お尻ニキビの原因と治し方|セルフケアや市販薬も解説

「お尻に赤いニキビのようなブツブツができた」「座ると痛いけれど、自分で治せる?」と悩んでいませんか?
お尻のブツブツは、摩擦や蒸れなどが関係するニキビだけでなく、毛包炎や粉瘤など別の皮膚トラブルの場合もあります。軽い症状であれば、洗い方や保湿、下着の選び方を見直すことが大切です。一方で、強い痛みや膿、かゆみ、大きくなるしこりがある場合は、自己判断で市販薬を使い続けず皮膚科で確認する必要があります。そこで今回は、お尻ニキビの原因、ニキビと毛包炎・粉瘤の見分け方、自宅でできるセルフケア、市販薬・漢方薬の考え方、皮膚科を受診する目安、跡や黒ずみを防ぐ方法までわかりやすく解説します。
お尻にニキビができる原因
お尻ニキビの主な原因は、摩擦や圧迫、汗による蒸れ、乾燥による毛穴詰まり、ホルモンバランスの変化、生活習慣の乱れの5つです。ニキビができるタイミングや肌の状態、普段の過ごし方によって、関係している原因は異なります。何度も繰り返している方は、以下を参考に「自分はどの原因が当てはまりそうか」を確認してみてください。
摩擦や圧迫

お尻にニキビができる原因の1つは、長時間座ることや締め付けの強い下着による摩擦・圧迫です。
お尻は座っている間に体重による圧迫を受け、立ったり歩いたりする際には下着や衣類との摩擦も生じます。こうした刺激が繰り返されると角質が厚くなり、毛穴の出口が詰まりやすくなるため、ニキビにつながります。
たとえば、デスクワークや長時間の運転が多く、椅子に触れる部分に繰り返しブツブツができる方は、摩擦や圧迫が原因の1つになっている可能性があります。
同じ場所にニキビを繰り返す場合は、長時間座り続けていないか、下着や衣類が肌を締め付けていないかを確認してみてください。
汗や蒸れ

お尻にニキビができる原因の2つ目は、汗による蒸れです。
お尻は下着や衣類に覆われているため、汗をかいても乾きにくく、湿気がこもりやすい部位です。汗や皮脂が肌に残った状態が続くと、毛穴周辺で細菌などが増えやすくなり、ブツブツや炎症につながります。
特に、汗をかきやすい夏場やスポーツをした後などにお尻のブツブツが増える方は、蒸れが原因の1つになっている可能性が高いです。
乾燥や毛穴詰まり

お尻にニキビができる原因の3つ目は、乾燥による毛穴詰まりです。
肌が乾燥すると角質がたまりやすくなり、毛穴の出口をふさぐことで、皮脂などが毛穴の中に残りやすくなります。その結果、毛穴が詰まり、ニキビにつながります。
特に、入浴後に肌がつっぱる、白く粉をふく、カサカサするといった状態がある方は、肌が乾燥しているサインです。
ホルモンバランスの乱れ

お尻にニキビができる原因の4つ目は、月経周期に伴うホルモンバランスの変化です。
月経周期によるホルモンの変化は皮脂の分泌に影響するため、もともと毛穴が詰まりやすい状態では、ニキビができたり悪化する要因になります。
たとえば、毎月生理前になると顔や背中のニキビと同じタイミングで、お尻のブツブツも増える方は、月経周期によるホルモンの変化が関係している可能性が高いです。
このように、特定の時期に繰り返しニキビができる場合は、ホルモンバランスの変化も原因の1つとして確認することがポイントです。
生活習慣の乱れ

お尻にニキビができる原因の5つ目は、睡眠不足や食生活の偏りなど、生活習慣の乱れです。
生活習慣だけがお尻ニキビの直接的な原因になるわけではありませんが、睡眠不足や偏った食生活、ストレスが重なると、ニキビが悪化する要因になります。
たとえば、仕事や勉強で睡眠不足が続いている時期や、食生活が乱れている時期に、顔や背中とともにお尻のニキビも増える方は、生活習慣が影響している可能性があります。
お尻ニキビとは?
お尻ニキビとは、お尻の毛穴が詰まり、赤みや腫れ、ブツブツなどが生じた状態を一般的に指す言葉です。
ただし、お尻にできるブツブツのすべてがニキビとは限りません。見た目が似ていても、毛包炎やマラセチア毛包炎、粉瘤など、治し方が異なる皮膚トラブルもあります。自分の症状に合った対処をするためにも、ここからは顔のニキビとの違いや、間違えやすい症状の特徴を確認していきましょう。
顔のニキビとの違い

お尻ニキビと顔のニキビでは、できやすくなる原因に違いがあるため、顔のニキビと同じものだと判断しないことが大切です。
顔は皮脂の分泌が多く、皮脂や古い角質による毛穴詰まりからニキビができやすい部位です。一方、お尻は顔ほど皮脂が多い部位ではなく、先ほど説明したように、下着による蒸れや摩擦、座ったときの圧迫などの影響を受けやすい特徴があります。
さらに、お尻の赤いブツブツには、ニキビだけでなく毛包炎など見た目が似た皮膚トラブルもあります。
そのため、顔にできるニキビと同じだと思って自己判断するのではなく、お尻ではどのような症状が出ているかを確認することが、適切な対処法を選ぶために重要です。次からは、お尻ニキビと間違えやすい症状との違いを説明します。
毛包炎・マラセチア毛包炎との違い

お尻ニキビと毛包炎・マラセチア毛包炎の違いは、ブツブツの出方やかゆみの有無などにあります。
お尻ニキビは、毛穴の詰まりによる白いブツブツや赤く腫れたニキビなど、異なる状態の発疹が混在しやすいのが特徴です。一方、毛包炎は毛穴に沿って赤いブツブツや膿をもった発疹が現れます。マラセチア毛包炎では、比較的同じ大きさの赤いブツブツがまとまって現れ、かゆみを伴うことがあります。
同じような大きさのブツブツが広がっている、かゆみが強い、ニキビ用の市販薬を使っても1~2週間経っても改善しない場合は、保険診療の皮膚科を受診しましょう。原因によって使用する薬が異なるため、ニキビだと自己判断して治療を続けないことが大切です。
粉瘤との違い

お尻ニキビと粉瘤の違いは、しこりの有無や見た目にあります。
ニキビは毛穴に炎症が起こることで赤いブツブツや膿をもった発疹ができますが、粉瘤は皮膚の下に袋状の組織ができ、その中に角質などがたまった良性のできものです。粉瘤では、皮膚の下に丸いしこりを触れる、中央に黒い点が見える、同じ場所が繰り返し腫れるなどの特徴があります。
特に、ブツブツが治った後もしこりが残っている、しこりが徐々に大きくなっている、同じ場所が何度も腫れる場合は、保険診療の皮膚科もしくは美容皮膚科へ受診してください。急に赤く腫れて強く痛む、膿が出る場合も、放置せず早めに受診しましょう。

「ニキビだと思って市販薬を使っていたものの、赤いブツブツが増えてかゆみも強くなった」という相談があります。このような場合は、ニキビ以外の毛包炎が混在して隠れていることもあるため、薬を変え続けるより先に診断を受けて適切な治療を行うことが大切です。
お尻ニキビのセルフケア
お尻ニキビのセルフケアでは、肌を清潔に保つ・保湿する・通気性のよい下着を選ぶ・摩擦や圧迫を減らす・食事や睡眠を整える・ニキビを潰さないことがポイントです。軽いブツブツで強い痛みや膿がない場合は、まず普段の過ごし方を見直してみてください。ここからは、自宅で取り入れられる6つのセルフケアを詳しく説明します。
やさしく洗って清潔に保つ

お尻ニキビがあるときは、夜の入浴時にボディソープをよく泡立て、手のひらでやさしく洗うのがポイントです。
ナイロンタオルやボディブラシでこすると、ニキビに摩擦が加わり、赤みやヒリつきが強くなる原因になります。特にブツブツがある部分は、タオルでこすらず、泡を手のひらで広げるように洗い、最後に洗浄料が残らないよう十分にすすいでください。
朝晩2回入浴する方や、運動後にシャワーを浴びる方は、毎回ボディソープで念入りに洗う必要はありません。汗が気になる場合はシャワーで流す程度にし、洗いすぎによる乾燥や刺激を避けましょう。
入浴後に保湿する

お尻に乾燥がある場合は、入浴後にセラミドやヘパリン類似物質などを配合した、低刺激の保湿剤を使用してください。
入浴後は肌の水分が失われやすいため、体をタオルでやさしく拭いた後、できるだけ時間を空けずに保湿しましょう。
お尻は衣類に触れる部位なので、ベタつきが気になる方はローションや乳液タイプ、カサつきや粉ふきが目立つ方はクリームタイプなど、乾燥の程度に合わせて選ぶと使いやすくなります。
塗るときは強くすり込まず、乾燥している範囲に薄くやさしく広げてください。香料やアルコールなどでヒリヒリする製品は避け、赤みやかゆみが出た場合は使用を中止しましょう。
「入浴後につっぱる・カサカサする・粉をふく」という方は、毎日の保湿を続けることがポイントです。
通気性のよい下着を選ぶ

汗や蒸れでお尻ニキビが悪化しやすい方は、綿などの通気性・吸湿性に優れた素材で、締め付けの少ない下着を選びましょう。
特に、汗を吸いやすい綿を多く使用した下着は、蒸れが気になる方でも取り入れやすいです。形は、お尻に食い込みやすいものや締め付けの強い補整下着を避け、肌との間に少しゆとりがあるものを選びましょう。
サイズが小さいショーツやガードルなどは、お尻に密着して蒸れや摩擦が起こりやすくなります。ウエストや足の付け根にゴムの跡が強く残る場合は、締め付けが強すぎるサインです。
「綿など汗を吸いやすい素材」「締め付けが少ない」「お尻に食い込みにくい」の3点を目安に選ぶと、お尻への蒸れや刺激を減らしやすくなります。
摩擦や圧迫を減らす

お尻への摩擦や圧迫を減らすには、長時間同じ姿勢で座り続けず、こまめに立ったり歩いたりして、お尻に体重がかかり続ける時間を減らしてください。
デスクワークの場合は、休憩やトイレ、飲み物を取りに行くタイミングで立ち上がるなど、仕事の中で自然に姿勢を変える方法がおすすめです。
また、椅子に深く腰掛けて左右均等に体重をかけ、片側のお尻だけに体重が集中する座り方も避けましょう。
座ったときに痛みや圧迫感がある場合は、体圧を分散しやすくするようにクッションを使うのもおすすめです。ただし、柔らかすぎてお尻が深く沈むものや、熱がこもりやすいものは避けてください。
「座り続ける時間を減らす」「体重を片側に集中させない」「必要に応じてクッションを使う」の3つを意識することがポイントです。
食事や睡眠を見直す

食事や睡眠を見直す場合は、食事のバランスを整え、成人では7時間以上を目安に必要な睡眠時間を確保してください。
食事は特定の食品を避けたり、反対に特定の食品だけを積極的に食べたりするのではなく、主食・主菜・副菜をそろえることがポイントです。
たとえば、ご飯などの主食に、肉・魚・卵・大豆製品などの主菜、野菜や海藻などの副菜を組み合わせることがおすすめです。
睡眠は、厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」で、成人は個人差を踏まえながら7時間以上を目安に確保することが推奨されています。夜更かしが続いている方は、まず就寝・起床時間を見直し、必要な睡眠時間を確保しましょう。
食事や睡眠だけでお尻ニキビが治るわけではないため、生活習慣の改善はほかのセルフケアとあわせて行うことがポイントです。ニキビに良い食事について詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
ニキビをつぶさない

お尻にニキビができても、指で押したり、爪でつまんだりして自分でつぶさないでください。
無理につぶすと皮膚が傷つき、赤みや腫れが強くなったり、治った後に茶色い色素沈着や跡が残ったりする原因になります。白く盛り上がっている部分や膿が見えても、押し出したり針で穴を開けたりせず、そのまま触らないようにしてください。
無意識に触ってしまう方は、入浴時や着替えるときにも必要以上に触らず、ブツブツの状態を確認する程度に留めましょう。
触らなくても痛みが強い、膿が増えている、赤く腫れた範囲が広がっている場合は、自分で処置せず保険診療の皮膚科や美容皮膚科を受診してください。
お尻ニキビに使われる市販薬・漢方薬
お尻ニキビの症状が軽い場合は、ドラッグストアなどで購入できるニキビ用の市販薬を使用する方法があります。
ただし、市販薬は赤みや炎症など症状に合わせて選ぶことが大切で、漢方薬も体質や症状によって適したものが異なります。また、お尻のブツブツが毛包炎や粉瘤の場合は対処法が異なるため、自己判断で薬を使い続けないことも重要です。ここからは、市販薬を選ぶポイントと、お尻ニキビに用いられる漢方薬について説明します。
市販薬を選ぶポイント
お尻ニキビの市販薬を選ぶポイントは、赤み・腫れ・毛穴詰まりなど、自分の症状に合った成分が配合されているかを確認することです。
たとえば、赤みや腫れがあるニキビには抗炎症成分、毛穴詰まりが目立つ場合には角質をやわらかくする成分を配合した市販薬があります。購入時に症状を薬剤師や登録販売者へ伝えると、適した製品を選びやすくなります。
お尻ニキビに用いられる漢方薬
お尻ニキビに漢方薬を使用する場合は、ニキビの状態や体質に合わせて種類を選ぶことがポイントです。
ニキビ治療では、炎症や化膿を繰り返す場合などに、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)や清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)などが用いられることがあります。ただし、漢方薬は「お尻ニキビだからこの薬」と一律に決められるものではありません。
また、お尻のブツブツが毛包炎や粉瘤などの場合は治療方法が異なります。漢方薬を希望する方は、ブツブツの状態や繰り返す時期、ほかに服用している薬などを医師や薬剤師に伝えたうえで、自分に合ったものを選んでもらいましょう。
お尻ニキビが治らないときは皮膚科へ
セルフケアや市販薬を続けても改善しない場合は、まず皮膚科が受診先です。特に、強い痛み・膿・かゆみ・急速に広がる赤み・大きくなるしこりがある場合は、ニキビ以外の皮膚疾患も含めて診断が必要です。症状が強いときは1〜2週間待たずに受診してください。
皮膚科を受診する目安
赤みや腫れ、強い痛み、膿、かゆみが目立つ場合や、同じ場所に何度も繰り返す場合は皮膚科を受診してください。こうした症状は、炎症が強くなっているだけでなく、毛包炎や粉瘤など別の病気が隠れているサインでもあります。軽い症状でセルフケアや市販薬を試す場合でも、1〜2週間程度で改善がみられなければ診断を受けるのが目安です。発熱を伴う、赤みが数日単位で広がる、座るのがつらいほど痛む場合は様子見をせず、早めに医療機関を受診してください。
皮膚科で受けられる治療

お尻ニキビの治療は、赤みや膿など現在の症状を治したい場合は保険診療の皮膚科、炎症が治った後のニキビ跡や色素沈着を改善したい場合は美容皮膚科というように、悩みによって受診先が異なります。
保険診療の皮膚科では、まずお尻のブツブツがニキビなのか、毛包炎など別の皮膚疾患なのかを診断します。ニキビであれば外用薬や内服薬、毛包炎であれば原因に応じた薬など、病気を治すために必要な治療が行われます。
一方、美容皮膚科では、炎症が落ち着いた後に残った茶色い色素沈着やニキビ跡、黒ずみなどに対して、自由診療による治療を受けられます。
「今も赤く腫れている・痛い・膿がある」ならまず保険診療の皮膚科、「炎症は治ったけれど跡や黒ずみが気になる」なら美容皮膚科を目安にすると、受診先を選びやすくなります。詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:ニキビ治療で保険適用外になるのは?自費治療との違いを解説
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当院は開院20年以来、65,000件以上の肌トラブルに対応してきた実績があり、口コミでも4.6以上の評価をいただいています。**お尻のブツブツやニキビ跡、黒ずみについても、肌の状態を確認したうえで、一人ひとりのお悩みに合わせた治療をご提案します。「ニキビ跡や黒ずみをどう改善したらよいかわからない」「自分に合う治療を知りたい」という方は、まずは無料カウンセリングでご相談ください。
まとめ
お尻のニキビのようなブツブツは、摩擦や圧迫、汗や蒸れ、乾燥などが関係する一方、毛包炎やマラセチア毛包炎、粉瘤など別の皮膚トラブルの場合もあります。重要なポイントは以下の通りです。
- ・軽い症状では、やさしい洗浄・保湿・蒸れや摩擦を減らすケアを行う
- ・強いかゆみや膿、大きくなるしこりがある場合は、ニキビと決めつけない
- ・セルフケアや市販薬を1〜2週間続けても改善しない場合は皮膚科を受診する
- ・発熱や急速に広がる赤み、強い痛みがある場合は早めに受診する
- ・炎症後に残る色素沈着や黒ずみは、炎症が落ち着いてから美容皮膚科で治療を検討する
お尻のブツブツは見た目だけでは原因を判断しにくいため、治らない症状に市販薬を使い続けることは避けてください。炎症が落ち着いた後も跡や黒ずみが残り、「自分にはどの治療が合うのかわからない」と感じる方は、美容皮膚科で肌状態を確認したうえで治療方法を相談してください。
このページの監修医師

記事医師監修
土屋 皓大
ハートライフクリニック院長
・日本形成外科学会認定専門医
・日本医師会認定産業医
・乳房インプラント責任医師
・臨床研修指導医
・日本形成外科学会
・日本形成外科学会(JSAPS)
・日本美容皮膚科学会
・日本創傷外科学会
・日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会




