ニキビで穴が空いたように見える原因と対処法

「ニキビを触ったら穴が空いたように見える」「押し出した後に毛穴が大きくなった気がする」と不安に感じていませんか。
実際に、ニキビ治療で来院される患者さまからも「ニキビ跡なのか毛穴なのかわからない」「このままクレーターになってしまうのでは」といったご相談をいただくことは少なくありません。そこで今回は、ニキビで穴が空いたように見える原因や見分け方、潰してしまったときの正しい対処法、ニキビ跡を残さないためのセルフケア、美容皮膚科で受けられる治療までわかりやすく解説します。
ニキビで穴が空いたように見える原因とは?
ニキビで穴が空いたように見える原因には、毛穴の開き・クレーター状のニキビ跡・毛穴の影や黒ずみの3つがあります。見た目は似ていますが、自然に改善しやすいものと医療による治療が必要なものがあるため、まずは原因を見極めることが大切です。下記より詳しく説明いたします。
1.角栓を押し出して毛穴が開いた

ニキビで穴が空いたように見える原因の一つが、ニキビを無理に押し出したことによる毛穴の開きです。
指や爪で角栓を押し出すと、毛穴周囲の皮膚組織に強い圧力がかかります。その刺激によって毛穴の出口が広がり、角栓が抜けた後にぽっかりと穴が空いたように見えることがあります。
実際に、「白ニキビを気にして何度も押し出していたら、以前より毛穴が目立つようになった」と相談される患者さまは少なくありません。特に鼻や頬は毛穴が目立ちやすく、一度広がった毛穴には皮脂や汚れがたまりやすくなるため、新たなニキビを繰り返す原因になることもあります。
ニキビを押し出すと一時的に治ったように見えることがありますが、毛穴の開きやニキビ跡につながるリスクがあります。気になるニキビがあっても自己流で潰さず、適切なスキンケアや医療機関での治療を検討することが大切です。ニキビを潰してしまった際のリスクについて詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
2.炎症で肌にへこみ(クレーター)が残った

赤ニキビや黄ニキビの炎症が深くまで進行すると、クレーター状のニキビ跡が残ることがあります。これがニキビで穴が空いたように見える原因の二つ目です。
炎症によって肌の土台を支えるコラーゲンが損傷すると、修復が追いつかず皮膚がへこんだままになるためです。
日本皮膚科学会のニキビ診療ガイドラインでも、炎症が真皮まで及ぶと瘢痕(ニキビ跡)が形成されることが示されています。特に膿を持つ黄ニキビを潰した場合は、クレーターが残るリスクが高くなります。
炎症が治まった後もへこみが残る場合は、クレーター状のニキビ跡の可能性が高いため、早めに美容皮膚科へ相談することが大切です。
3.毛穴の影や黒ずみが、穴のように見えているだけのこともある

実際には肌がへこんでいなくても、毛穴の影や黒ずみによって穴が空いたように見えることがあります。これがニキビで穴が空いたように見える原因の三つ目の理由です。
毛穴に皮脂や角栓が詰まると、光の当たり方によって毛穴の影が強調されるためです。特に鼻や頬は皮脂分泌が多く、毛穴が目立ちやすい部位とされています。
実際に「クレーターになったと思っていたけれど、診察すると黒ずみ毛穴や開き毛穴だった」という患者さまも少なくありません。鏡を正面から見たときは穴のように見えても、肌を横から観察すると実際にはへこんでいないケースがあります。
この場合は肌の構造そのものが傷ついているわけではないため、適切な洗顔や保湿、紫外線対策などの毛穴ケアによって改善が期待できます。また、顔脱毛によって産毛が減ると毛穴周囲の影が目立ちにくくなり、毛穴の黒ずみや開きが改善したように見えることもあります。そういった理由から顔脱毛を行う患者さまも多いです。
再度下記に3つの原因と対処法などをまとめてみました。
| 見た目の状態 | 主な原因 | 自然改善 | 対処法 |
|---|---|---|---|
| 毛穴の開き | 角栓を押し出した刺激 | 軽度なら改善することがある | 保湿・刺激回避 |
| クレーター | 深い炎症 | 難しい | 美容医療(サブシジョンなど) |
| 毛穴の影・黒ずみ | 皮脂や角栓の詰まり | 改善しやすい | 毛穴ケア・顔脱毛 |
ニキビで穴が空いたように見える状態は自然に治る?
ニキビで穴が空いたように見えても、すべてが自然に治るわけではありません。毛穴の開きや毛穴の影は改善することがありますが、クレーター状のニキビ跡は自然治癒が難しいため、状態に応じた対応が必要です。
毛穴の開きは自然に改善することがある
押し出し後の毛穴開きは自然に目立たなくなることがあります。
炎症が軽く、毛穴周囲の組織が大きく損傷していなければ回復が期待できるためです。20代女性の患者さまでは、ニキビを触る癖をやめて保湿を続けた結果、2〜3か月ほどで毛穴が目立ちにくくなったケースがありました。まずは触らずに保湿を続け、肌の回復を待つことが大切です。
クレーターは自然治癒が難しい
クレーター状のニキビ跡は自然には改善しにくい状態です。
肌の土台となるコラーゲンが失われているため、セルフケアだけで元の状態へ戻すことは難しいからです。へこみが残っている場合は、サブシジョンやダーマペンなどの治療を検討しましょう。へこみが残る場合は放置せず、早めに医師へ相談することが改善への近道です。
ニキビを潰してしまった時の対処法
ニキビを潰してしまったときは、清潔に保ちながら刺激を避けることが重要です。焦って何度も触ったり消毒を繰り返したりすると、炎症やニキビ跡が悪化する原因になります。ここではニキビを潰してしまった対処法の流れをまとめました。
1.血や膿はやさしく吸い取りこすらない

