
「肝斑にピーリングは効果がある?」「刺激で逆に濃くならない?」と不安に感じていませんか?
ピーリングは肝斑治療の選択肢のひとつですが、すべての肝斑に同じ方法が適しているわけではありません。肌状態に合わせて薬剤を選ぶことが重要です。そこで今回は、肝斑に使われるピーリングの種類や効果、施術回数、痛み・ダウンタイム、注意点まで詳しく解説します。
肝斑に使われるピーリングの種類
肝斑に使われるピーリングには、主にケミカルピーリングとマッサージピールがあります。どちらも薬剤を肌に塗布する治療ですが、適した肌状態や目的は同じではありません。肝斑の濃さだけでなく、毛穴詰まりやざらつき、乾燥、くすみなども確認して使い分けます。それぞれどのような肌に向いているのか、違いを確認してみましょう。
ケミカルピーリング

ケミカルピーリングは、肝斑とともに毛穴詰まりやざらつき、ニキビが気になる方に向いています。
ケミカルピーリングには、グリコール酸や乳酸、サリチル酸などを塗布して古い角質を取り除くため、角質が厚くごわついている肌や毛穴に皮脂や角質が詰まりやすい肌に適しています。
一方、頬に赤みやヒリつきがある、乾燥して粉をふいているなど、肌の刺激が強く出やすい状態では施術を控える必要があるので注意しましょう。
マッサージピール

マッサージピールは、肝斑とともに画像のようなくすみやハリ不足が気になり、目立つ皮むけを避けたい方に向いています。
マッサージピールで使用するPRX-T33には、トリクロロ酢酸・過酸化水素・コウジ酸が含まれています。
そのため、毛穴詰まりやざらつきよりも、顔全体のくすみやハリ不足が気になる方に向いています。ただし、赤みや皮膚炎、強い乾燥がある場合は刺激を感じやすいため、肌の炎症が落ち着いてから施術を行う必要があります。
肝斑へのピーリングで期待できる効果
肝斑へのピーリングでは、頬に広がる薄茶色の色ムラを薄くし、肌全体のくすみやざらつきを整える効果があります。特に、肝斑による顔全体の暗い印象や、古い角質によるごわつきが気になる方に有効です。ここからは、肝斑にピーリングを行うことで得られる2つの効果を詳しく解説します。
肝斑や色素沈着を目立ちにくくする

ピーリングには、頬にモヤっと広がる肝斑の色ムラや、ニキビ・炎症のあとに残った茶色い色素沈着を薄くする効果があります。
ピーリング剤によって古い角質を取り除くと、表皮にたまったメラニンも古い角質とともに排出されやすくなるためです。
その結果、肝斑の茶色い部分と周囲の肌との色の差が徐々に目立ちにくくなります。
ただし、1回で肝斑が消える治療ではありません。複数回の施術を重ねながら、頬全体の色ムラを少しずつ整えていく治療です。下記より詳しく説明いたします。

■患者さまの声
両頬の肝斑が気になり、最初の1〜2回はあまり変化を感じられず不安でした。3回目を過ぎた頃から、鏡で見たときのモヤっとした色ムラが以前より気にならなくなり、ファンデーションを厚く塗らなくても過ごせる日が増えました。(30代・女性)
施術回数と治療間隔
肝斑へのピーリングは、2〜4週間に1回のペースで行うのが、5回程度が一つの目安です。ただし、必要な回数や間隔は使用するピーリング剤によって異なり、肝斑の濃さや施術後の赤み・乾燥によっても調整が必要です。下記より詳しいポイントを紹介します。
複数回の施術が必要になることが多い

