ニキビとコーヒーの関係を整理|悪化する飲み方と対策

当院には、ニキビでお悩みの患者さまが日々多く来院されます。その中で、「コーヒーを飲むとニキビが増える気がする」「仕事の都合で毎日コーヒーを飲まざるを得ない」と相談される方は決して少なくありません。そこで本記事では、コーヒーとニキビの関係を医学的な視点から整理し、注意したい飲み方と、無理にやめずに続けるための現実的な対策を解説します。必要以上に我慢するのではなく、肌を守るための判断材料として参考にしてください。
ニキビとコーヒーは飲み方次第で影響が変わる
結論として、コーヒーは飲み方を誤らなければ必ずしもニキビを悪化させるものではありません。
問題になりやすいのは「毎日の量」「飲む時間帯」「生活習慣との組み合わせ」です。適量を守り、体に負担がかからないタイミングで飲んでいる場合、ニキビへの影響をほとんど感じない人もいます。
カフェイン量と生活習慣が影響を左右する

ニキビへの影響は、カフェイン単体ではなく生活習慣と重なったときに強く出ます。 例えば、睡眠時間が6時間未満の日が続いている人が、1日にコーヒーを3〜4杯飲むと、覚醒状態が長引き、肌の修復が行われる夜間の回復が妨げられやすくなります。また、朝食を抜いて空腹状態でコーヒーを飲む習慣があると、胃腸への刺激が強くなり、体調不良をきっかけに口周りのニキビが出やすくなるケースもあります。このように、「コーヒー+睡眠不足」「コーヒー+食事の乱れ」などの組み合わせが、ニキビ悪化の引き金になると考えるのが正しいです。
問題になりやすいのは量と飲むタイミング

同じコーヒーでも、量と時間帯で体への影響は大きく変わります。 一般的に健康な成人であれば、カフェイン摂取量は1日400mg以内が目安とされています。これはドリップコーヒーで約3〜4杯分に相当します。
ただし、夕方以降に2杯以上飲むと、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりする人が多く、肌の回復が遅れやすくなります。参考画像にあるようにカフェインの摂取タイミングにより眠りの深さも大分変ってしまいます。特に、21時以降のコーヒー習慣は、ニキビができやすい人はNGです。量とタイミングを意識するだけでも、肌状態が安定するケースは少なくありません。
コーヒーがニキビに影響すると考えられる理由
コーヒーがニキビと結びつけられるのは、体内で起こるいくつかの変化が肌環境に影響するためです。 ただし、「コーヒー=ニキビの原因」と単純に決めつけるのは誤解です。ここでは、誤解されやすい点を整理しながら、どのような仕組みで影響が出ると考えられているのかを解説します。
カフェインの利尿作用

カフェインには利尿作用があり、体内の水分と一緒にビタミンやミネラルが排出されやすくなります。 特にビタミンB群や亜鉛は、皮膚の代謝や炎症の抑制に関わる栄養素です。コーヒーを1日に3杯以上飲み、水分補給が不足している状態が続くと、これらの栄養素が相対的に不足しやすくなります。その結果、皮脂のコントロールが乱れ、ニキビが治りにくくなるケースがあります。
胃酸分泌の増加

コーヒーは胃酸分泌を促進する作用があり、胃腸が弱い人は不調を招きやすくなります。
胃もたれや軽い胃痛、便通の乱れが起きると、体は炎症を起こしやすい状態になり、肌にも影響が出ます。特に、口周りやフェイスラインのニキビは、胃腸の不調と連動して現れることが多い部位です。空腹時にブラックコーヒーを飲む習慣がある人は、胃への刺激が強くなりやすいため注意が必要です。
覚醒作用

カフェインの覚醒作用は、睡眠の質を下げることで間接的にニキビを悪化させます。
睡眠中には、肌の修復やターンオーバーが進みますが、寝つきが悪く、夜中に目が覚める状態が続くと、肌の回復が不十分になってしまいます。
特に、就寝6時間以内にコーヒーを飲むと、深い睡眠に入りにくくなる人が多いです。睡眠の質が落ちた状態が続くと、炎症が長引き、ニキビが治りにくくなる傾向があります。
ニキビを悪化させやすいコーヒーの飲み方
ニキビを悪化させるのは、コーヒーそのものよりも習慣化した飲み方です。 多くの人が無意識に続けている行動が、肌への負担を積み重ねています。ここでは、特に注意したい代表的な飲み方を整理します。
1日の摂取量が多すぎる状態の継続