まず、潰れたニキビから血や膿が出ている場合は、清潔なガーゼやティッシュで軽く押さえて吸い取りましょう。
こすってしまうと傷口が広がり、炎症や色素沈着の原因になるためNGです。
アルコール入りの除菌シートやウェットティッシュは刺激になるため使用を避けましょう。
2.ぬるま湯でやさしく洗い流して患部を清潔に保つ

出血や膿を取り除いた後は、32〜35℃程度のぬるま湯で患部をやさしく洗い流しましょう。
潰れた直後のニキビは小さな傷ができた状態です。汚れや細菌を洗い流して清潔を保つことで、炎症の悪化や感染のリスクを抑えることができます。
洗う際はシャワーを直接当てず、手のひらにためたぬるま湯を患部へ流すようにすすぎましょう。強い水圧や摩擦は傷口への刺激になるためNGです。
潰してから24時間程度は洗顔料を無理に使わず、水だけでやさしく洗う方法で十分です。洗浄後は清潔なタオルやガーゼで軽く押さえるように水分を拭き取りましょう。ニキビを潰してしまった際の対処法について詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
3.触れないようにニキビ用パッチで保護する

最後に、患部を触れないようにニキビ用パッチで保護しましょう。
ニキビ用パッチにはいくつか種類がありますが、潰した直後で少量の浸出液が出ている場合は、ヒドロコロイドタイプが向いています。傷口を保護しながら適度な潤いを保てるため、無意識に触ってしまうことの予防にもつながります。
一方で、膿が多く出ている場合や、赤み・腫れ・熱感が強い場合は注意が必要です。このような状態では感染を伴っていることもあるため、パッチだけで様子を見るのではなく、皮膚科や美容皮膚科へ相談しましょう。ニキビを潰した後は、治そうとして触るのではなく、清潔な状態で保護しながら経過を見ることが跡を残さないポイントです。
ニキビパッチについて詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:ニキビパッチの効果とは?種類・使い方・注意点を解説
ニキビで穴が空いたように見えるときにやってはいけないこと
ニキビ穴やクレーターを悪化させないためには、誤ったセルフケアを避けることが大切です。良かれと思って行っている行動が、かえってニキビ跡を残す原因になることがあります。
何度も触る
ニキビを何度も触ることは避けましょう。
手には細菌や汚れが付着しており、炎症を悪化させる原因になるためです。鏡を見るたびに触ってしまう方は少なくありませんが、その刺激だけでも治りが遅くなることがあります。気になる場合ほど触らないことが重要です。
角栓を押し出す
角栓を自己流で押し出すことはおすすめできません。
毛穴周囲の組織を傷つけ、毛穴開きやクレーターの原因になるためです。特に赤ニキビや黄ニキビは炎症が強く、潰すことでニキビ跡のリスクが高まります。角栓除去は自己処置ではなく医療機関に相談しましょう。
スクラブやピーリングをやりすぎる
過度な角質ケアは逆効果になることがあります。
必要な角質まで取り除くことで肌のバリア機能が低下するためです。スクラブ洗顔を毎日続けた結果、赤みや乾燥が悪化して来院される方もいます。ニキビ肌ほど刺激の少ないケアを心掛けましょう。
ニキビ跡を残さないための毎日のケア
ニキビ跡を防ぐためには、毎日のスキンケアが欠かせません。洗顔・保湿・紫外線対策の基本を継続することで、炎症後の赤みや色素沈着を残しにくくなります。
洗顔は泡で包んでやさしく行い洗いすぎない

洗顔は泡でやさしく行うことが大切です。
強い摩擦は炎症や乾燥を引き起こし、ニキビ悪化につながるためです。
洗顔は、朝晩2回を目安に、しっかり泡立てた洗顔料で包み込むように洗いましょう。洗顔後につっぱりを感じる場合は洗いすぎのサインです。
ニキビがあっても保湿は続ける

ニキビがあると「保湿すると悪化しそう」と感じる方もいますが、ニキビ肌でも保湿は欠かせません。肌が乾燥すると、うるおいを補おうとして皮脂分泌が増え、毛穴詰まりやニキビの悪化につながるためです。
また、乾燥によって肌のバリア機能が低下すると、赤みや炎症が長引きやすくなります。
保湿剤は、ノンコメドジェニックテスト済み※や低刺激タイプを選ぶのがおすすめです。(セラミドやヒアルロン酸配合の製品など)
一方で、ニキビを潰した直後や赤み・ヒリつきが強いときは、スキンケアを増やしすぎないことが大切です。まずは低刺激の化粧水を中心としたシンプルなケアを行い、肌状態が落ち着いてから乳液などを追加しましょう。
※すべての方にニキビができないことを保証するものではありません。
詳しいスキンケアの方法については以前投稿した関連記事をご覧ください。
紫外線対策を毎日続けることで、色素沈着の悪化を防ぐ

