連記事:シミ治療に効く?ハイドロキノンの効果・使い方・副作用まで徹底解説

まずは無料カウンセリング

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当院は開院20年以来、65,000件以上の肌トラブルに対応してきました。目視だけでなく、最新肌診断機器を活用し、正しくシミの種類をチェックいたします。まずは無料カウンセリングで、あなたの肌に合った最適なプランをご提案させていただきます。

費用の比較と負担を抑えるポイント

保険診療と自由診療の費用差は、保険適用の有無によるものです。
保険診療の場合、自己負担は約3割で済み、比較的安価に治療を受けられます。一方、自由診療は保険が適用されないため、治療費用は全額自己負担となります。
料金トラブルを防ぐためには、治療前に費用の見積もりをしっかり確認し、複数のクリニックの説明や口コミを比較検討することが大切です。費用負担を抑えたい場合は、複数回の施術が必要な際にコース割引やセットプランを利用するのがおすすめです。

自由診療でも安心して受けるためのポイント

自由診療でも安心して受けるためのポイント

自由診療を安心して受けるためのクリニック選びは非常に重要です。
安さだけで選ぶと、見かけは安くてもオプション料金が多く追加され、結果的に高額になることがあります。
信頼できる美容皮膚科を選ぶポイントは、まずカウンセリングの内容が丁寧でリスクや費用について正確に説明があるかどうかです。
さらに、症例数口コミアフターケア体制も確認しましょう。設備の清潔さや最新医療機器の導入状況も安心感につながります。複数のクリニックを比較し、納得のいくところを選ぶことが大切です。

まずは無料カウンセリング

Google口コミ


当院は開院20年以来、65,000件以上の肌トラブルに対応してきました。Google口コミは320件以上、評価4.7以上と高く、多くの患者様にご満足いただいております。まずは無料カウンセリングで、あなたの肌に合った最適なプランをご提案させていただきます。

まとめ

シミ取りの保険適用は限られ、太田母斑、扁平母斑、異所性蒙古斑、外傷性色素沈着など特定の皮膚疾患に認められます。一方、老人性色素斑や肝斑、そばかす、炎症後色素沈着は美容目的とみなされ、保険適用外です。一般皮膚科は主に疾患治療を行い、保険診療で比較的安価に治療可能ですが、美容皮膚科は美肌改善が目的で自由診療が中心です。治療法にはレーザー、光治療、内服・外用薬があり、費用や施術回数、ダウンタイムは治療法によって異なります。自由診療では料金トラブルに注意し、複数クリニックで説明を受け、症例数や口コミ、アフターケア体制を確認すると安心です。適切な選択で効果的なシミ治療を目指しましょう。

このページの監修医師

ハートライフクリニック院長 渡邊雅人

記事医師監修

渡邊雅人

ハートライフクリニック院長

記事医師監修

渡邊雅人

ハートライフクリニック院長

日本美容外科学会(JSAS)会員
アラガン施注資格認定医
ジュビダームビスタ認定医
ジュビダームビスタボリューマXC・ボリフトXC認定医

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