肝斑へのピーリングに必要な回数は使用する薬剤によって異なり、ケミカルピーリングは5〜10回程度、マッサージピールは5回程度がひとつの目安です。
どちらも1回で肝斑を消す治療ではなく、施術を重ねながら頬の色ムラを徐々に整えます。また、同じ回数を受けても肝斑の濃さや肌の反応によって改善の程度には差があります。そのため、一定回数の施術後に肝斑の変化を確認し、ピーリングを継続するか、内服・外用薬などを組み合わせるかを判断します。
痛みとダウンタイム
肝斑に行うピーリングでは、施術中にピリピリとした刺激や熱さを感じることがあります。施術後は赤み・乾燥・つっぱり感・皮むけが出ることがありますが、浅いピーリングでは3〜5日ほどがひとつの目安です。症状の強さや期間は、使用するピーリング剤や肌状態によって異なります。
施術中にピリピリ感や熱感が出ることがある
ピーリングの痛みは、薬剤を塗っている間に感じるピリピリ感やヒリヒリ感、熱さが中心です。
特に肌が乾燥している部分や、ニキビを触った傷・ひっかき傷がある部分では、刺激を強く感じやすくなります。通常は薬剤を拭き取ったり洗い流したりすると刺激が弱まり、施術後にヒリヒリ感が残っても、多くは当日中に落ち着きます。
ただし、時間が経つにつれて痛みが強くなる、水ぶくれができる、触れていなくてもズキズキと痛む場合は、通常の経過とは異なるため、施術を受けた医療機関へ連絡してください。
赤みや乾燥、皮むけが起こることがある
施術後は赤みや乾燥、つっぱり感が出ることがありますが、多くは数時間〜翌日までに落ち着きます。
特に、グリコール酸など角質を剥がす作用のある薬剤を使用した場合や、もともと肌が乾燥している方、赤みが出やすい方では、細かな皮むけやヒリつきが数日続くことがあります。皮むけを無理に剥がすと、肌を傷つけて色素沈着につながるため、自然に剥がれるまで触らないでください。洗顔時もこすらず、保湿剤で乾燥を防ぎます。赤みや痛みが日ごとに強くなる、強い腫れや水ぶくれが出た場合は、施術を受けた医療機関へ連絡してください。
ピーリング後の注意点
ピーリング後は、普段より乾燥や刺激を感じやすい状態です。肝斑を悪化させないためにも、紫外線・乾燥・摩擦を避けて肌を休ませることが重要です。特別なケアを増やすより、刺激になる行動を減らすことを優先してください。
紫外線対策と保湿を行う

ピーリング後は、少なくとも1週間は紫外線対策と保湿を普段以上に丁寧に行ってください。
施術後は角質が薄くなり、紫外線の影響を受けやすく、水分も逃げやすい状態です。朝は洗顔後に保湿剤を塗り、その上から日焼け止めを使用しましょう。
屋外で過ごす日はSPF30以上を目安にし、2時間以上外にいる場合や汗をかいた場合は塗り直してください。保湿は朝と夜の1日2回を基本に、つっぱり感がある部分は日中も追加して行いましょう。
保湿の際は、セラミドやヒアルロン酸などが配合された刺激の少ない保湿剤を選び、赤みやヒリつきが残っている間は新しい美容液や高濃度ビタミンC、レチノールなどの使用は控えてください。紫外線対策自体は1週間で終了せず、肝斑治療中は毎日続けます。
摩擦や強い刺激を避ける

施術後3〜7日ほどは、洗顔やクレンジングで肌をこすらず、スクラブやセルフピーリングなど刺激の強いケアを控えてください。
浅いピーリングでも肌が落ち着くまで1〜7日程度かかるため、この期間に摩擦を重ねると赤みやヒリつきが長引く原因になります。洗顔料はよく泡立て、手で肌をこすらず泡を転がすように洗いましょう。
洗顔後はタオルを押し当てるように水分を取り、拭き取り化粧水やスクラブ洗顔、ピーリングジェルは厳禁です。
皮むけが出ても指で剥がさず、自然に落ちるまで待ってください。マスクを使用する場合も、頬に何度もこすれる位置を避けます。赤みや皮むけが1週間以上残る場合は、刺激の強いスキンケアを再開せず施術を受けた医療機関へ相談してください。
飲酒や激しい運動、サウナを控える

飲酒・激しい運動・サウナ・長時間の入浴は、施術当日から24時間程度控えてください。
これらは体温や血流を上げるため、施術後の赤みやほてり、ヒリヒリ感が強くなる原因になります。当日は湯船につからず、38〜40℃程度のぬるめのシャワーで短時間に済ませるのが安心です。翌日になって赤みや熱感がなくなっていれば、軽い運動や入浴から再開しましょう。
ジョギングや筋力トレーニング、岩盤浴、サウナなど大量に汗をかく行動は、赤みやヒリつきが完全に治まってから再開してください。翌日も顔が熱い、ヒリヒリする、赤みが残る場合は、24時間を過ぎていても無理に再開せず、症状が落ち着くまで控えます。
ピーリングを受けられない可能性がある人
妊娠・授乳中の方や、強い炎症・傷がある方、使用する薬剤にアレルギーがある方などは、ピーリングを受けられないことがあります。施術できるかは薬剤と肌状態によって異なるため、既往歴や服用薬も含めて施術前に医師へ伝えてください。
妊娠中や授乳中の人

