ニキビが黒い原因とは?黒ニキビの正体と正しい対処法

鏡を見たときに「この黒いポツポツ、汚れかな?」と気になったことはありませんか?実はこれは黒ニキビといわれるニキビが炎症してしまう前の状態で、放置すると炎症を起こして赤ニキビや跡に進むこともあります。そこで、今回は、黒ニキビが黒く見える理由と、自分でできる正しいケアを皮についてご紹介します。
ニキビが黒い原因は?
黒ニキビが黒く見えるのは、汚れが付着しているからではなく、毛穴の中で皮脂や角質が酸化して変色するためです。
一見「汚れ」に見えるため、洗いすぎてしまう人も少なくありません。しかしそのケアが悪化を招くこともあります。まずは黒く見えるしくみを正しく理解し、原因に合った対処法を知ることが大切です。
皮脂の変化

黒ニキビが黒く見えるのは、毛穴の中にたまった皮脂や角質が空気に触れて酸化するためです。
たとえるなら、リンゴを切ってそのまま放置すると表面が茶色くなるのと同じ現象です。
洗顔が足りないことだけが原因ではなく、皮脂の分泌が多い肌質や乾燥によって皮脂のバランスが崩れていることも関係しています。皮脂が多くなると毛穴が詰まりやすくなり、酸化しやすい状態になります。
つまり、黒ニキビは汚れではなく、皮脂の変化による自然な反応です。洗いすぎて皮脂を奪うと、かえって肌が乾燥し、皮脂が増える悪循環に陥ることもあるため注意が必要です。
そもそもニキビができてしまう要因について知りたい方は以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:白いニキビは何が原因?正しいケア方法・早く治す習慣をまとめて解説
放置すると悪化する可能性がある

黒ニキビは痛みも赤みもないため、「このままでも大丈夫」と思いがちですが、放置すると炎症を起こして赤ニキビへ進むことがあります。
たとえば、毛穴の中にたまった皮脂が酸化した状態をそのままにしておくと、そこに細菌が増えやすくなり、腫れや膿ができ、炎症を起こしてしまったり、痛みを伴うニキビへと悪化してしまいます。
また、炎症が長引くと色素が沈着し、ニキビ跡として残ることもあります。
そのため、小さな黒ニキビのうちに正しいケアをしておくことが、肌トラブルを大きくしないための第一歩です。
炎症を起こしてしまっている状態のニキビについて詳細を知りたい方は以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:痛いニキビはなぜできる?原因と正しい治し方で跡を残さない!
ニキビが黒く見える仕組み
黒ニキビは、先ほど説明させていただいたように、毛穴にたまった皮脂や角質が酸化して黒く見える初期のニキビです。医学的には「面皰(めんぽう)」と呼ばれ、白ニキビから一歩進んだ段階にあたります。一見落ち着いて見えても、放置すると炎症を起こし赤ニキビへ進行することもあります。その違いや仕組みを知ることで、早めの対応がしやすくなります。
開放面皰と呼ばれる状態
黒ニキビは、医学的に「開放面皰(かいほうめんぽう)」と呼ばれる状態です。
毛穴の出口が開き、中にたまった皮脂や角質が空気に触れて酸化することで黒く見えます。
まだ炎症は起きていないため痛みや腫れはありませんが、毛穴の入り口が広がって目立ちやすく、触れるとざらつきを感じることがあります。イメージとしては、毛穴の小さなフタが開いたところに酸化した皮脂が見えているような状態です。この段階は初期のサインでもあるため、適切なケアで悪化を防ぐことが可能です。無理につぶしたり強くこすったりせず、清潔と保湿を意識しましょう。
黒いニキビができやすい条件
黒ニキビは、肌質だけでなく生活習慣や環境によってもできやすくなります。
皮脂が多く分泌される人、乾燥しやすい人、あるいは不規則な生活を送っている人は要注意です。実は、気温や湿度、スキンケアの仕方など、毎日の小さな習慣も大きく影響しています。自分の肌状態や生活リズムを振り返ることで、黒ニキビを繰り返さないヒントが見えてきます。
皮脂分泌が多い部位の特徴

黒ニキビは、皮脂分泌が多い鼻や額などのTゾーンにできやすい傾向があります。
これらの部位は皮脂腺が多く、常に皮脂の分泌が活発なため、毛穴が詰まりやすい環境になっています。皮脂量が多いほど毛穴の出口で皮脂が酸化しやすくなり、黒く見える原因となるからです。
とくに鼻まわりは毛穴が開きやすく、皮脂や角質がたまりやすいため、黒いポツポツが目立つ「いちご鼻」にもつながります。たとえるなら、皮脂が多い土壌にゴミがたまりやすいような状態です。毎日の洗顔や保湿で皮脂バランスを整えることが、黒ニキビを防ぐ大切なポイントです。
関連記事:鼻ニキビの原因は?場所によっても違う?対処法も紹介
生活習慣が影響する理由

黒ニキビは、スキンケアだけでなく生活習慣の乱れも大きく関係しています。理由は睡眠不足やストレス、偏った食事はホルモンバランスを崩し、皮脂の分泌を増やして毛穴詰まりを招くためです。さらに、肌のターンオーバー(生まれ変わり)が乱れることで古い角質が残りやすくなり、黒ニキビの原因になるからです。
たとえるなら、夜更かしや不規則な食事は“肌の掃除時間”を短くしてしまうようなものです。外側のケアだけでなく、十分な睡眠とバランスの取れた食生活を意識することが、黒ニキビを防ぐ近道といえます。
黒いニキビで避けるべき対処
黒ニキビは、自分で押し出したり強くこすったりすることや間違ったスキンケアを行うことで悪化してしまうおそれがあります。
一見、毛穴の詰まりを取り除けば治りそうに見えますが、刺激によって炎症が起き、赤ニキビや跡につながることもあります。良かれと思って行うケアが逆効果になるケースは少なくありません。正しい対処を知ることで、肌を傷つけずに黒ニキビを防ぐことができます。
自分で押し出すリスク

黒ニキビを自分で押し出すのは避けるべきです。
無理に角栓を押し出すと、毛穴やその周囲の肌が傷つき、炎症を起こして赤ニキビになることがあります。
また、傷ついた部分が色素沈着を起こし、シミのように跡が残ることもあります。
さらに、繰り返し押し出すことで毛穴が広がり、凹凸が目立ちやすくなることもあります。
たとえるなら、無理に詰まった栓を抜こうとして瓶の口を欠けさせてしまうようなもの。黒ニキビは初期段階であっても、自己流の処理はリスクが高く、悪化の原因になりやすいのです。安全に治すためには、皮膚を刺激せず、正しいケアや専門的な治療を受けることが大切です。ニキビを潰してしまった際のリスクやもうすでに潰してしまった場合の対処法は以前投稿した関連記事をご覧ください。
誤ったスキンケアが招く悪化
黒ニキビを早く治したいあまりに、洗顔を何度も繰り返したり、刺激の強いスクラブやアルコール入り化粧水を使ってしまう人は少なくありません。
しかし、こうしたケアは肌のうるおいを奪い、乾燥を招くことでかえって皮脂の分泌が増えてしまいます。その結果、毛穴詰まりが悪化し、黒ニキビを繰り返す原因になります。
たとえるなら、汚れを落とそうとして必要な油分まで洗い流し、肌を守るバリアが壊れてしまうような状態です。黒ニキビケアでは、「落とす」よりも「整える」ことが大切です。やさしく洗顔し、保湿で皮脂バランスを保つことで、黒ニキビの悪化を防ぐことができます。
黒いニキビの正しい改善と予防
黒ニキビを改善し再発を防ぐには、日常の正しいケアと、必要に応じた医療のサポートを上手に使い分けることが大切です。
自分に合わないケアを続けると、症状が長引いたり悪化したりすることもあります。毎日のスキンケアで予防しながら、改善が難しい場合は皮膚科で適切な治療を受けることが、健康な肌を保つ近道です。
基本となるセルフケア

黒ニキビを防ぐ基本は、やさしい洗顔と十分な保湿です。
まず、洗顔は1日2回が目安で、ゴシゴシこすらず泡で包み込むように行いましょう。洗浄力の強すぎる石けんやスクラブ入りのものは避け、皮脂を落としすぎないアミノ酸系洗浄成分(例:ココイルグリシンNa、ラウロイルメチルアラニンNa)配合のものがおすすめです。
洗顔後は、油分よりも水分を補う保湿を意識すると、皮脂の過剰分泌を防げます。保湿剤はノンコメドジェニック処方で、ヒアルロン酸やセラミドが含まれたタイプを選ぶとよいでしょう。たとえるなら、洗顔と保湿は毛穴の“空気の通り道”を守る役割です。無理なく続けることが、黒ニキビ予防の基本になります。正しいスキンケアの詳細を見たい方は以前投稿した関連記事をご覧ください。
医療機関を検討する目安

黒ニキビが繰り返しできる、またはセルフケアを続けても改善が見られない場合は、医療機関を受診するタイミングです。
毛穴の詰まりが慢性化しているケースでは、市販のスキンケアだけでは根本的な改善が難しくなることがあります。皮膚科では、ピーリングや外用薬で皮脂の排出を整える治療を行います。さらに、美容皮膚科では、毛穴を引き締めるレーザー治療や皮脂バランスを整える光治療など、原因に合わせたアプローチを受けることができます。たとえるなら、自宅ケアがセルフメンテナンスだとすれば、美容皮膚科は専門的な“チューニング”を行う場です。
早めに相談することで、肌質の根本改善へとつなげることができます。
まずは無料カウンセリングを

当院は開院20年以来、65,000件以上の肌トラブルに対応してきました。目視だけでなく、最新肌診断機器を活用し、黒ニキビかどうかやニキビができやすい理由は何かなど精密にチェックいたします。まずは無料カウンセリングで、あなたの肌に合った最適なプランをご提案させていただきます。
まとめ
黒ニキビは、毛穴にたまった皮脂や角質が酸化して黒く見える状態です。汚れが原因ではなく、皮脂の変化が関係しています。放置すると炎症を起こして赤ニキビや跡へ進むことがあるため、早めのケアが大切です。鼻や額など皮脂分泌の多い部位や、生活習慣の乱れによっても悪化しやすくなります。自分で押し出したり、洗いすぎなどの刺激は逆効果になるため避けましょう。洗顔と保湿を基本に、肌をやさしく整えることが改善の第一歩です。もしセルフケアでよくならない場合は、美容皮膚科で毛穴や皮脂にアプローチする治療を受けると、根本的な改善につながります。
このページの監修医師

記事医師監修
渡邊雅人
ハートライフクリニック院長
記事医師監修
渡邊雅人
ハートライフクリニック院長
日本美容外科学会(JSAS)会員
アラガン施注資格認定医
ジュビダームビスタ認定医
ジュビダームビスタボリューマXC・ボリフトXC認定医



