トマトとニキビの関係は?栄養と食べ方を解説

「トマトを食べるとニキビが悪化する」という話を耳にして、「ニキビが気になる時期でもトマトを食べて大丈夫なの?」と疑問に思ったことはありませんか。インターネットやSNSでもさまざまな情報が見られるため、何を信じればよいのか迷ってしまう方も多いと思います。
そこで今回は、トマトに含まれる栄養素が肌にどのように働くのかをはじめ、ニキビが気になる方におすすめの食べ方や相性の良い食材、食べる際に気を付けたいポイントまで、わかりやすく解説します。
トマトの栄養は肌にどう働く?
トマトは、抗酸化作用を持つ成分や腸内環境を整える成分をバランスよく含む、肌のコンディション維持に役立つ野菜です。そのため、「トマトを食べるとニキビが悪化する」というイメージを持たれることがありますが、一般的にトマト自体がニキビを悪化させる食品とは考えられていません。ここでは、トマトに含まれるリコピンやビタミンC、食物繊維などの栄養素が肌にどのような働きをするのか、それぞれの特徴をわかりやすく解説します。
リコピンは酸化ストレスを防ぐ

リコピンは、紫外線やストレスによる肌へのダメージを抑え、ニキビができにくい肌環境づくりをサポートする栄養素です。
活性酸素による酸化ストレスを軽減する働きがあり、その抗酸化力はβ-カロテンの2倍以上、ビタミンEの約100倍と報告されています。
ニキビケアを目的とする場合は、大きめのトマトなら1日1個程度、または無塩トマトジュース200ml程度を目安に継続して取り入れるとよいでしょう。特に紫外線を浴びる機会が多い季節は、毎日の食事にトマトを取り入れることで、肌のコンディション維持に役立ちます。
ビタミンCは肌の調子を支える

トマトに含まれるビタミンCは、ニキビによる肌荒れを防ぎ、健やかな肌を保つために欠かせない栄養素です。
抗酸化作用によって紫外線などのダメージから肌を守るだけでなく、肌のハリを支えるコラーゲンの生成にも欠かせません。ニキビが気になる方は、大きめのトマトなら1日1個程度、またはミニトマト5〜6個を目安に取り入れると、無理なくビタミンCを補給できます。
食物繊維は腸内環境を整える

食物繊維は、腸内環境を整え、ニキビができにくい肌づくりをサポートする栄養素です。
便通が乱れて腸内環境が悪化すると、肌の調子も崩れやすくなり、ニキビが。ニキビが気になる方は、大きめのトマトなら1日1個程度を目安に取り入れると、約1.5gの食物繊維を補えます。成人女性の食物繊維の目標量は1日18g以上ですが、実際の平均摂取量は15g程度と不足しています。
トマトだけで必要量を満たすことはできませんが、野菜や果物、豆類と組み合わせて継続的に摂ることで、腸内環境と肌のコンディションを整えやすくなります。便秘とニキビの関係性について詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
ニキビケアに役立つトマトの食べ方
トマトは、生で食べるか加熱するかによって摂れる栄養素の効率が変わります。目的に合わせた食べ方を選ぶことが、ニキビケアに役立てるコツです。
生トマトと加熱トマトを使い分ける

ニキビによる赤みや紫外線ダメージが気になる方は加熱トマト、肌荒れ予防や毎日の肌コンディションを整えたい方は生トマトがおすすめです。
加熱するとリコピンの吸収率が高まり、生のまま食べると熱に弱いビタミンCを効率よく摂取できます。
名古屋大学とカゴメ株式会社の共同研究では、トマトを油と一緒に加熱すると、体内で利用されやすい「シス型リコピン」の割合が生トマトの約4倍になることが報告されています。
一方、ビタミンCは加熱によって減少しやすいため、サラダやミニトマトなど生で食べるほうが効率よく補えます。
そのため、朝は生トマトやミニトマトでビタミンCを補い、夕食はトマトスープやパスタソースなど加熱料理でリコピンを摂るように使い分けると、両方の栄養をバランスよく取り入れられます。
参照文献:
・名古屋大学・カゴメ株式会社「加熱・油調理によるリコピンのシス化と吸収性に関する研究」
・論文:Honda K, et al. Food Chemistry(トマトの加熱によるシス型リコピンの増加・吸収性)
・総説:Story EN, et al. “An update on the health effects of tomato lycopene.” Annual Review of Food Science and Technology (2010)(リコピンの吸収性は加熱・油との併用で向上)
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」(ビタミンC含有量)
トマトジュースは無塩や無糖を選ぶ

