目の下のニキビの原因とは?間違えやすい症状も整理

目の下に赤みや小さなブツブツができると、「これってニキビ?」と不安になりますよね。実は、目の下は皮脂が少ないため、できものの多くはニキビ以外の可能性もあります。そこで今回は、目の下にできるニキビの特徴や目の下にできる“できもの”の正体を見分けるポイントと、悪化させないケア方法を解説いたします。
目の下のニキビは原因を誤ると悪化しやすい
目の下のニキビは、顔の中でも特にケアを誤りやすい部位です。皮膚が薄く皮脂も少ないため、通常のニキビケアを行うと目の下のニキビは刺激で悪化することがあります。
目の下はニキビができやすく治りにくい部位

目の下は、ニキビができやすく治りにくい部位です。皮膚がとても薄い上に皮脂が少ないため、少しの刺激でも炎症が起きやすく、一度できると回復まで時間がかかるからです。
例えば、マスクや指先が軽く触れただけでも摩擦が起こり、赤みが長引くことがあります。さらに、乾燥を防ごうとして厚めに塗るアイクリームやコンシーラーが毛穴をふさぎ、ニキビの原因になることもあります。
つまり、目の下の皮膚は「刺激に弱く、詰まりやすい」という性質を持つため、通常のTゾーンなどと同じケアでは逆効果になることがあります。まずはこの違いを理解することが改善の第一歩です。
目の下のニキビと間違えやすい症状

目の下のブツブツは、見た目がニキビに似ていても実は別の症状であることがあります。例えば、白く硬い粒ができる「稗粒腫(はいりゅうしゅ)」は、皮脂ではなく古い角質がたまってできるもので、押したりつぶしたりしても治りません。また、まぶたのふち近くで腫れる「ものもらい」は、細菌感染による炎症で、ニキビ用の薬を塗ると悪化することもあります。
見分けるポイントは、痛みやかゆみの有無、色、できる位置です。
白くて痛みがない場合は稗粒腫、赤く腫れて痛みがある場合はものもらいの可能性が高いです。自己判断でケアを進めると悪化する恐れがあるため、2週間以上続く場合は皮膚科や眼科で診てもらいましょう。
ニキビが目の下にできる主な原因

目の下にできるニキビは、ひとつの原因だけで起こるわけではありません。
乾燥による皮脂の乱れ、メイクやスキンケアの刺激、睡眠不足やホルモンバランスの乱れなど、複数の要因が重なって発生します。特に、皮膚が薄い目の下では些細な刺激でも炎症が起こりやすく、治りにくくなることがあります。
皮膚が薄く刺激に弱い構造
先ほど説明したように、目の下の皮膚は刺激に弱い構造です。
この部分はまぶたとつながる薄い膜状の皮膚で、皮脂腺や汗腺が極めて少なく、うるおいを保つ力が弱い作りになっています。そのため、外気の乾燥や摩擦を受けるとすぐに水分が逃げ、表面が荒れやすくなります。
また、目の下は表情でよく動く部位でもあり、日常的なまばたきや笑顔の動きによって常に小さな負担がかかっています。こうした微細な負担が積み重なることで、角層が乱れて炎症が起きやすくなり、毛穴の詰まりやニキビの発生につながります。
刺激とすすぎ残し
目の下のニキビは、クレンジングや洗顔の「すすぎ残し」が原因になることがあります。
アイメイクやコンシーラーをしっかり落とそうとしてこすりすぎたり、反対に洗い流しが不十分だったりすると、残った油分や洗浄成分が毛穴に残り、炎症を起こしやすくなります。
例えば、リキッドタイプのアイライナーやウォータープルーフのマスカラは落ちにくく、専用リムーバーの油分が皮膚に残ることがあります。この油分が毛穴をふさぎ、白ニキビや赤みの原因になるのです。洗顔の際は、髪の生え際や目の下をすすぎ忘れやすい部位として意識し、ぬるま湯でやさしく丁寧に流すことが大切です。こすらず、泡を滑らせて落とすのがポイントです。
摩擦
目の下は、髪の毛や手が触れやすい位置にあるため、摩擦刺激を受けやすい部位です。髪の先が軽く当たるだけでも皮膚はこすれ、繰り返すうちに赤みや炎症が起こります。皮膚が薄い分、この刺激が大きな負担になってしまいます。
また、疲れたときやかゆいときに無意識で目元を触る人も多く、指先の雑菌や皮脂が毛穴に入り込むことでニキビの原因になります。特に、デスクワーク中やコンタクトの着脱時などは注意が必要です。
髪が顔に触れないようまとめることや目の周りを触る前に手を洗うことが予防につながります。普段の何気ない動作を少し見直すだけで、目の下の炎症やブツブツを防ぐことができます。
生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れも、目の下にニキビができる大きな原因です。
睡眠不足やストレスが続くと、ホルモンバランスが崩れて皮脂の分泌が増えます。同時に肌のターンオーバーが乱れ、古い角質が毛穴に残って詰まりやすくなります。
例えば、夜遅くまでスマートフォンを見て寝不足になった翌日、肌のくすみやザラつきを感じたことはありませんか。これは肌の再生が追いついていないサインです。そこに糖質や脂っこい食事が重なると、皮脂がさらに増え、目の下の小さな毛穴にも炎症が起こりやすくなります。夜はしっかり睡眠をとり、バランスのよい食事を心がけることが、目の下ニキビの予防にもつながります。
目の下のニキビを悪化させない基本対策
目の下のニキビは、刺激を避けながら肌を守るケアが基本です。皮膚が薄いため、強い洗顔や厚塗りのスキンケアは逆効果になります。まずは「清潔・保湿・摩擦を減らす」の3点を意識することが大切です。生活習慣の見直しも効果的で、睡眠や食事を整えるだけでも回復が早まります。ここでは、悪化させずに改善へ導く基本対策を順に解説します。
洗顔とクレンジング

洗顔とクレンジングは、目の下のニキビを防ぐための基本的なケアです。
大切なのは「優しく落とし、しっかりすすぐ」ことです。
こすらずに泡で包むように洗い、ぬるま湯で丁寧に流します。熱いお湯は乾燥を悪化させるため避けましょう。
特に、目のキワや小鼻の脇は洗浄料が残りやすい部分です。指の腹で軽くなぞるようにして、しっかり落とすことが大切です。メイクをしている場合は、クレンジングを短時間で終え、アイメイクは専用リムーバーをコットンで数秒押さえてから優しく拭き取ります。
洗顔後はタオルで軽く押さえるように水分を取ります。摩擦を減らした洗顔法が、目の下の炎症を抑え、再発を防ぐことにつながります。
目元への物理的刺激を減らす

目の下のニキビを悪化させないためには、日常の「物理的刺激」を減らすことが大切です。
髪の毛先が当たるだけでも摩擦刺激になるため、前髪は短めに整えるか、ピンやヘアバンドで軽く留めておくと安心です。
目を触る癖がある人は、意識して手を顔に近づけないようにしましょう。特に、スマートフォン操作中やデスクワーク中は無意識で触れやすいため注意が必要です。
また、残りやすいアイメイクから残りにいくアイメイクに変えるのも効果的です。アイシャドウをパール系ではなくマットタイプに変え、マスカラはお湯で落とせるタイプを選ぶと、クレンジング時の刺激を減らせます。小さな工夫の積み重ねが、目元の肌を守る第一歩になります。
生活リズムを整える

生活リズムを整えることは、目の下のニキビを防ぐうえで欠かせません。
睡眠不足やストレスが続くと、ホルモンバランスが乱れ、皮脂分泌が増えて炎症が起きやすくなります。肌の修復が進むのは夜10時〜深夜2時の間。この時間帯に深い眠りをとることが理想です。
目安として、1日7時間前~8時間の睡眠を確保し、就寝前1時間はスマートフォンを見ないようにすると質が良くなります。ストレスが強いときは、湯船に10分浸かって体を温めるのも効果的です。
また、朝起きる時間を毎日一定にすると、体内リズムが整い、ターンオーバー(肌の再生サイクル)も安定します。規則正しい生活が、目の下の肌を元から強くします。
目の下のニキビが治らない場合
目の下のニキビがなかなか治らない場合、原因やケア方法が合っていない可能性があります。ここでは、セルフケアで改善しないときの見直しポイントと、受診を検討すべきサインを解説します。
自己判断のケアで長引くリスク

自己判断でのケアは、目の下のニキビを長引かせる原因になります。
誤った方法を続けると、炎症が慢性化し、治りにくくなることがあるため注意が必要です。
例えば、赤みがあるのに毛穴詰まりと勘違いしてスクラブ洗顔を使うと、皮膚がさらに傷つき炎症が悪化します。また、保湿を控えすぎると乾燥を防ごうと皮脂が過剰に分泌され、ニキビが繰り返すこともあります。
強い殺菌成分の市販薬を目元近くに塗るのも危険です。皮膚が薄いため刺激が強すぎてしまい、かえって炎症を広げてしまう場合があります。2週間以上改善が見られないときは、早めに皮膚科へ相談し、原因に合った治療を受けることが大切です。
皮膚科や眼科を受診する目安

目の下のニキビやブツブツが2週間以上続く場合や、赤み・痛み・腫れが強いときは、皮膚科や眼科の受診を検討することが大切です。自己判断でケアを続けると、炎症が深くなり、色素沈着やしこりが残るおそれがあります。
押すと痛みがある、膿が溜まっている、まぶたまで腫れているといった症状は、細菌感染を起こしている可能性があります。このような場合、市販薬やスキンケアでは改善が難しく、医師による抗炎症薬や抗菌薬での治療が必要です。
見た目が軽い症状でも、繰り返したり治りが遅いときは早めに受診しましょう。原因を正確に見極めて治療することで、跡を残さず早く回復できます。
目の下のニキビを繰り返さないために
目の下のニキビは、治っても同じ場所に繰り返しできやすいのが特徴です。ここでは、目の下のニキビを繰り返さないための具体的な予防ポイントを紹介します。
日常ケア

目の下のニキビを繰り返さないためには、日常のスキンケアを見直すことが大切です。
まず意識したいのは「低刺激で保湿を続けること」です。アルコールや香料を含まない化粧水を選び、洗顔後5分以内に優しくなじませます。その上で、セラミドやヒアルロン酸入りの保湿クリームを薄く重ねると乾燥を防げます。
また、朝は乾燥対策として保湿のあとに日焼け止めを使用しましょう。紫外線は肌を刺激し、炎症や色素沈着を引き起こすため、室内でもSPF20程度のものを選ぶのがおすすめです。
最後に、スキンケアの順番を守ることも大切です。強くこすらず、清潔な手でやさしく塗る習慣を続けることで、目の下の肌が安定し、再発を防ぎやすくなります。スキンケアの詳しい内容については以前投稿した関連記事をご覧ください。
違和感を放置しない

目の下に小さな違和感を感じた時点で、早めに対処することが大切です。赤みやポツポツした感触を「そのうち治る」と放置すると、炎症が進んで大きなニキビやしこりになることがあります。皮膚が薄い目元では、悪化すると治りにくく、跡が残るリスクも高まります。
初期段階で保湿を見直し、刺激の少ないスキンケアに切り替えることや医療機関に相談することで改善が見込まれます。
小さなサインを見逃さないことが、肌を守る最も確実な方法です。
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当院は開院20年以来、65,000件以上の肌トラブルに対応してきました。目視だけでなく、最新肌診断機器を活用し、正しくニキビの状態をチェックいたします。まずは無料カウンセリングで、あなたの肌に合った最適なプランをご提案させていただきます。
まとめ
目の下のニキビは、原因を誤ると悪化しやすい部位です。皮膚が薄く刺激に弱いため、通常のニキビケアでは逆効果になることがあります。メイク残りや摩擦、生活習慣の乱れなどが重なって起こるケースが多く、まずは正しい原因を見極めることが大切です。
見た目が似ていても、稗粒腫やものもらいなどニキビ以外の症状のこともあります。自己判断でケアを続けると長引くおそれがあるため、改善しない場合は早めに皮膚科や眼科を受診しましょう。
普段から刺激を減らすスキンケアや規則正しい生活を続けることが、再発を防ぐポイントです。小さな違和感も放置せず、早めに対応することで健やかな目元を保てます。
このページの監修医師

記事医師監修
渡邊雅人
ハートライフクリニック院長
記事医師監修
渡邊雅人
ハートライフクリニック院長
日本美容外科学会(JSAS)会員
アラガン施注資格認定医
ジュビダームビスタ認定医
ジュビダームビスタボリューマXC・ボリフトXC認定医



