ケミカルピーリングでニキビ跡は消える?回数・効果・注意点を解説

先日ニキビ跡でお悩みの患者さまより「ニキビ跡の赤みや色素沈着って、ケミカルピーリングで消えるんですか?」と質問がありました。ピーリングは肌の生まれ変わりを助ける治療で、浅い跡やくすみには効果が期待できます。ただ、深いクレーターなどには不向きな場合もあります。そこで、今回は、どんなタイプに向いているのか、効果を感じやすい回数や注意点までご紹介します。
ケミカルピーリングはニキビ跡の種類で効果が変わる
ケミカルピーリングは、すべてのニキビ跡に同じように効くわけではありません。
赤みや色素沈着には効果を発揮しますが、深いクレーター状の跡には限界があります。自分のニキビ跡がどのタイプにあたるのかを知ることが、治療効果を見極める第一歩です。
薄くなる仕組み

ケミカルピーリングは、古い角質を取り除き、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)を促すことで、ニキビ跡の赤みや色素沈着を少しずつ薄くしていく治療です。
肌の表面にたまった不要な角質を除去すると、新しい細胞が下から押し上げられ、メラニンを含んだ古い細胞が自然と排出されやすくなります。
たとえるなら、くすんだ表面を磨いて新しい層を出すようなイメージです。ピーリングは主に表皮(肌の一番上の層)に作用するため、浅い跡や色むら改善に向いている治療といえます。
ニキビ跡の種類と見分け方

ニキビ跡と一口にいっても、赤み・色素沈着・クレーターなど種類によって原因も治療法も異なります。見た目だけで判断してしまうと、思うような効果が得られないことも。正しく見分けることが、最短で改善につながる第一歩です。ここでは、主なニキビ跡のタイプと、その特徴、ケミカルピーリングが効果のあるニキビ跡のタイプをご紹介します。
赤みタイプ

赤みタイプのニキビ跡には、ケミカルピーリングが比較的効果を発揮しやすいとされています。
ピーリングによって肌の生まれ変わりが促され、炎症後に拡張した毛細血管の回復を助けるためです。赤みタイプは、ニキビが治った後も肌の奥で血管が活発な状態が続き、うっすら赤く見えるのが特徴です。いわば、炎症の「名残り」が残っている状態です。古い角質を取り除くことで血流やターンオーバーが整い、肌が元の色へ戻りやすくなります。時間とともに自然に薄くなることもありますが、改善が遅い場合はピーリングを取り入れることで回復を早めることができます。
色素沈着タイプ

色素沈着タイプのニキビ跡には、ケミカルピーリングが効果的な場合が多いです。
ピーリングで古い角質を取り除くことで、メラニンを含む細胞が徐々に排出され、肌のトーンが整っていきます。このタイプは、ニキビの炎症刺激によってメラニンが過剰に作られ、肌の中に残ってしまうことで生じます。いわば、「日焼けの跡が残ってしまったような状態」です。通常は時間とともに薄くなりますが、肌のターンオーバーが乱れていると色素が排出されにくく、長引く原因になります。ピーリングで新しい肌の生まれ変わりを促すことが、早期改善への近道です。
クレータータイプ

クレータータイプのニキビ跡は、ケミカルピーリングでは大きな改善が難しいタイプです。これは、炎症が皮膚の深い層である真皮まで達し、肌の構造そのものが変化してしまっているためです。ピーリングは表面の角質に作用する治療のため、深い凹みまでは届きません。このタイプは、コラーゲンの減少や組織の損傷が原因で肌が陥没しており、レーザー治療やダーマペンといった、真皮の再生を促す治療が必要になります。セルフケアでももちろん改善が難しく、医師に相談し適切な治療法を見極めることが重要です。
ケミカルピーリングで期待できる効果と実感の目安

ピーリングは、1回で大きく変わる治療ではありません。少しずつ肌の状態を整えていくイメージになり参考画像にあるように5回目あたりから目で見て効果がわかるようになります。
1回目
まずは、肌触りや全体の印象の変化を感じる方が多い段階です。
・肌のゴワつきが減る
・くすみが取れて明るく感じる
このように感じる患者さまが多いです。
5回前後
写真を見比べると、「以前より落ち着いてきた」と感じられる方が増えてくる時期です。
参考写真のように、見た目の赤みや色ムラも徐々にやわらいで見えるようになります。
また、肌内部の写真をご覧いただくと、赤い斑点が見える部分が、赤みの残ったニキビ跡にあたります。ケミカルピーリングを5回ほど続けることで、この赤みが落ち着いてきている様子が確認できます。
このように、5回前後を目安に施術を重ねることで、赤みや色ムラが目立ちにくくなり、ニキビができにくい肌状態へと整っていくことが期待できます。
10回前後
完全に消すというより、気にならないレベルを目指すと考えるのが現実的です。
・色素沈着がかなり薄くなる
・肌全体の均一感が出てくる
10回前後治療を行うことでこのような効果が期待できます。
ニキビ跡治療における施術頻度と通院ペース
ピーリングは、肌の生まれ変わりのリズムに合わせて行うことが大切とされています。そのため、施術の間隔は2〜4週間程度を目安にご案内することが多いです。
間隔を空けすぎてしまうと効果を実感しにくくなり、反対に短い間隔で繰り返すと、肌への負担が大きくなることもあります。肌状態を見ながら、無理のないペースで続けていくことがポイントです。
2〜4週間間隔が基本とされる理由

ケミカルピーリングは、肌が元の状態に戻り、新しく生まれ変わるペースに合わせて行うことが大切なため、2〜4週間ごとの施術が目安とされています。
ピーリング後の肌は、古い角質が取れて一時的にデリケートな状態になります。そこから少しずつ回復し、新しい肌に入れ替わるまでには、ある程度の時間が必要です。この回復の流れを考えると、2〜4週間ほど間隔を空けるのが無理のないペースとされています。
肌状態や年齢によって間隔や回数が変わる

ケミカルピーリングは、肌のターンオーバー(生まれ変わり)のペースに合わせて行う治療のため、すべての方が同じ間隔・同じ回数で受けるわけではありません。年齢や肌質、その時の肌状態によって、適切な施術ペースは変わってきます。
年齢を重ねるとターンオーバーがゆっくりになり、肌の回復にも時間がかかりやすくなるため、間隔を少し長めに取ることがあります。また、乾燥しやすい肌や敏感肌の方では、刺激を抑えるために回数や薬剤を調整することもあります。
このように、ピーリングは一律で行うものではなく、診察で肌状態やターンオーバーの様子を確認しながら、その方に合った間隔や回数を決めていくことが大切です。
シミの年齢やターンオーバーについての関係性など詳しく知りたい方は以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:シミは何歳から?20代・30代・40代・50代シミのなぜを解説
効果が出にくいケースと施術を避ける判断基準
強い炎症が残っている肌や、深いクレーター状のニキビ跡では、ケミカルピーリングの効果を感じにくく、状態によっては悪化することもあります。
そのため、ピーリングは「できるかどうか」よりも、「今やるべきかどうか」を見極めることが重要です。下記より、施術を控えた方がよい肌状態や、効果が出にくいケースを事前に知ることで、治療後の後悔やトラブルを避けるための判断ポイントを解説していきます。
炎症が強い状態

赤く腫れたニキビが多い状態や、顔全体にヒリつき・熱感がある場合は、ケミカルピーリングを行わない方がよいことがあります。ピーリングは角質をやさしく取り除く治療ですが、すでに炎症が起きている肌に行うと、その刺激が加わり、赤みが強くなったり、痛みが出たりすることがあります。
たとえば、日焼け直後の肌にピーリングをすると、しみたり荒れやすくなるのと同じように、炎症が強い肌は外からの刺激に敏感な状態です。このような場合は、無理に施術を進めず、まず炎症を落ち着かせる治療を優先することが大切です。肌の状態が整ってから改めてピーリングを検討することで、トラブルを防ぎ、より安全に治療を進めることができます。
深いクレーター

ニキビ跡が深く凹んでいる場合は、皮膚の構造そのものが変わってしまっている状態のため、ケミカルピーリングだけでの改善は難しいことが多いです。ピーリングは主に肌表面の生まれ変わりを整える治療なので、凹みが固定化しているクレーターには、十分な変化が出にくいのが実情です。
たとえば、長年使われてへこんでしまったクッションを、表面を整えるだけで元に戻すのが難しいのと同じように、深い凹みには別のアプローチが必要になります。このような場合は、ダーマペンやレーザーなど、皮膚の内側に働きかける治療へ切り替えることで、より改善を目指せることがあります。診察で状態を確認しながら、適した治療方法を選ぶことが大切です。
ニキビ跡の種類について詳しく知りたい方は以前投稿した関連記事をご覧ください。
ケミカルピーリングの薬剤種類と選び方

ケミカルピーリングは、使う薬剤によって作用の強さや向いている肌状態が大きく異なります。
そのため、「どの薬剤が有名か」だけで選ぶのではなく、肌質やニキビ跡のタイプ、目的に合っているかどうかが重要です。
薬剤にはそれぞれ特徴があり、赤みや色素沈着に向くもの、刺激を抑えながら行えるものなど、役割が分かれています。下記より、薬剤ごとの違いを整理しながら、どのような考え方で選ぶと失敗しにくいのかを解説していきます。
サリチル酸マクロゴール
サリチル酸マクロゴールは、赤みや色素沈着が残るニキビ跡、繰り返しできるニキビのケアに向いている薬剤です。
角質をやさしく取り除きながら、肌への刺激を抑えられる点が特徴で、ニキビ治療やニキビ跡治療でよく使われています。
通常のサリチル酸は刺激を感じやすいことがありますが、マクロゴールという基剤を使うことで、薬剤が必要以上に肌の奥へ入りにくくなっています。たとえるなら、強くこすらずに古い汚れだけを落とす洗顔のようなイメージです。
そのため、ピーリングが初めての方や、赤みが出やすい肌の方でも使われることが多く、安全性を重視したい場合に選ばれやすい薬剤といえます。
グリコール酸
グリコール酸は、色素沈着が気になるニキビ跡や、肌のごわつき・くすみを改善したい場合に向いている薬剤です。
分子が小さく、肌に浸透しやすい特徴があるため、ターンオーバーを促し、肌全体の質感を整える目的で使われることが多くあります。
一方で、作用がしっかりしている分、濃度が高すぎると刺激を感じやすくなることもあります。たとえば、掃除で洗剤を濃くしすぎると手荒れしやすくなるのと同じように、肌に合わない方は負担になることがあります。
そのため、グリコール酸は肌状態を見ながら濃度や施術回数を調整することが大切で、医師の判断のもとで行うことで、安全に効果を引き出しやすい薬剤といえます。
乳酸ピーリング
乳酸ピーリングは、軽い色素沈着やくすみが気になるニキビ跡、乾燥しやすい肌の方に向いている薬剤です。
刺激が比較的マイルドで、水分を保ちやすい性質があるため、ピーリングによる乾燥が心配な方にも使われることが多いです。
ただし、作用が穏やかな分、赤みや色素沈着をしっかり改善したい場合には、効果の実感までに時間がかかることがあります。
そのため、乳酸ピーリングを行わず、サリチル酸マクロゴールなど刺激と効果のバランスに優れた薬剤を使用するクリニックが多いです。
施術前後に気をつけたいスキンケアと生活習慣
ケミカルピーリングは、施術そのものだけでなく、前後のスキンケアや過ごし方によって効果の出方が大きく変わります。
ここでは、施術前に控えた方がよいことや、施術後に意識してほしいスキンケア・生活習慣について、効果を安定させるためのポイントを中心に解説していきます。
施術前

ケミカルピーリングを安全に行うためには、施術前に肌の状態を整えておくことがとても重要です。
特に気をつけたいのが、乾燥と日焼けです。
施術前1〜2週間は、強い日焼けは避け、外出時は日焼け止めを使用し、長時間の屋外活動は控えるようにしましょう。日焼け後に赤みやヒリつきが残っている場合は、施術を見送ることがあります。また、洗顔後につっぱりを感じるほどの乾燥がある場合も、刺激が出やすくなります。
施術後

施術後は保湿と紫外線対策をいつも以上に意識することが大切です。
ケミカルピーリング後の肌は、古い角質が取れた分、一時的に外からの刺激を受けやすい状態だからです。
洗顔後に肌がつっぱらないよう、化粧水や乳液、クリームでしっかりうるおいを補いましょう。また、施術当日から日焼け止めを使用し、帽子や日傘なども併用すると安心です。さらに、タオルで強くこする、無意識に触るといった摩擦も避けましょう。やわらかく扱うことで、肌が落ち着きやすくなります。
ニキビ跡の状態に応じた併用治療の考え方
ニキビ跡の治療は、ケミカルピーリングだけにこだわらず、肌の変化に応じて治療を組み合わせたり、切り替えたりすることが大切です。
一定回数行っても変化がゆるやかになってきた場合や、悩みの中心が変わってきた場合には、別の治療を取り入れることで、より改善を目指せることがあります。
ケアシス(イオン導入)で有効成分の浸透を高める

ケアシスをケミカルピーリングと併用することで、美容成分を肌に届けやすくなり、赤みや色素沈着のケアを効率よく行える点が大きなメリットです。
ピーリング後の肌は、古い角質が取り除かれた状態のため、有効成分がなじみやすくなっています。
ケアシスでは、微弱な電気の力を使って、ビタミンCやトラネキサム酸などの成分を肌の奥へ届けます。たとえば、ふたが開いたスポンジに水が染み込みやすくなるようなイメージです。
この組み合わせは、炎症後の赤みや色素沈着が気になる方と相性がよく、ピーリング単独よりも肌の変化を感じやすくなることがあります。肌状態に合わせて併用することで、治療の満足度を高めやすくなります。
ダーマペンやレーザーへ切り替える目安

ケミカルピーリングを続けても凹凸が残る場合や、改善の実感が弱くなってきた場合は、ダーマペンやレーザーへの切り替えを検討する目安になります。
一つの目安として、5〜6回ほどピーリングを行っても見た目の変化がほとんど感じられない場合は、治療ステップを見直すタイミングといえます。
ピーリングは肌表面を整える治療ですが、ダーマペンやレーザーは肌の内側に働きかけ、凹凸の原因となる部分へアプローチします。たとえば、表面を何度磨いても直らないへこみは、内側から整える必要があるのと同じです。
このように、治療は段階的に進めることが大切で、切り替えの時期は医師と相談しながら決めていくことが安心です。
ケミカルピーリングで後悔しないための判断ポイント
ケミカルピーリングで後悔しないためには、「どこまで改善を目指すのか」「自分の肌状態に合っているか」を治療前に整理しておくことが何より大切です。
期待と現実にズレがあると、効果を感じにくくなり、満足度も下がってしまいます。ここでは、施術を受ける前に知っておきたい考え方や判断の軸をまとめ、納得して治療を選ぶためのヒントをご紹介します。
自己判断せず医師の診察で適応を確認する

ニキビ跡は、見た目が似ていても原因や深さが異なることが多く、自己判断だけで治療を選んでしまうと、思ったような効果が出ないことがあるため医師にしっかり診断してもらうことが重要です。
また、医師の診察に加えて肌診断機器を用いて初回でなく経過を観察してくれるクリニックを選ぶことが、より安心につながります。実際には、初回だけでなく治療の経過まで機器で確認しているクリニックは多くありません。そのため、見た目の印象だけで「良くなっている」「変わっていない」と判断されてしまうこともあります。
肌診断機器を使い経過を診断してくれるクリニックでは、赤みや色素沈着の変化を数値や画像で正しく出せるため、相違なく効率的な治療計画を立てることができます。
改善までの期間とゴールを共有する

ニキビ跡の治療では、改善までの期間や目指すゴールを事前に医師と共有しておくことがとても大切です。どこまで良くしたいのかが曖昧なまま始めてしまうと、「思ったほど変わらない」「いつ終わるのかわからない」と感じやすくなります。たとえば「赤みを目立ちにくくしたいのか」「メイクで隠れれば十分なのか」「凹凸まで改善したいのか」で、選ぶ治療や回数は変わるためカウンセリング時しっかり医師に共有し、共通の認識をしておくことが重要です。
ニキビ治療の症例写真【当院症例】
まずは無料カウンセリングを

当院は開院20年以来、65,000件以上の肌トラブルに対応してきました。目視だけでなく、初回~経過まで最新肌診断機器を活用し、正しくニキビ跡の状態をチェックいたします。まずは無料カウンセリングで、あなたの肌に合った最適なプランをご提案させていただきます。
まとめ
ケミカルピーリングは、すべてのニキビ跡に同じ効果が出る治療ではなく、赤み・色素沈着・クレーターといったニキビ跡の種類に合った選択が重要です。特に赤みや色ムラには効果を実感しやすい一方、深い凹みには限界があり、回数や治療の切り替え判断も欠かせません。施術は2〜4週間間隔を基本に、肌状態や年齢に応じて調整する必要があります。また、薬剤選びや施術前後のケア、必要に応じた併用治療も満足度を左右します。自己判断せず医師の診察で適応とゴールを共有することが、後悔しない治療への近道です。
このページの監修医師

記事医師監修
渡邊雅人
ハートライフクリニック院長
記事医師監修
渡邊雅人
ハートライフクリニック院長
日本美容外科学会(JSAS)会員
アラガン施注資格認定医
ジュビダームビスタ認定医
ジュビダームビスタボリューマXC・ボリフトXC認定医



