脇のニキビは原因特定と正しいケアで改善|悪化を防ぐ治し方と予防法

脇の下にできるニキビは、顔のニキビと原因や対策が異なることをご存じですか?
正しい対処を知らずにケアしていると、悪化や跡残りにつながる可能性もあります。脇ニキビの意外な原因と、脇ニキビをケアする前に知っておきたいポイントを解説します。
脇ニキビは正しくケアすれば改善できる
脇ニキビは、汗や皮脂の詰まりが主な原因ですが、適切な洗い方や保湿など、生活習慣の見直しで十分改善が可能です。
特に重要なポイントは「毛穴が詰まりやすい環境」と「摩擦や刺激」という二つです。下記よりそれぞれの特徴について詳しく説明します。
毛穴が詰まりやすい環境

汗腺が多い脇は汗や皮脂が混ざりやすく、さらに制汗剤の成分も毛穴詰まりの原因になることがあります。
毛穴が詰まる主な原因は、皮脂と古い角質が混ざった角栓が毛穴の出口をふさぐためです。この状態では、皮脂が排出されにくくなり、アクネ菌の繁殖や炎症を招きやすくなります。脇ニキビのケアでは、これらの原因を理解し、毛穴が詰まりにくい環境づくりが大切です。
摩擦と刺激

脇の皮膚は薄くデリケートなため、剃毛やタイトな服、タオルでの強いこすり洗いなどが原因に摩擦が刺激となり、炎症を悪化させます。
過剰な摩擦は皮膚のバリア機能を損ない、ニキビの症状を悪化させる原因になるため注意が必要です。ケアでは、優しく洗い、締め付けの少ない服を選ぶなど、摩擦を避ける工夫が大切です。
脇ニキビを見分け正しく対処する
脇のブツブツはニキビだけでなく粉瘤や毛嚢炎など別疾患の可能性もあります。間違った処置をしてしまうと改善されないばかりか症状が悪化してしまう可能性があるため、正しく見極めることが重要です。
粉瘤や毛嚢炎

| ニキビ | 赤みや膿がある。炎症を伴っているのが特徴。 |
|---|---|
| 粉瘤 | 袋状のしこりと臭いのある膿。 |
| 毛嚢炎 | 赤い膿があり痛みや痒みを伴う。 |
ニキビと粉瘤・毛嚢炎は見た目は一見にておりますが、異なる特徴があります。ポイントを抑えることで判別が可能です。
ニキビは赤みや膿があり、炎症を伴うことが多いですが、粉瘤は皮膚の下に袋状のしこりができ、臭いを伴う膿が出ることもありますが、炎症がなければ痛みは少ないです。
一方、毛嚢炎は赤く腫れ、膿がたまり痛みやかゆみを伴います。自分で判断するのは難しいため、赤みや強い痛み、膿が続く場合は早めに医療機関を受診することを推奨します。
正しいセルフケア
ワキニキビにはまず自宅でのセルフケアが重要です。セルフケアは大きく4つのポイントに分けられます。基本的なケアとして、「正しい洗い方」「保湿」「刺激を与えないこと」「衛生管理の徹底」が挙げられます。これらの習慣を実践することで、ニキビの炎症を抑え悪化を防ぐことができます。下記で、ポイントを抑えるための方法について説明します。
肌を清潔に保つ

肌を清潔に保つためには、低刺激の洗浄料をよく泡立てて優しく洗うことが大切です。
脇は汗や制汗剤が残りやすいため、特に丁寧に洗浄し、洗い残しがないように注意しましょう。
具体的には、1日に1~2回、ぬるま湯で泡を肌にのせるように包み込み、ゴシゴシこすらずに優しく洗い、その後十分にすすぎます。洗浄成分は界面活性剤が少なく、肌に刺激の少ないものを選びましょう。
触らない

脇ニキビが悪化するのを防ぐためには、ニキビを触らないことが非常に重要です。
手指には多くの菌が存在し、無意識に触れることで炎症が広がったり、細菌感染が進むリスクがあるからです。
また、保湿や刺激の少ないケアを行うことで、肌のバリア機能を整えることも大切です。これにより、ニキビの悪化を防ぐことができます。
つぶさない

膿を無理に押し出すと、炎症が毛穴の奥深くまで広がりやすくなり、症状が悪化する恐れがあります。また、雑菌が入り込みやすくなるため感染が広がり、ニキビ跡として皮膚に残るリスクも高まります。ニキビは自然に治るのを待ち、自己判断でつぶすのは避けましょう。適切な治療やケアで早期改善をめざすことが大切です。
摩擦を避ける

ポイントとしては、柔らかい素材で通気性の良い服を選び、汗をかいた後はタオルで優しく押さえるように拭き取りましょう。
脇にできるニキビは皮膚が薄く、摩擦に弱いため、タオルで強くこすったり、きつい服を長時間着たりすると炎症が長引く原因になります。そのため、摩擦は肌のバリア機能を傷つけ、乾燥や過剰な皮脂分泌を招き、ニキビを悪化させます。
摩擦を避けることにより、刺激を最小限に抑えることができ、ワキニキビの早期改善につながります。
ムダ毛処理方法
脇のムダ毛処理を行う場合は、カミソリでなく、電気シェーバーを使うことがおすすめです。使用時は、肌を傷つけないように腕を上げて脇を引っ張り、刃を斜めにあてて細かく動かすのがポイントです。
剃る前に保湿やシェービングクリームで肌を柔らかくし、剃り残しを防ぎましょう。肌に優しく様々な方向からムダ毛を処理しましょう。処理後は保湿を怠らず、脇専用ローションで肌を整えることで炎症予防になります。
かゆみや炎症が強いときの対処

かゆみや炎症が強いときは、肌を掻いたり強くこすったりするのは避けましょう。掻かずに冷たいタオルや保冷剤で患部を優しく冷やすことで、かゆみの神経の刺激が和らぎます。無理な刺激は症状を悪化させ、治りを遅らせるため注意が必要です。痛みやしこりが強い場合は、自己判断をせず早めに医療機関を受診してください。専門的な治療が必要なことがあるため、症状が重いと感じたら速やかに相談しましょう。
皮膚科で治療する
セルフケアで改善しても、炎症が1週間以上続く場合や強い痛み、しこりがある場合は皮膚科の受診をおすすめします。
まずは保険診療が受けられる一般の皮膚科で診察を受け、それでも症状が治まらない、見た目もきれいにしたい場合には美容皮膚科の受診が適しています。早期に適切な診断と治療を受けることで、炎症の悪化や跡が残るリスクを減らすことができます。下記より、代表的な治療方法をご紹介します。
外用薬
外用薬は主に毛穴の詰まりを解消する役割があります。代表的なものにアダパレン、過酸化ベンゾイル、抗生物質、アゼライン酸があります。主な作用は下記となります。
| アダパレン | 角化細胞の分化を抑制し、毛穴に詰まる角栓を解消する作用 |
|---|---|
| 過酸化ベンゾイル | キビの原因菌であるアクネ菌を殺菌し、炎症を抑えるとともに、角質剥離作用で毛穴のつままりを改善 |
医師がお肌の状態を判別し、適切な外用薬を処方いたします。
内服薬
内服薬は種類によってニキビに様々な作用がございます。ニキビやお肌の状態より医師が判断いたします。
| 抗生物質 | ニキビの原因菌を減らし炎症を抑える |
|---|---|
| 漢方薬 | 体全体のバランスを整え、根本から体質改善を促す |
| イソトレチノイン | 皮脂分泌を抑え、毛穴の詰まりを防ぐ。※重度のニキビにも高い効果があり |
美容治療
皮膚科では薬物療法が中心で、主に症状を抑えることを目的としているため、ニキビの種類によっては扱えない治療もあります。一方、美容皮膚科ではケミカルピーリングやレーザー治療など、肌のターンオーバーを促進し、重度のニキビの改善や再発防止を目指す多様な治療法を提供しています。そのため、肌質改善も可能で、ニキビを繰り返さないきれいな肌へ導くことが可能です。
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再発を防ぐ生活改善

脇ニキビを繰り返さないためには、環境や生活習慣を見直すことが大切です。日常の小さな改善が再発を防ぎます。ポイントについて下記でご紹介します。
服選び
セルフケア同様、服選びも再発防止の一環です。通気性の良い素材や締め付けのない洋服を選びましょう。
通気性の良い天然素材、例えば夏ならコットンやリネンの薄手のTシャツ、ゆったりしたデザインの服がおすすめです。これにより汗とムレを軽減できます。冬は柔らかなコットンのパーカーや薄手のセーターを選ぶと良く、肌への摩擦を避けつつ暖かさも保てます。季節ごとに素材と形に注意して、肌への負担を減らしましょう。
汗対策
汗をかいたらまずこまめにシャワーを浴びて汗を洗い流すことが大切です。
洗い方としては強くこすらず、低刺激の洗浄料で優しく洗いましょう。制汗剤は使う前に脇を清潔にし、使用後は時間をあけて肌の様子を見ながら使うことがポイントです。また、シャワーが使えないときは汗拭きシートがおすすめです。汗拭きシートの選ぶポイントは刺激の少ないものを選び、優しく押さえるように使い、過剰な摩擦を避けることが重要です。これらにより汗や汚れを適切にケアし、炎症やムレを防ぐことができます。
制汗剤の成分
制汗剤の中にはアルコールやパウダーが含まれているものがあり、これらは毛穴を詰まらせてニキビの原因になることがあります。そのため、アルコールフリーで低刺激の制汗剤を選ぶことがおすすめです。
使用前には脇をしっかり洗い、清潔にして乾燥させてから塗ることが重要です。過剰な量を塗ることは避け、肌の様子を見ながら使うことで炎症を悪化させずに制汗効果を得ることができます。
食事や睡眠
ホルモンバランスと免疫を整えるためには、ビタミンを含む栄養バランスの良い食事が欠かせません。
特に大豆製品やナッツ類、緑黄色野菜を積極的に摂取しましょう。運動は毎日30分以上の軽い有酸素運動が効果的で、血流を促進しホルモン調整に役立ちます。また、睡眠は7~8時間を目安にしっかりとることで、肌の新陳代謝と免疫力が向上し、ニキビの予防につながります。
まとめ
脇ニキビは、毛穴詰まりや摩擦、ホルモンバランスの乱れなどが原因で発生します。正しいセルフケアとして、優しく洗浄し、保湿をしっかり行うことが重要です。また、ムダ毛処理や汗対策にも注意が必要です。炎症やかゆみが強い場合は早めに皮膚科を受診し、外用薬や内服薬での治療を行いましょう。美容皮膚科ではピーリングやレーザー治療を用いて重症のニキビや再発防止にも対応可能なため、もうニキビに悩まないお肌へと改善する効果があります。
このページの監修医師

記事医師監修
渡邊雅人
ハートライフクリニック院長
記事医師監修
渡邊雅人
ハートライフクリニック院長
日本美容外科学会(JSAS)会員
アラガン施注資格認定医
ジュビダームビスタ認定医
ジュビダームビスタボリューマXC・ボリフトXC認定医