ニキビが気になる方は、トマトジュースは無塩・無糖タイプを選ぶことがおすすめです。
加糖タイプは糖質を必要以上に摂りやすく、食後の血糖値が急激に上昇すると皮脂分泌を促すホルモンの働きが活発になり、ニキビができやすい状態につながる可能性があるからです。
また、食塩を加えたタイプは塩分を摂り過ぎやすくなるため、毎日飲む場合は無塩タイプが安心です。
無塩・無糖のトマトジュースなら、余分な糖分や塩分を控えながら、リコピンやビタミンCなどの栄養を効率よく補給できます。
トマトと一緒に摂りたい食材
トマトはニキビが気になる方におすすめの野菜ですが、トマトだけで肌に必要な栄養をすべて補うことはできません。肌の材料となるたんぱく質や皮脂のバランスを整えるビタミン類などを一緒に摂ることで、より栄養バランスのよい食事になります。ここでは、トマトと組み合わせることでニキビケアをサポートしやすい食材を紹介します。
しらすでたんぱく質を補う

しらすは、トマトだけでは不足しがちなたんぱく質を補えるため、一緒に取り入れたい食材です。
トマトにはリコピンやビタミンCなど肌の調子を整える栄養素が含まれていますが、肌の材料となるたんぱく質はほとんど含まれていません。
そのため、しらすを組み合わせることで、肌を整える栄養と肌をつくる栄養をバランスよく摂取できます。
おすすめは、しらすとトマトのサラダやしらす・トマト・豆腐の和風サラダです。コンビニなら、カットトマトやミニトマトとしらす入りサラダ、またはサラダチキンを組み合わせるだけでも、手軽に栄養バランスを整えられます。
しらす・トマト・豆腐の和風サラダ(2人分)のレシピ

■材料
木綿豆腐…150g(約1/2丁)
トマト…1個(またはミニトマト8~10個)
しらす…30g
大葉…2~3枚(お好みで)
白いりごま…小さじ1(お好みで)
〇ドレッシング
オリーブオイル…大さじ1
ポン酢…大さじ1
黒こしょう…少々
■作り方
1.豆腐はキッチンペーパーで軽く水切りし、一口大に切ります。
2.トマトはくし切り、または食べやすい大きさに切ります。
3.器に豆腐とトマトを盛り付け、しらすを全体にのせます。
4.千切りにした大葉と白いりごまを散らします。
5.オリーブオイルとポン酢を回しかけ、黒こしょうを振れば完成です。
雑穀ごはんで主食の栄養を整える

雑穀ごはんは、食物繊維やビタミンB群を補えるため、トマトと組み合わせることでニキビができにくい肌づくりをサポートします。
トマトにはリコピンやビタミンCが含まれていますが、皮脂の代謝に関わるビタミンB群や十分な食物繊維は多くありません。そのため、雑穀ごはんを組み合わせることで、不足しがちな栄養を補いながら、栄養バランスのよい食事になります。おすすめは、生トマトを添えた雑穀ごはんのチキンプレートや、トマトと野菜のおかずに雑穀ごはんを合わせた定食です。コンビニでも、雑穀おにぎりとトマトサラダを組み合わせるだけで、手軽にニキビケアを意識した食事を取り入れられます。
オリーブオイルでリコピンの吸収を助ける

オリーブオイルは、トマトに含まれるリコピンの吸収を高められるため、ニキビが気になる方におすすめの組み合わせです。
リコピンは紫外線やストレスによる酸化ダメージから肌を守る働きが期待されていますが、脂に溶けやすい性質があるため、油と一緒に摂ることで体内へ吸収されやすくなります。特に加熱したトマトは、生トマトよりも吸収されやすい「シス型リコピン」が増えるため、オリーブオイルとの相性が良いとされています。
おすすめは、オリーブオイルで作るトマトソースパスタやミネストローネ、トマトとオリーブオイルを使ったラタトゥイユです。これらの料理なら、リコピンを効率よく摂取しながら、ニキビができにくい肌づくりをサポートできます。
オリーブオイルで作るトマトソースパスタ(2人分)のレシピ