ニキビ跡がある時期は紫外線対策を徹底しましょう。
紫外線によってメラニンが増え、色素沈着が濃くなるためです。
日常生活ではSPF30以上の日焼け止めを目安に使用し、帽子や日傘も併用すると効果的です。
赤みや茶色いニキビ跡を残さないためにも、紫外線対策は一年を通して続けましょう。
「ニキビを潰した後は触らないことを意識して、保湿と日焼け止めだけ続けたら赤みがかなり薄くなった」と話される患者さまもいらっしゃいます。ニキビと日焼けの影響や詳しい対処方法については以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:日焼けとニキビの関係って?紫外線が与える影響と効果的な対策法
セルフケアで改善しないなら美容皮膚科へ
セルフケアを続けても改善しないクレーターやニキビ跡は、美容皮膚科での治療が必要になります。現在のニキビ治療だけでなく、毛穴開きやニキビ跡の改善も目指せることも特徴です。
保険診療の皮膚科は炎症を抑える治療が中心

保険診療では炎症を抑える治療が中心になります。
抗菌薬や外用薬によるニキビ治療が主な対象だからです。
現在あるニキビの改善には有効ですが、クレーターや毛穴開きなど見た目の改善には限界があります。
ニキビ跡まで改善したい場合は美容皮膚科での治療が必要です。
美容皮膚科ではニキビ跡や毛穴開きも同時に治療できる

美容皮膚科ではニキビ治療だけでなく、ニキビ跡や毛穴開きへの治療も行うことができます。肌状態に合わせて複数の治療を組み合わせられるためです。
美容皮膚科では、ニキビの炎症治療に加えてピーリングやレーザー治療を併用することができるため、症状を抑えるだけでなく、毛穴治療やニキビ跡などの見た目の改善も期待できます。
また、再発予防と肌質改善を同時に進められることが特徴です。詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:ニキビ治療で保険適用外になるのは?自費治療との違いを解説
【ニキビ治療】面ぽう圧出

面ぽう圧出は美容皮膚科で行いましょう。
専用器具を用いることで周囲の皮膚へのダメージを抑えられるためです。自己流で潰してしまう方もいらっしゃいますが、跡が残ってしまうリスクが高いためNGです。針を使って自分で潰してしまうリスクについて詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
【ニキビ治療】ケミカルピーリングは毛穴詰まりを改善

ケミカルピーリングは毛穴詰まり改善に有効なためおすすめです。
古い角質を除去し、毛穴が詰まりにくい状態を目指せるためです。サリチル酸マクロゴールやグリコール酸を用いた治療が代表的です。ニキビ予防と毛穴ケアを同時に行いたい方に向いています。ケミカルピーリングについて詳しくは関連ページをご覧ください。
レーザー・ダーマペン・サブシジョンがクレーター改善に有効

クレーター状のニキビ跡には美容皮膚科でしか治療ができません。
コラーゲン生成を促し、へこんだ部分を目立ちにくくするためです。
フラクショナルレーザー・ダーマペン・サブシジョンなどがあり、クレーターの種類によって適した治療が異なります。一般的に複数回の治療が必要で、赤みや数日程度のダウンタイムが生じることがあります。まずは医師の診察でクレーターの種類を確認することが大切です。詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:クレーター肌(ニキビ跡の凹み)は治せる?原因と治療方法を解説
まとめ
ニキビで穴が空いたように見える状態には、毛穴の開き・クレーター状のニキビ跡・毛穴の影や黒ずみがあります。
重要なポイントは以下の通りです。
- 毛穴の開きは自然に改善することがある
- クレーターは自然治癒が難しい
- ニキビを潰した後は清潔・保護・放置が基本
- 洗顔・保湿・紫外線対策がニキビ跡予防の基本
- クレーターやニキビ跡は美容皮膚科で治療できる
セルフケアを続けても改善しない場合や、クレーター状のニキビ跡が気になる場合は、一人で悩まず美容皮膚科へ相談してみてください。早期に適切な治療を始めることで、改善の選択肢を広げることができます。
まずは無料カウンセリングを

当院は開院20年以来、65,000件以上の肌トラブルに対応してきました。目視だけでなく、最新肌診断機器を活用し、正しくニキビの種類や状態をチェックいたします。まずは無料カウンセリングで、あなたの肌に合った最適なプランをご提案させていただきます。
このページの監修医師

記事医師監修
土屋 皓大
ハートライフクリニック院長
・日本形成外科学会認定専門医
・日本医師会認定産業医
・乳房インプラント責任医師
・臨床研修指導医
・日本形成外科学会
・日本形成外科学会(JSAPS)
・日本美容皮膚科学会
・日本創傷外科学会
・日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会




