
先日カウンセリングで「ほくろがあっても脱毛はできますか?」と質問をいただきました。
ほくろがあると「火傷をしてしまうのではないか?」「色が変わってしまうかもしれないのではないか?」と悩まれている方も多いと思います。
そこで、今回は医療脱毛とほくろの関係性や安全に受けるためのポイントなど合わせて解説させていただきます。
【この記事でわかること】
・ほくろがあっても医療脱毛はできるか
・ほくろがある部位の安全な脱毛方法
・ほくろを避けずに照射した場合のリスク
・ほくろ部分の毛を処理する選択肢
・ほくろと医療脱毛に関するよくある質問
ほくろがあっても医療脱毛はできる?
医療脱毛は、ほくろがあっても施術できるケースが多いです。
ただし、すべての部位にそのまま照射できるわけではなく、ほくろの状態に応じて方法を調整する必要があります。安全性を確保するためにも、事前の確認が重要です。
ほくろがあっても医療脱毛できる場合は多い
結論から申し上げると、ほくろがあっても医療脱毛は受けられます。
多くの医療脱毛クリニックでは、ほくろがある患者様への施術を日常的に行っており、適切な対処法を用いることで安全に脱毛を進めることができます。
医療脱毛のレーザーは、毛根の黒いメラニン色素に反応して熱エネルギーを発生させ、毛根を破壊する仕組みです。ほくろも同様にメラニン色素を多く含んでいるため、直接レーザーを照射すると過度に反応してしまう可能性があります。しかし、これは「ほくろがあると脱毛できない」ということではなく、「ほくろに配慮した施術が必要」ということを意味します。
現在の医療脱毛技術は高度に発達しており、経験豊富な医師や看護師であれば、ほくろの状態を適切に判断し、安全な施術方法を選択することができます。実際に、ほくろが多い患者さまでも問題なく脱毛を完了されています。
薄いほくろと濃いほくろで対応が異なる

ほくろの色の濃さや大きさによって、取るべき対応方法は異なります。
医療脱毛では、主に下記のような分類をして対応いたします。
【薄いほくろや小さなほくろの場合】・・出力を下げて照射を行う
薄いほくろや小さなほくろの場合、レーザーの出力を調整することで、ほくろ部分にも照射できる場合があります。
色素が薄いほくろは、レーザーが過度に反応するリスクが比較的低いため、慎重に出力を下げながら施術を行うことが可能です。
【濃いほくろの場合】・・ほくろを避けて照射を行う
濃くて大きなほくろの場合は、より慎重な対応が必要です。
これらのほくろには通常、保護シールを貼ったり、その部分を避けて照射したりする方法が選択されます。濃いほくろは多量のメラニン色素を含んでいるため、通常の出力でレーザーを照射すると、火傷や色素変化のリスクが高くなってしまうため照射を避ける必要がございます。
【盛り上がったほくろ(隆起性母斑)の場合】・・ほくろを避けて照射を行う
盛り上がったほくろ(隆起性母斑)の場合は、特に注意が必要です。このタイプのほくろは、レーザーの熱によって炎症を起こしやすく、治癒過程で形状が変化する可能性があります。そのため、多くの場合、保護材を使用するか、完全に避けて照射することが推奨されています。
医師による適切な判断で安全に施術
医療脱毛における安全性の鍵は、医師による適切な診断と判断にあります。
施術前のカウンセリングでは、医師がほくろの種類、大きさ、色の濃さ、形状などを詳しく観察し、それぞれに最適な対処法を決定します。
医師は皮膚科学の専門知識を持っているため、単なるほくろなのか、それとも注意が必要な皮膚病変なのかを見極めることができます。稀ではありますが、悪性黒色腫(メラノーマ)などの皮膚がんがほくろのように見える場合もあるため、医師による診察は非常に重要です。
また、医師は患者さんの肌質や毛質、これまでの脱毛経験なども総合的に判断して、最適な施術プランを立案します。ほくろがある部位の脱毛では、通常よりも慎重な経過観察が必要になることもあり、施術後のアフターケアについても詳しい指導を受けることができます。
信頼できる医療機関では、施術前に十分な説明を行い、患者さんが納得した上で治療を開始します。不安や疑問がある場合は、遠慮なく医師に相談することが大切です。
ほくろを避ける理由
医療脱毛でほくろを避けるのは、レーザーの仕組みによるものです。安全に施術を行うための重要な配慮であり、理由を理解しておくことで安心して施術を受けやすくなります。
レーザーはメラニン色素に反応する

医療レーザーは黒い色に反応するため、ほくろにも反応してしまう可能性があります。これは毛だけでなく、ほくろにもメラニン色素が含まれているためです。
レーザーは毛の黒い色に熱を集めて毛根へダメージを与える仕組みですが、ほくろは色が濃いため強く反応しやすくなります。その結果、必要以上の熱が加わるリスクがあります。そのため、安全性を優先してほくろは避けるのが基本です。
詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
ほくろにレーザーが当たるとどうなる?
ほくろにレーザーが当たると、一時的な変化が起こることがあります。多くは軽度で自然に落ち着くケースが多いですが、事前に知っておくことが大切です。
膨らむ・焦げることがある

レーザーが当たるとほくろが一時的に膨らんだり、表面が焦げたように見えることがあります。これは熱が集中して伝わるためです。
例えば、照射後に黒く乾いたような見た目になるケースがありますが、多くは数日〜1週間程度で落ち着きます。過度に触ったりこすったりすると悪化するため注意が必要です。違和感が強い場合は無理に自己判断せず、クリニックへ相談することが安心につながります。
かさぶたになり色が薄くなることがある

照射の影響でかさぶたのようになり、結果的に色が変化することがあります。これは皮膚が回復する過程で起こる反応です。
実際に、表面が乾いて自然に剥がれたあと、以前より色が薄く見えるケースもあります。ただし、医療脱毛はほくろ除去を目的とした施術ではないので、火傷のリスクを考えて避けることが一般的です。

ほくろの種類によっては注意が必要であることをお伝えしましたが、それではどのようにすれば安全に脱毛を進めることができるのでしょうか。
上記でも簡単に触れましたが、具体的な方法について下記で詳しく解説いたします。
ほくろがある部位の安全な脱毛方法
ほくろがある部位でも、主に照射範囲の調整と保護を行う方法が取られます。
ほくろを避けて照射する

最も確実で安全な方法は、ほくろ部分には一切照射せず、その周辺のみに脱毛処理を行う方法です。
慎重にほくろの位置を把握し、レーザーのハンドピースを適切にコントロールして、ほくろを完全に避けながら照射を行います。
施術では、ほくろの部分だけを外してレーザーを当てるため、肌トラブルのリスクを抑えられます。
一方で、ほくろのすぐ近くの毛は少し残る可能性があります。仕上がりを重視する場合は、他の方法と組み合わせて検討することも大切です。
シールや保護材を使用した施術

ほくろがある部位での最も一般的で安全な脱毛方法は、保護シールや保護材を使用する方法です。
ほくろ部分に特殊なシールや白いテープを貼り、レーザー光がほくろに直接当たらないように保護しながら、周囲の毛根にのみ照射を行います。
使用される保護材は、レーザー光を反射または吸収する特性を持っており、ほくろへの熱ダメージを効果的に防ぐことができます。シールの種類には、金属製の反射シールや、レーザー光を吸収する特殊な材質のものなどがあり、ほくろの大きさや形状に合わせて適切なものが選択されます。
ほくろに生えた毛を脱毛する方法
ほくろ部分の毛を安全かつ確実に処理する方法もございます。
それは「ニードル脱毛」と「ほくろ除去後してから医療脱毛を行うこと」です。下記で詳しく解説します。
ニードル脱毛

ほくろ部分の毛を確実に処理したい場合、最も効果的で安全な方法がニードル脱毛(電気脱毛)です。
ニードル脱毛は、極細の針を毛穴に直接挿入し、電気や高周波を流して毛根を破壊します。レーザーと違って皮膚表面の色素には反応しないため、ほくろがあっても安全に施術できます。
一本一本の毛を処理するため、細かな調整ができるため、ほくろ周りの毛もキレイに脱毛することが可能です。
ほくろ除去後に医療脱毛を受ける

ほくろ除去を行ってから医療脱毛を進める方法が最も確実で安全です。
医療脱毛専門クリニックが多いですが、美容皮膚科/美容外科のクリニックでは、ほくろ除去と医療脱毛を同時に受けられる場合もあります。
ほくろ除去は施術法や部位により異なりますが、最短で1日で完了するケースもあります。
除去のタイミングと注意点
ほくろ除去を行う場合、タイミングの選択が重要です。
一般的には、脱毛治療を開始する前にほくろ除去を完了させることが推奨されます。これは、脱毛後にほくろ除去を行うと、レーザーによって皮膚が敏感になっている可能性があり、除去時のリスクが高まる場合があるためです。
ほくろ除去前には、皮膚科専門医による詳細な診察が必要です。医師は、ほくろが良性であることを確認し、最適な除去方法を決定します。稀ではありますが、悪性の可能性があるほくろの場合は、病理検査が必要になることもあります。
除去後の待機期間
ほくろ除去後、すぐに医療脱毛を開始することはできません。
適切な待機期間を設けることで、皮膚の回復を待ち、安全に脱毛治療を開始することができます。
一般的な待機期間は、除去方法や傷の治癒状況によって異なりますが、最低でも2-3ヶ月程度は必要とされています。レーザー除去や電気メスによる除去の場合は2-3ヶ月、外科的切除の場合は3-6ヶ月程度の待機期間が推奨されることが多いです。

最後に患者さまからよくいただくほくろと医療脱毛に関するよくある質問をまとめてみました。
医療脱毛とほくろに関するよくある質問
ほくろが多いと医療脱毛は受けられない?
ほくろが多くても医療脱毛が受けられないわけではありません。多くの場合は避けながら対応できます。
実際の施術では、一つひとつ確認しながら照射範囲を調整します。広範囲にある場合でも、工夫することで施術可能なケースがほとんどです。
ただし、数が多いほど照射できない範囲が増えるため、事前に仕上がりイメージを共有しておくことが大切です。
脱毛でほくろは取れるのか?
医療脱毛のレーザーでほくろが完全に除去されることは期待できません。
むしろ、前述したようなリスクを避けるため、ほくろには直接照射しないのが一般的です。
ただし、非常に薄いほくろの場合、レーザーの照射で色が薄くなったり、目立たなくなったりすることがあります。
もしほくろの除去を希望する場合は、脱毛治療とは別に、高周波治療などほくろ除去治療を受けることが確実です。
脱毛によってほくろが増える可能性はありますか?
医療脱毛が直接的にほくろの増加を引き起こすという科学的証拠はありません。
ほくろの発生は、主に遺伝的要因、紫外線への曝露、年齢、ホルモンの変化などによって影響されます。特に紫外線は最も発生する要因です。
ただし、脱毛後の皮膚は一時的に敏感になることがあり、この時期に紫外線対策を怠ると、色素沈着やほくろの発生リスクが高まる可能性があります。そのため、脱毛期間中および脱毛後は、より注意して紫外線対策を行いましょう。
ほくろの毛だけ脱毛したいときはどうする?
ほくろの毛だけ処理したい場合はニードル脱毛が適しています。
レーザーでは対応が難しいためです。
ピンポイントで確実に処理できるため、見た目のストレスを軽減しやすい方法です。必要に応じて少ない本数だけ行うことも可能です。状態によっては、ほくろ除去と組み合わせる選択肢も検討されます。
ほくろへの影響が出た時の対処法を教えてください
医療脱毛でほくろに何らかの影響が出た場合、まず最も重要なことは、すぐに施術を行った医療機関に連絡し、診察を受けることです。
軽い赤みや腫れの場合は、冷やして保湿を行いながら経過を見ることが多いです。処方された軟膏があれば、指示通りに使用し、患部を清潔に保ちましょう。また、紫外線を避け、刺激を最小限に抑えることも重要です。
ほくろが膨らんだり、色が変化したりした場合は、より慎重な対応が必要です。自然に元の状態に戻る場合もありますが、永続的な変化として残る可能性もあります。医師は症状の程度を評価し、必要に応じて追加的な治療を提案します。
焦げやかさぶたができた場合は、感染予防が最優先です。患部を清潔に保ち、処方された抗生物質軟膏を使用します。かさぶたは自然に剥がれるまで待ち、無理に取り除かないことが重要です。
重度の場合や、医師が必要と判断した場合は、皮膚科専門医への紹介が行われることもあります。専門医による詳しい診察と適切な治療により、症状の改善や合併症の予防を図ります。
何より重要なのは、症状を軽く考えず、早期に適切な医療機関での診察を受けることです。適切な対処により、多くの場合で症状の改善が期待できます。
まとめ
医療脱毛はほくろがあっても受けられる治療ですが、安全に施術を行うためには適切な知識と対処法が必要です。
ほくろの色の濃さや大きさによって取るべき対応は異なり、保護材の使用、出力調整、照射回避など、様々な安全対策があります。
最も重要なのは、経験豊富な医師による適切な診断と判断です。信頼できる医療機関を選び、施術前に十分なカウンセリングを受けることで、リスクを最小限に抑えながら効果的な脱毛治療を受けることができます。
ほくろ部分の毛の処理については、ニードル脱毛や事前のほくろ除去など、代替手段も用意されています。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるため、ご自身の希望や状況に応じて医師と相談しながら最適な治療プランを決定しましょう。
万が一トラブルが生じた場合も、早期の適切な対処により症状の改善が期待できます。異常を感じたら迷わず医療機関に相談し、専門医の指導のもとで適切なケアを受けることが大切です。
ほくろがあることで医療脱毛をあきらめる必要はありません。正しい知識と適切な医療機関での施術により、安全で効果的な脱毛治療を受けることが可能です。不安や疑問がある場合は、遠慮なく医師に相談し、納得した上で治療を開始してください。
まずは無料カウンセリングを

当院は開院以来20年間で、65,000件以上の肌トラブルに対応してまいりました。最近では、効率よく治療を受けたいというご要望を多くいただいており、医療脱毛とほくろ治療を同時に行う患者さまも増えています。まずは無料カウンセリングで、お一人おひとりの肌に合った最適な脱毛プランをご提案いたします。
このページの監修医師

記事医師監修
土屋 皓大
ハートライフクリニック院長
・日本形成外科学会認定専門医
・日本医師会認定産業医
・乳房インプラント責任医師
・臨床研修指導医
・日本形成外科学会
・日本形成外科学会(JSAPS)
・日本美容皮膚科学会
・日本創傷外科学会
・日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会



