ニキビ跡の種類を見分ける方法!治し方の選び方

ニキビ跡に悩み、「自分の跡は治るのか」「どんなケアが正しいのか」と不安に感じていませんか?
当院にも同じ悩みを抱えて来院される方が多く、実はニキビ跡には“赤み・色素沈着・凹凸”などいくつかの種類があります。そこで今回は、ニキビ跡の見分け方とセルフケアの限界、そして治療法の選び方について解説します。
ニキビ跡とは?

ニキビ跡は、炎症が落ち着いたあとも肌に変化として残る状態です。
赤みや色の変化、へこみや盛り上がりなど見た目はさまざまで、原因も異なります。適切な対策を選ぶためには、まず「どの種類なのか」を正しく知ることが重要です。
ニキビ跡は種類を見極めないと改善しにくい
ニキビ跡は「種類」を見極めないと、正しいケアや治療を選べないため、なかなか改善しません。
赤み、色素沈着、凹凸など、見た目の違いにはそれぞれ原因と対処法があります。自己判断で合わないケアを続けると、かえって悪化してしまうこともあります。まずは自分のニキビ跡のタイプを正しく知ることが、最短の改善への第一歩です。
ニキビ跡は見た目が似ていても原因が異なる

一見同じように見えるニキビ跡でも、原因はまったく異なります。
たとえば、赤みが残っている跡は炎症による血管の拡張が関係しており、時間とともに薄くなることもあります。
一方、茶色く沈着した跡はメラニンによる色素沈着で、紫外線や刺激によって悪化することがあります。
このように見た目が似ていても、原因がまったく違うため、化粧水やクリームだけで改善できるものもあれば、医療的な治療が必要なものもあります。自分のニキビ跡の正体を知ることが、正しいケアの第一歩です。ニキビ跡の原因について詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
赤みのニキビ跡(炎症後紅斑)

赤みのニキビ跡は、「炎症後紅斑」と呼ばれる比較的初期の跡です。
ニキビ自体は治っていても、炎症の影響で毛細血管が拡張し、血流が透けて赤く見えている状態です。たとえば、蚊に刺されたあとに少し赤みが残るのと似た仕組みです。まだ肌の表面構造は保たれているため、シミや凹凸のように色素や組織が傷ついた跡とは異なります。この段階では、紫外線対策や保湿、刺激を避けたスキンケアで自然に薄くなることも多いですが、長く残る場合は血管にアプローチする治療が必要になることもあります。
赤みが残る原因(炎症後紅斑)

炎症後紅斑は、ニキビの炎症が治まった後も毛細血管が広がったままの状態のため赤みが残ってしまった状態です。
ニキビができると、その部分に血液を送り込んで修復を進めようとしますが、炎症の影響で細かい血管が拡張したまま元に戻らなくなってしまうと、肌の薄い部分から血流が透けて赤く見えてしまい炎症後紅斑となってしまいます。
色素沈着のニキビ跡

色素沈着のニキビ跡は、茶色や紫色に見えるのが特徴です。
赤みが引いた後に、肌が茶色や少し紫がかった色に変わって見えるのが特徴です。これは、ニキビの炎症や刺激によってメラニンが過剰につくられ、肌の内部にとどまってしまうためです。たとえるなら、すり傷が治ったあとに薄いシミのような跡が残るのと同じ仕組みです。
時間の経過とともに少しずつ薄くなることもありますが、紫外線を浴びると色が濃くなったり長引いたりすることがあります。シミとの違いが分かりにくいため、見分けに迷う場合は美容皮膚科で確認するのがおすすめです。
茶色や紫色に見える理由

色素沈着はメラニンが肌に残ることで起こります。
炎症から肌を守るために色素が増え、そのまま排出されずに残るためです。
皮膚科学の研究でも、炎症後の色素沈着は「メラニンが多く作られ、うまく外に出ていかない状態」で起こるとされています。つまり、本来は少しずつ排出されるはずの色素が肌にとどまり、茶色く見えてしまうということです。
また、紫色に見える場合は、色素だけでなく血流の影響がまだ残っていることもあります。色素沈着は、紫外線や摩擦を受けるとさらに濃くなるため、日常のケアが非常に重要になります。詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:ニキビ跡が茶色になる原因とは?治るまでの期間と消す方法
赤みから色素沈着へ変わることがある

赤みは放置すると色素沈着に進むことがあります。
赤みが茶色に変わるのは、ニキビの炎症がきっかけでメラニンという色素が過剰に作られるからです。
最初に炎症が起きると、肌は自分を守ろうとしてメラニンを作り始めます。赤みが引いた後も、そのメラニンが肌の中に残り、茶色や紫がかった色に見えるようになります。さらに、紫外線を浴びたり、こすれたりするとメラニンが増え続け、茶色が濃くなったり広がってしまいます。
この流れを理解すれば、炎症が落ち着いた後に紫外線対策を徹底することで、色素沈着を防ぐ第一歩になります。
クレーターのニキビ跡

凹凸が残るニキビ跡は、いわゆる「クレーター」と呼ばれる状態です。炎症が深くまで及び、肌の土台となる真皮が傷ついた結果、皮膚がへこんで見えます。
鏡で見ると、毛穴の周りが小さく穴のように見えたり、光の当たり方で影ができたりするのが特徴です。これは、赤みや色素沈着のように時間とともに自然に消える跡とは異なります。そのため、セルフケアだけで改善するのは難しく、美容皮膚科のレーザーやダーマペンなど、肌の再生を促す医療的な専門治療が必要になります。
真皮のダメージでへこみが残る

炎症が肌の深い層である真皮まで及ぶと、凹凸のクレーターが残りやすくなります。
肌は表面の表皮と、その下の土台となる真皮からできています。ニキビの炎症が表皮だけなら修復もスムーズですが、真皮まで達するとコラーゲンという支えが壊れてしまいます。
修復の際に新しいコラーゲンがうまく癒着せず、周りの正常な肌との高さがずれてへこみが残ってしまいます。
このため、見た目の凹凸が目立ちやすく、自然に元通りになることはほとんどありません。
クレーターは3つの型に分けられる

クレーターは「ローリング型・ボックス型・アイスピック型」の3つに分類されます。型によって原因や治療法が異なるためです。
同じ「へこみ」に見えても、深さや境界の違いで改善方法は大きく変わります。たとえば、なだらかな凹凸のタイプもあれば、境目がはっきりしたもの、針で刺したように深いものもあります。
実際の診療でも、これら3つの型が混在しているケースが多く、単一の治療ではなく組み合わせが必要になることも少なくありません。
そのため、見た目だけで判断せず、自分のクレーターがどの型に当てはまるのかを正しく見極めることが重要です。
ローリング型

ローリング型は、なだらかに波打つようなへこみが広がるタイプです。
皮膚の下で癒着が起こり、内側に引っ張られることで凹凸が目立ちます。引っ張ると凹みが目立たなくなるのが特徴です。
ボックス型

ボックス型は、境界がはっきりした四角いへこみが特徴です。底が平らで、頬など広い範囲に目立ちやすい傾向があります。
アイスピック型

アイスピック型は、針で突いたように細く深く垂直に伸びたクレーター状の凹みが特徴です。
皮膚の奥まで組織が損傷しているため、表面だけを整える治療では効果が出にくく、改善が難しいタイプです。セルフケアでの改善は期待しづらく、皮膚の再生を促す治療が中心となります。具体的には、ピコフラクショナルレーザーやダーマペンなど、真皮の再構築を促す施術が効果的です。クレーターの見分け方について詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:クレーター肌(ニキビ跡の凹み)は治せる?原因と治療方法を解説
セルフケアで改善しにくい理由

凹凸のクレーター跡は、化粧水やクリームなどのセルフケアでは改善しません。
これらのケアは肌の表面である表皮までしか届かず、真皮の損傷した土台までは修復できないからです。
そのため、真皮まで治療が届くダーマペンやサブシジョンのような専門治療が必要となります。
しこり・ケロイド・肥厚性瘢痕のニキビ跡

盛り上がるニキビ跡は、「しこり」や「ケロイド」と呼ばれるタイプです。
治ったはずの部分が硬く盛り上がり、触るとこりこりした感触があるのが特徴です。
これは炎症が強かったり、体質的に傷跡が残りやすい場合に、皮膚の下でコラーゲンが過剰に作られることで起こります。赤みやかゆみを伴うこともあり、無理に触ると悪化することがあります。このタイプのニキビ跡はクレーター同様自然に治ることは難しく、ステロイド注射やレーザーなど医療的な治療が必要になります。
しこりは修復異常で起こる

しこりは、ダメージを回復させよう(コラーゲンを作り出そう)と肌が過剰に反応してしまい皮膚が硬く盛り上がる状態です。
ニキビの炎症が強いと、肌は修復のためにコラーゲンを大量に作り出しますが、通常より多くなりすぎると周りの皮膚より高く盛り上がります。
また、体質も関係し、家族に傷跡が目立ちやすい人がいる場合や、肌の色が濃い人に多く見られます。クレーター同様、しこりやケロイドになってしまうと自然に平らになることが少なく、早めの医療的な対処が必要です。
【ポイント】一般皮膚科では治療できないの?
ニキビ跡(しこり)は保険診療の一般皮膚科では治療ができません。
一般皮膚科の主な役割は、活動中のニキビの炎症を抑えるための投薬治療です。見た目の改善や跡の治療は対象外となります。そのため、肌の専門治療が揃っている美容皮膚科でないと治療は難しいとされています。
ケロイドと肥厚性瘢痕の違い

どちらも一見見た目は似ていてわかりにくいですが、ケロイドは傷の範囲を超えて広がり、肥厚性瘢痕は傷の範囲内で盛り上がるという違いがあります。
肥厚性瘢痕は、ニキビがあった部分だけが赤く盛り上がり、時間とともに落ち着くことが多いのが特徴です。触るとやや硬さを感じる程度です。
一方でケロイドは、ミミズ腫れのように周囲へ広がり、赤みが強く、かゆみや痛みを伴うことがあります。
このように「広がるかどうか」と「症状の強さ」が見分けるポイントです。判断が難しい場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
ニキビ跡の治療法

ニキビ跡は種類ごとに適した治療が異なります。見た目だけで判断せず、状態に合わせた選択をすることが改善への近道です。
また、ニキビ跡の「見た目の改善」を目的とした治療は、一般皮膚科の保険診療の対象外となることが多く、美容皮膚科での自由診療が中心になります。そのため、症状に合った治療を受けるには、専門的な診断をもとに適切な方法を選ぶことが重要です。
| ニキビ跡の種類 | 最も効果のある治療 | 併用すると良い治療 |
|---|---|---|
| 赤みが残るニキビ跡(炎症後紅斑) | ライムライト(IPL) | ケミカルピーリング、保湿ケア |
| 茶色く残るニキビ跡(色素沈着) | ピコトーニング | ケアシス、美白外用薬 |
| 凹凸が残るニキビ跡(クレーター) | ダーマペン、ピコフラクショナ | サブシジョン、ヒアルロン酸注入 |
| 盛り上がるニキビ跡(しこり・ケロイド) | ニキビ注射 | ライムライト(IPL)、ボトックス |
赤み・色素沈着の治療

赤みと色素沈着は比較的改善しやすいニキビ跡です。
適切なセルフケアや美容皮膚科の基本的な治療で徐々に薄くなります。
美容皮膚科の治療では、外用薬や内服薬に加え、ピーリングや光治療が用いられるダウンタイムがほとんどない基本的な治療がメインとなります。炎症を抑えつつ、肌のターンオーバーを整えることが目的です。
実際に、軽度の色素沈着は数ヶ月〜半年ほどで改善するケースもあります。
クレーターの治療

クレーターは重度のニキビ跡のため、皮膚の再生を促す医療治療が必要になることが多いです。セルフケアでは改善が難しいためです。
クレーターは肌の奥の組織がダメージを受けている状態のため、ダーマペンやフラクショナルレーザー、サブシジョンなどでコラーゲン生成や癒着の改善を促します。
一方で、複数回の施術やダウンタイムが必要になるため、無理のないスケジュールで継続することが重要です。
しこり・ケロイドの治療

盛り上がるニキビ跡はしこり・ケロイドの専用の治療が必要です。(通常のスキンケアでは改善しないので注意しましょう)
治療内容としては、ステロイド注射や内服薬、圧迫療法などが用いられます。症状によっては保険診療の対象になることもあります。
放置すると広がる可能性があるため、早期の対応が大切です。
自己処理は避け、専門的な判断を受けることが重要です。
複合型ニキビ跡の治療

多くのニキビ跡は複数の種類が混在していることも多いです。
単一の治療では不十分なことが多いです。
赤み・色素沈着・クレーターが重なっている場合、それぞれに合わせた治療を組み合わせる必要があります。
ただし、複数の症状が混在しているほど、自分で正しく判断するのは難しくなります。
実際の診療でも、医師の診察をもとに状態を見極め、段階的に治療計画を立てて進めることではじめて効率よく期間や費用を抑えて改善を目指すことができます。
見た目だけで判断せず、専門的な診断を受けることが重要です。
まずは無料カウンセリングを

当院は開院20年以来、65,000件以上の肌トラブルに対応してきました。目視だけでなく、最新肌診断機器を活用し、肌の内部まで診て正しくニキビ跡の種類をチェックし、最適な治療をご提案いたします。まずは無料カウンセリングまでお越しください。
ニキビ跡を悪化させやすいNG行動
ニキビ跡は、日常のちょっとした行動で悪化したり長引いたりすることがあります。自分で「良くなるはず」とケアを続けると、かえって状態を悪くするケースも少なくありません。ここでは、よくあるNG行動とその理由を整理し、安全な改善への近道をお伝えします。
触る・つぶす・強い刺激を与える

触る・つぶす・強い刺激を与えるのは、ニキビ跡を悪化させる最大のNG行動です。
指で触ったりつぶしたりすると、炎症が広がり、毛細血管が傷ついたりメラニンが増えたりして赤みや色素沈着が長引きます。たとえば、にきびを無理につぶすと中の膿が周囲に飛び散り、炎症が深くまで広がるのと同じ状態です。また、ゴシゴシ洗顔やスクラブのような強い刺激も肌を傷つけ、真皮までダメージが及び凹凸を残しやすくします。盛り上がるタイプなら、触ることでコラーゲンがさらに過剰になり悪循環です。肌を清潔に保ちつつ、優しく扱うことが跡を最小限に抑えます。
ニキビを潰してしまうリスクや潰してしまった時の対処法について詳しく知りたい方は以前投稿した関連記事をご覧ください。
誤ったスキンケアを続ける

誤ったスキンケアを続けると、ニキビ跡が逆に悪化してしまいます。
冒頭でもお伝えしたように、ニキビ跡の種類によって適切な対処が異なります。たとえば凹凸のクレーター跡に「保湿すれば治る」と油分の多いリッチな乳液を厚塗りすると、毛穴が詰まって新たなニキビができ、跡が増える悪循環に陥ります。「高額だから」「有名だから」と漫然と使い続ける方も少なくありません。効率的に改善したいなら、まずは医療機関で相談するのが最も確実です。
ニキビ治療の症例写真【当院症例】
まとめ
ニキビ跡は見た目が似ていても、種類ごとに原因も適した治療法も異なります。改善をめざすなら、まずは自分のニキビ跡がどのタイプかを知ることが大切です。
重要なポイントは以下の通りです。
・赤みは血管の影響、色素沈着はメラニンが原因
・クレーターは自然改善が難しく医療治療が必要
・複数のニキビ跡が重なっているケースが多い
一方で、自己判断で誤ったケアを続けると悪化する可能性もあるため、注意が必要です。
「自分に合っているかわからない」と感じる方は、まずは専門のクリニックで相談してみてください。
このページの監修医師

記事医師監修
土屋 皓大
ハートライフクリニック院長
・日本形成外科学会認定専門医
・日本医師会認定産業医
・乳房インプラント責任医師
・臨床研修指導医
・日本形成外科学会
・日本形成外科学会(JSAPS)
・日本美容皮膚科学会
・日本創傷外科学会
・日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会