毎日コーヒーを4杯以上飲む習慣が続くと、カフェインを過剰に摂取している状態になりやすくなります。
コーヒーは、参考画像に示されているとおり、他の飲料と比べてカフェイン量が多いことが特徴です。
ドリップコーヒー1杯(約150ml)には、およそ90mgのカフェインが含まれており、4杯飲むと合計で360mgに達します。この量になると、体質によっては動悸が出たり、寝つきが悪くなるなど睡眠の質が低下しやすくなります。こうした状態が毎日続くと、肌の回復が追いつかず、ニキビが治りにくくなる原因にもなります。特に、仕事中に無意識のうちに何杯も飲んでいる方は、一度1日の杯数を確認してみることが大切です。
寝る前や夜遅くに飲む習慣
夜遅い時間帯のコーヒーは、ニキビにとって不利な習慣です。 就寝前にコーヒーを飲むと、眠りが浅くなり、成長ホルモンの分泌が十分に行われません。成長ホルモンは肌の修復に関与しているため、分泌が減ると炎症が治まりにくくなります。目安として、就寝の6時間前以降はコーヒーを控えることで、睡眠の質が安定しやすくなります。
砂糖やミルク入りコーヒーが注意される理由
ニキビへの影響は、コーヒー自体よりも砂糖やミルクにあるケースもあります。
特に甘いコーヒーを日常的に飲んでいる場合、皮脂分泌や炎症に影響が出やすくなります。ここでは、砂糖とミルクを分けて解説します。
砂糖の摂りすぎ

砂糖を多く含むコーヒーは、皮脂分泌を増やしやすくなります。 糖分を多く摂ると血糖値が急上昇し、それを下げるためにインスリンが多く分泌されます。この流れが皮脂腺を刺激し、ニキビができやすい状態を作ります。目安として、スティックシュガー1本(約3g)を1日1本までに抑え、毎日甘いコーヒーを飲む習慣は避けることがおすすめです。「週に2〜3回まで」を一つの基準にすると現実的です。
ミルクや乳製品

ミルクや乳製品は、人によってニキビが増えやすくなることがあります。
牛乳に含まれる一部の成分は、体内でホルモンに近い働きをし、皮脂の分泌や炎症を強める可能性があると考えられています。ただし、乳製品を摂ったからといって、必ずニキビができるわけではなく、影響の出方には個人差があります。
目安として、毎日カフェラテやカフェオレを2杯以上飲んでいる方は、まず1日1杯までに減らし、その状態を2〜3週間続けて肌の変化を見る方法がおすすめです。この期間でニキビが落ち着くようであれば、乳製品が影響している可能性が考えられます。
ニキビを防ぐためのコーヒーの飲み方
コーヒーは工夫すれば、ニキビを悪化させずに楽しむことができます。 完全にやめる必要はなく、体への負担を減らす工夫はできます。
余分な糖分を避ける
基本はブラックコーヒーが最も肌への負担が少ない選択です。 どうしても甘みが欲しい場合は、砂糖の量を半分にする、毎日ではなく間隔を空けるといった調整が有効です。ミルクを入れる場合も大さじ1〜2杯(15〜30ml程度)までにとどめるのがポイントです。ラテのようにミルクが主役になる飲み方を習慣化すると、糖分や乳成分の摂取量が増えやすく、肌への影響が出やすくなります。「甘いコーヒーはご褒美としてたまに楽しむ」くらいの頻度に抑えることで、肌トラブルのリスクを下げやすくなります。
食後や運動前など飲む時間帯を意識
飲むなら食後や午前中がおすすめです。
食後であれば胃への刺激が和らぎ、体への負担が軽減されます。逆に、空腹時や夜遅くは避けることで、ニキビのリスクを下げやすくなります。
コーヒーと併せて見直したい生活習慣
コーヒーの飲み方を見直すだけではニキビが改善しない人も少なくありません。
実際の診療でも、「量や時間を調整しているのに変化がない」という相談はよくあります。その背景には、睡眠や食事、ストレスなど、日常の積み重ねが関わっているケースが多く見られます。コーヒー対策を無駄にしないためにも、次に何を見直すべきかを整理していきましょう。
ビタミンやミネラルを意識して補う

ニキビができやすい人ほど、失われやすい栄養素を意識的に補うことが重要です。カフェインには利尿作用があり、ビタミンB群や亜鉛などのミネラルが体外に排出されやすくなります。これらは皮脂分泌の調整や炎症の回復に関わるため、不足するとニキビが長引きやすくなります。食事では、豚肉や納豆、卵でビタミンB群を、牡蠣や赤身肉、ナッツ類で亜鉛を補うのが現実的です。食事で不足しやすい場合は、過剰摂取に注意しつつサプリを補助的に使う考え方も有効です。ニキビに良い食事について詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:ニキビができやすい人必見|食べ物と栄養から見直す対策法
睡眠と胃腸の状態を整える

肌の回復力を保つためには、十分な睡眠と安定した胃腸環境が欠かせません。
睡眠中は肌の修復が進むため、目安として毎日7〜8時間以上、できれば就寝前90分はスマートフォンを控えることが望ましいとされています。
また、胃腸の不調は栄養吸収を妨げ、肌荒れにつながります。暴飲暴食を避け、就寝2〜3時間前までに食事を終える、発酵食品や食物繊維を意識的に取り入れるなど、腸内環境を整える生活習慣が肌状態の安定に直結します。
コーヒーを控えてもニキビが改善しない場合
コーヒーを控えてもニキビが変わらない場合、原因は別のところにある可能性が高いと考えられます。下記より、次に見直すべき視点や判断のヒントを整理していきます。
他の原因が重なっている可能性

ニキビはコーヒーだけで起きるものではなく、複数の要因が重なって現れるケースがほとんどです。たとえば、生理前後やストレスが強い時期はホルモンバランスの影響で皮脂分泌が増えやすく、コーヒー量を減らしても改善しにくいことがあります。また、洗いすぎや摩擦の多いスキンケア、保湿不足による乾燥もニキビを悪化させる代表的な要因となります。
皮膚科や美容皮膚科受診を検討する目安

セルフケアを続けても、2〜3週間以上ニキビの数や赤みが変わらない場合は、皮膚科や美容皮膚科の受診を検討するサインです。
特に、同じ場所に繰り返しできる、痛みや腫れを伴う、ニキビ跡が残り始めている状態は、早めに受診しましょう。
たとえば「洗顔や食事を見直しても悪化している」「月ごとにニキビが増えている」と感じたら要注意です。
また、美容皮膚科では、肌状態に合わせた外用薬や内服、生活指導まで含めた治療が可能でニキビができないお肌へと改善を見込むことができます。皮膚科ではニキビの炎症を抑えることが目的のため、厳密にいうとニキビを”治す”ことはできません。そのため、ニキビでお悩みの方は美容皮膚科に相談に行くことがおすすめです。詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
ニキビ治療の症例写真【当院症例】
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当院は開院20年以来、65,000件以上の肌トラブルに対応してきました。目視だけでなく、最新肌診断機器を活用し、正しくニキビの状態をチェックいたします。まずは無料カウンセリングで、あなたの肌に合った最適なプランや生活習慣のポイントをご提案させていただきます。
まとめ
コーヒーは、飲み方次第でニキビへの影響が大きく変わります。量・時間帯・砂糖やミルクの使い方を見直すだけでも、肌状態が安定する人は少なくありません。それでも改善しない場合は、生活習慣全体や他の原因を疑い、必要に応じて皮膚科や美容皮膚科に相談することが重要です。コーヒーを我慢する前に、正しい調整方法を知ることが、無理のないニキビ対策につながります。
このページの監修医師

記事医師監修
渡邊雅人
ハートライフクリニック院長
記事医師監修
渡邊雅人
ハートライフクリニック院長
日本美容外科学会(JSAS)会員
アラガン施注資格認定医
ジュビダームビスタ認定医
ジュビダームビスタボリューマXC・ボリフトXC認定医