妊娠中や授乳中は、自己判断でピーリングを受けず、必ず事前に医師へ相談してください。ピーリング剤によって使用できる成分や安全性の考え方が異なるためです。日本皮膚科学会も、妊娠中・授乳中の方はケミカルピーリングを受ける前に担当医へ相談するよう案内しています。また、妊娠中はホルモンバランスの変化によって肝斑が濃くなることもあります。妊娠・授乳の状況を申告したうえで、ピーリングを急いで行うのか、紫外線や摩擦対策を中心に経過を見るのかを医師と相談してください。
肌に強い炎症や皮膚疾患がある人

赤み・ただれ・傷など強い炎症がある部分には、ピーリングを行わないことがあります。すでに皮膚のバリア機能が低下しているところへ酸などの薬剤を塗ると、痛みや赤みが強くなり、炎症後色素沈着につながることがあるためです。たとえば、掻き壊した傷がある、皮膚炎で頬が赤くヒリヒリしている、炎症の強いニキビが広範囲にあるといった場合は、まず炎症を落ち着かせる治療を優先します。肌状態が改善してから、あらためてピーリングの適応を確認します。
使用する薬剤にアレルギーがある人
ピーリング剤に含まれる成分でアレルギー反応を起こした経験がある方は、同じ成分を使う施術を避ける必要があります。
ピーリングには乳酸・グリコール酸・サリチル酸・トリクロロ酢酸などさまざまな薬剤が使用されるためです。過去に化粧品や外用薬で強い赤み、腫れ、かゆみ、ただれなどが出た経験がある場合は、「肌が弱い」とだけ伝えるのではなく、わかる範囲で商品名や成分名も伝えてください。施術前の情報が多いほど、使用する薬剤を安全に選びやすくなります。
ピーリングと併用される肝斑治療
肝斑はピーリングだけで治療するのではなく、肝斑の濃さや広がり、治療後の変化に合わせて内服・外用薬やレーザー治療を組み合わせます。ピーリングとは働きかける部分が異なるため、複数の治療を組み合わせることで肝斑をより多方面から治療できます。ここでは、ピーリングと併用する代表的な治療を紹介します。
トラネキサム酸などの内服・外用治療

トラネキサム酸などの内服・外用治療は、肝斑が広範囲にある方やピーリングだけでは色の変化が十分に得られない場合に組み合わせます。
ピーリングは肌表面の古い角質やメラニンの排出を促しますが、これだけでは新しくメラニンが作られる働きまでは十分に抑えられません。
そこで、肝斑が濃くなる過程に関わる炎症を抑えるトラネキサム酸などを併用し、新たな色素が作られるのを抑えながらピーリングで今ある色ムラを整えることができます。
ピコトーニングなどのレーザー治療

ピコトーニングは、ピーリングや内服・外用治療で肝斑が濃くなりやすい状態を落ち着かせてから行うことで、より効率よく色ムラの改善を目指せます。
肝斑は刺激によって濃くなることがあるため、最初からレーザーを照射するのではなく、まず紫外線や摩擦対策、ピーリング、内服・外用治療で肌状態を整えることが大切です。そのうえで低出力のレーザーをメラニンに照射し、残っている肝斑を少しずつ薄くします。ただし、赤みや炎症が残っている状態では刺激になるため、肝斑の濃さや肌状態を確認して照射を開始します。
まずは無料カウンセリングを

当院は開院20年以来、65,000件以上の肌トラブルに対応してきました。目視だけでなく、最新肌診断機器を活用し、正しくシミの種類をチェックいたします。まずは無料カウンセリングで、あなたの肌に合った最適なプランをご提案させていただきます。
まとめ
肝斑へのピーリングは、頬に広がる色ムラやくすみを目立ちにくくするための治療選択肢のひとつです。ケミカルピーリング・マッサージピール・リバースピールなどがあり、使用する薬剤や目的が異なるため、肌状態に合わせて選ぶ必要があります。重要なポイントは以下の通りです。
- ・肝斑へのピーリングは1回で消す治療ではなく、複数回行うことが多い
- ・施術後は赤み・乾燥・皮むけが出ることがある
- ・紫外線や摩擦は肝斑を悪化させるため、施術後の遮光と保湿が必要
- ・ピーリングだけでなく、内服・外用治療などを組み合わせる場合がある
一方で、肝斑は刺激によって濃くなることがあり、老人性色素斑など別のシミが混在しているケースもあります。そのため、「肝斑だと思うからピーリングを受ける」と自己判断するのではなく、まずシミの種類を確認することが重要です。
このページの監修医師

記事医師監修
土屋 皓大
ハートライフクリニック院長
・日本形成外科学会認定専門医
・日本医師会認定産業医
・乳房インプラント責任医師
・臨床研修指導医
・日本形成外科学会
・日本形成外科学会(JSAPS)
・日本美容皮膚科学会
・日本創傷外科学会
・日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会