■材料
・パスタ…160~200g
・カットトマト缶…1缶(約400g)
・オリーブオイル…大さじ1
・にんにく…1片(みじん切り)
・玉ねぎ…1/2個(薄切り)
・塩…小さじ1/2
・黒こしょう…少々
・バジル(お好みで)…適量
・粉チーズ(お好みで)…適量
■作り方
1.パスタを袋の表示時間どおりに茹でます。
2.フライパンにオリーブオイルを入れ、にんにくを弱火で香りが出るまで炒めます。
3.玉ねぎを加えてしんなりするまで炒めます。
4.カットトマト缶を加え、中火で5〜10分ほど煮詰めます。
5.塩・黒こしょうで味を調えます。
6.茹で上がったパスタを加えてソースとよく絡めます。
7.器に盛り付け、お好みでバジルや粉チーズを散らせば完成です。
ニキビが気になる人の注意点
トマトは体に良い食材ですが、食べ方や体質によっては注意が必要な場合があります。以下の3点を確認しておきましょう。
トマトの食べ過ぎに注意する
トマトはニキビケアに役立つ栄養を含む一方で、食べ過ぎれば効果が高まるわけではありません。
トマトだけを大量に食べると、肌づくりに必要なたんぱく質や脂質、ビタミンB群などの栄養が不足し、かえって栄養バランスが偏る可能性があります。ニキビが気になる方は、大きめのトマトなら1日1~2個(約150~300g)、または無塩・無糖のトマトジュース1本程度を目安に取り入れるとよいでしょう。これ以上食べてもニキビ予防の効果が高まることは医学的にも確認されておらず、先ほどご紹介させていただいたように、しらすや卵、肉・魚などのたんぱく質や、ほかの野菜と組み合わせてバランスよく食べることが、健やかな肌づくりにつながります。
かゆみや赤みが出たら控える
トマトはニキビケアに役立つ食材ですが、かゆみや赤みなどの症状が出る場合は、無理に食べ続けないことが大切です。
一部の方では、トマトに含まれる成分や花粉との交差反応によって、口の中のかゆみや喉の違和感、皮膚の赤みなどが現れることがあります。ニキビを改善したいからといって症状を我慢して食べ続けても、肌のコンディションを整えることにはつながりません。まずは摂取を中止し、症状が軽い場合は加熱したトマトで様子を見る方法もあります。それでも改善しない場合や症状が強い場合は、皮膚科やアレルギー科を受診して原因を確認しましょう。
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当院は開院20年以来、65,000件以上の肌トラブルに対応してきました。目視だけでなく、最新肌診断機器を活用し、正しくニキビの状態や種類をチェックいたします。まずは無料カウンセリングで、あなたの肌に合った最適なプランをご提案させていただきます。
まとめ
トマトに含まれるリコピン、ビタミンC、食物繊維は、いずれも肌のコンディションを支える栄養素です。生と加熱の使い分けや、しらす・雑穀ごはん・オリーブオイルとの組み合わせを意識することで、食事からできるニキビケアの土台を整えられます。
ただし、食事の工夫だけで肌質そのものを変えるには限界があります。保険診療の皮膚科では炎症を抑える薬の処方が中心となり、体質や肌質からの改善は範囲外になることがほとんどです。一方、美容皮膚科ではケミカルピーリングやレーザー、外用薬などを組み合わせ、肌質そのものを整えることを目指します。毎日の食事に気をつけているのに繰り返す場合は、自宅ケアの限界のサインかもしれません。
当院では、VISIA(皮膚画像解析機器)による肌診断で、毛穴の開きや皮脂量、ニキビのできやすさの傾向を確認したうえで、一人ひとりに合ったケアの方針をご提案しています。食事の工夫と並行して肌質そのものを整えたい方は、まずは肌の状態を確認するところから始めてみませんか。
このページの監修医師

記事医師監修
土屋 皓大
ハートライフクリニック院長
・日本形成外科学会認定専門医
・日本医師会認定産業医
・乳房インプラント責任医師
・臨床研修指導医
・日本形成外科学会
・日本形成外科学会(JSAPS)
・日本美容皮膚科学会
・日本創傷外科学会
・日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会




