緑茶はニキビに効果ある?成分と使い方

「SNSで緑茶がニキビに良いと見たけれど、本当に効果があるのか分からない」と、先日カウンセリングの際にも患者さまからご質問をいただきました。緑茶は身近な飲み物ですが、「なんとなく肌に良さそう」というイメージだけで取り入れてしまうと、成分の働きを正しく活かせないまま続けてしまうケースも少なくありません。そこで今回は、緑茶に含まれる成分がニキビにどのように関わるのかをはじめ、飲み方やスキンケアとしての使い方、そして注意すべきポイントまで、解説いたします。
緑茶とニキビの関係
緑茶はカテキンの抗菌・抗炎症作用によりアクネ菌の増殖を抑え、炎症による赤みや腫れを落ち着かせるほか、ビタミンCによってニキビ後に残る赤みや茶色い色素沈着を目立ちにくくし、肌の修復をサポートする働きが期待されます。詳しくはこの後解説します。
カテキンの抗菌・抗炎症作用

緑茶に含まれるカテキンは、ニキビの原因となるアクネ菌の増殖を抑え、炎症による赤みや腫れを落ち着かせるサポートが期待できる成分です。
ニキビは皮脂を栄養にアクネ菌が増え、炎症が起こることで悪化しますが、カテキン(特にEGCG)は抗菌作用と抗酸化作用を持ち、アクネ菌の増殖環境を抑える働きが報告されています。
ただし、研究の多くは細胞実験や基礎研究段階であり、「飲むだけで治る」といった強い効果が証明されているわけではありません。そのため緑茶は治療薬ではなく、ニキビができにくい肌環境を整える補助的な役割として取り入れることが大切です。
ビタミンCと皮脂・色素沈着の関係

緑茶に含まれるビタミンCは、ニキビ後に残る赤みや茶色い色素沈着を目立ちにくくし、皮脂の過剰分泌を整えるサポートが期待できる成分です。
ビタミンCはメラニンの生成を抑え、炎症後色素沈着の改善に関わるほか、コラーゲン生成を助けて肌の修復環境を整えます。
また、酸化ストレスを抑えることで皮脂腺への刺激を和らげ、間接的に皮脂バランスの安定にもつながります。
ただし、緑茶に含まれるビタミンC量は多くないため、緑茶だけで十分な効果を得ることは難しく、食事やスキンケアと組み合わせることが重要です。
ニキビ対策で緑茶を飲む方法
緑茶を飲むときは、水の代わりに大量に飲むのではなく、日々の水分補給とのバランスを意識することが大切です。カテキンやビタミンCを摂りたいからといって過剰に飲むと、カフェインの影響が出やすくなります。下記よりポイントを紹介します。
水分補給は水を中心にする

水分補給は水や白湯を基本とし、緑茶は1日1〜2杯を目安に取り入れるのがおすすめです。
緑茶にはカフェインが含まれており、飲み過ぎると利尿作用によって水分が排出されやすくなるため、緑茶だけで水分補給をすると体内の水分が不足しやすくなる可能性があるのでおすすめできません。肌のターンオーバーや皮脂バランスを保つためにも、普段は1日1.5〜2Lを目安に水や白湯を飲み、朝食や昼食時に緑茶を1杯ずつ取り入れる程度が続けやすいポイントです。
緑茶は急須か無糖タイプを選ぶ

カテキンを効率よく摂るには、急須でいれた緑茶がおすすめです。茶葉約3gに対して80℃前後のお湯を150〜200ml注ぎ、1〜2分ほど蒸らすと、カテキンが抽出されやすくなります。
忙しい日はコンビニやスーパーで販売されている無糖の緑茶でも問題ありませんが、砂糖入りの商品は糖分の摂り過ぎにつながるため避けましょう。
緑茶を使ったニキビケア
緑茶は飲むだけでなく、スキンケアにも活用されています。特に、カテキンの働きに着目した緑茶洗顔や緑茶パックは、自宅で手軽に始められるケア方法です。ただし、肌に直接使用する場合は、誤った方法や頻繁な使用によって肌トラブルにつながることもあるため注意が必要です。また、肌質によっては刺激を感じる場合もあります。ここからは、緑茶洗顔や緑茶パックの具体的な方法と、取り入れる際の注意点について詳しく解説します。
緑茶洗顔のやり方
緑茶洗顔は、普段の洗顔後に冷ました緑茶ですすぐスキンケア方法です。下記よりステップを説明いたします。

- まず通常どおり洗顔料で汚れを落とす
- 80℃前後でいれた緑茶を人肌以下までしっかり冷まします
- その緑茶で顔を2〜3回やさしくすすぐ
- 清潔なタオルを軽く押し当てて水分を拭き取る
熱い緑茶やゴシゴシこする洗い方は、炎症のあるニキビを刺激する原因になるためNGです。緑茶洗顔はカテキンが肌表面に触れることで、ニキビの原因菌の増殖を穏やかに抑える効果が期待されていますが、治療の代わりになるものではありません。週2〜3回を目安に取り入れ、赤みやかゆみなど肌トラブルが現れた場合はすぐに中止しましょう。
緑茶パックのやり方
緑茶パックは、粉茶や細かく砕いた茶葉を水で練ったペーストを顔に薄く広げる方法です。 下記よりステップを説明いたします。

- 洗顔後に粉茶(抹茶でも代用可)を少量の水で練る
- 5分程度おく
- ぬるま湯でやさしく洗い流す
- 洗い流したあと保湿を行う
長く置きすぎると茶葉に含まれるタンニンが皮膚を過度に収れんさせ、乾燥や刺激につながる場合があります。 頻度は週1〜2回以内を目安にしてください。乾燥肌や敏感肌の方は特に、薄めのペーストからスタートして、肌の反応を確認しながら進めるのが安心です。炎症が強い赤ニキビ(膿を持ったニキビ)がある部分には直接乗せないように注意しましょう。
緑茶でニキビケアをするときの注意点
緑茶はニキビケアのサポートとして役立つ一方で、取り入れ方を誤ると期待した効果が得られない場合があります。
例えば、「夜の食事中に飲み過ぎるとタンニンの影響で鉄分の吸収を妨げる可能性がある」ほか、「炎症が強いニキビに緑茶パックを使用すると刺激となること」があります。また、「肌質によっては赤みやかゆみなどが生じることもある」ため注意が必要です。ここからは、緑茶を取り入れる際に知っておきたい注意点について詳しく解説します。
カフェインの摂りすぎに注意する
緑茶のカフェインを夜に多く摂ると、睡眠の質が下がりニキビの回復を妨げてしまいます。
カフェインには体内での半減期(血中濃度が半分になるまでの時間)があり、飲んでから5〜7時間ほど効果が続くとされています。夜9時に1杯飲んだ場合、深夜2〜3時でもカフェインが残っている計算になります。睡眠不足は成長ホルモンの分泌を低下させ、肌のターンオーバーを遅らせてしまうので、ニキビの大敵です。ニキビが治りにくい・繰り返す方ほど、睡眠の質を守ることが回復の土台になるため、就寝3〜4時間前からは緑茶を控えることをおすすめします。 夕食後のお茶として飲むなら、カフェインが少ないほうじ茶・番茶・麦茶などを選ぶか、水に切り替えるのが賢明です。
タンニンと鉄分の関係を知る
食事中の緑茶は多くの方で過度に心配する必要はありませんが、鉄分不足が気になる方は飲むタイミングに注意しましょう。緑茶に含まれるタンニンは、食事中の鉄分、特に植物性食品に多い「非ヘム鉄」と結びつき、吸収を妨げることがあります。
そのため、月経のある女性や貧血と診断されたことがある方、鉄分不足を指摘されている方は、鉄分を多く含む食事の際は緑茶ではなく水や麦茶を選ぶのがおすすめです。緑茶を飲む場合は、食後1時間ほど空けると鉄分への影響を抑えやすくなります。一方、鉄分不足の心配がない健康な方であれば、通常の範囲で食事と一緒に緑茶を楽しんでも過度に心配する必要はありません。
炎症ニキビへの緑茶パックは悪化を招くことがある
赤みや痛みが強いニキビ・膿を持ったニキビに緑茶を直接塗ると、刺激で炎症が悪化する場合があります。 緑茶のタンニンやカテキンは収れん作用(皮膚を引き締める作用)を持っており、健康な肌に穏やかに使う分には問題ありませんが、すでに炎症が起きている部分に直接塗布すると刺激になり、赤みや腫れが増すことがあります。
また、色素沈着の段階(赤みや茶色みが残っている段階)でも、摩擦を加えることで色素が定着しやすくなるリスクがあります。 緑茶パックや緑茶洗顔は、炎症が落ち着いた肌状態の維持を目的として使うものと理解しておくと、適切な場面で活用できます。アクティブなニキビには手を触れないことが原則です。
緑茶だけではニキビが改善しない場合もあります
緑茶を続けてもニキビが変わらない場合は、セルフケアで対応できる範囲を超えていることがあります。
ニキビの原因はアクネ菌の増殖だけではありません。ホルモンバランスの乱れ・遺伝的な皮脂の多さ・毛穴の詰まりやすい肌質など、緑茶のカテキンで直接対処できない体質的な要因が根本にある場合は、飲み方や使い方を見直しても改善が進みにくいです。「1〜2か月続けてみたが目に見える変化がない」「ニキビが繰り返す時期が決まっている」という方は、緑茶の効果を期待し続けるよりも、美容皮膚科などの専門医に相談しましょう。 緑茶はニキビ予防の補助として使いながら、並行してクリニックで原因を特定するというアプローチが、結果として最も近道になることがあります。
まずは無料カウンセリングを

当院は開院20年以来、65,000件以上の肌トラブルに対応してきました。目視だけでなく、最新肌診断機器を活用し、正しくニキビの状態や種類をチェックいたします。まずは無料カウンセリングで、あなたの肌に合った最適なプランをご提案させていただきます。
まとめ:緑茶はニキビケアの補助として上手に活用を
緑茶はニキビを治す薬ではありませんが、毎日の飲み物として無理なく続けられる「肌に優しい習慣」のひとつです。まず取り組んでほしいのは、水や白湯で1日1.5〜2リットルを確保したうえで、無糖の緑茶を1〜2杯追加すること。朝食後か昼食後の1杯から始めるのが、長続きしやすい入り口になります。 夜はカフェインの影響を考えて就寝3〜4時間前から控えましょう。鉄分が不足しがちな方は、食事と緑茶の時間を30分以上あけるだけでも吸収への影響を減らせます。肌に直接使う場合は週2〜3回以内のすすぎや、週1〜2回以内のパックにとどめ、炎症が強いニキビへの直接使用は避けてください。 1〜2か月続けてもニキビが変わらない・繰り返すという場合は、セルフケアの限界のサインかもしれません。肌の状態を客観的に確認してから、ご自身に合ったケアの方針を一緒に組みましょう。
このページの監修医師

記事医師監修
土屋 皓大
ハートライフクリニック院長
・日本形成外科学会認定専門医
・日本医師会認定産業医
・乳房インプラント責任医師
・臨床研修指導医
・日本形成外科学会
・日本形成外科学会(JSAPS)
・日本美容皮膚科学会
・日本創傷外科学会
・日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会




