
先日、30代の女性の患者さまから「ピコトーニングとピコフラクショナル、名前が似ていてよくわからないです」とご相談をいただきました。2月の遠州の空っ風で肌の乾燥が強まり、くすみや毛穴が目立ちやすい時期でピコトーニングやピコフラクショナルなのか検討される方も多いです。そこで今回は、両者の違いについて解説いたします。
ピコトーニングとピコフラクショナルの違いは?
ピコトーニングとピコフラクショナルの違いは下記表にあるように、照射方法と作用層にあります。
| 項目 | ピコトーニング | ピコフラクショナル |
|---|---|---|
| 照射方法 | 全体均一低出力 | 点状高出力 |
| 作用層 | 表皮 | 真皮 |
| 対象 | 肝斑・くすみ | 毛穴・ニキビ跡 |
| 回数 | 5-10回 | 3-5回 |

ピコトーニングは顔全体に低出力レーザーを均一に照射します。そのため、表皮のメラニン色素を徐々に分解ができるので、表皮に多い肝斑・くすみ・薄いシミに効果があります。
一方、ピコフラクショナルは点状に高出力照射で真皮に微細な穴をあけます。そのため、真皮部分にアプローチをかけないと効果がないコラーゲン再生を促しすことができるため、毛穴・ニキビ跡を改善できます。
また、その違いから必要回数も変わります。ピコトーニングは5-10回(2-4週間間隔)必要で、ピコフラクショナルは3-5回(4週間間隔)必要となります。先週の相談では、40代の女性の患者さまは肝斑が主訴だったためピコトーニング5回をご提案させていただき、2週間ごとに通院いただいています。
ピコレーザーとは何か?3つの機能を紹介

ピコレーザーには、「ピコスポット」「ピコトーニング」「ピコフラクショナル」の3種類があります。
一般的なレーザーは熱でターゲットを焼くイメージですが、ピコレーザーは少し違います。ピコ秒というごく短い時間で照射し、その瞬間的な衝撃波でメラニンを細かく砕きます。外来で「ピコって何ですか?」と聞かれることが多いのですが、まずこの“超短時間照射”の仕組みからお話しします。
従来のナノ秒レーザーと比べると、色素を壊す効率が高く、周囲の皮膚に広がる熱ダメージが少ないのが特徴です。だからこそ、”シミを一点で狙うのか”、”顔全体をトーンアップさせるのか”、”毛穴や肌質改善を目的にするのか”この目的に合わせて3つのタイプを使い分けることができます。各タイプについて下記より詳しく解説いたします。
ピコスポット

ピコスポットは、濃くはっきりしたシミやそばかすに向いています。
メラニンにエネルギーを集中させて、1点を高出力で狙い撃ちする方法です。だからこそ、シミの原因であるメラニンを効率よく壊すことができます。回数は1〜3回で済むことが多く、効果も実感しやすいのが特徴です。きちんと取れると再発もしにくいです。
痛みは輪ゴムでパチンと弾かれる程度で、照射後はうすくかさぶたがつくことがあります。長くても5〜7日ほどで自然に取れます。従来のQスイッチヤグレーザーのように熱で強く焼く治療と比べると、周囲の皮膚へのダメージが少なめです。そのため、かさぶたが目立ちにくいケースも多いです。
先月いらした20代の女性は、頬にくっきりした老人性色素斑というシミがありました。1回の照射で、8割以上薄くなりました。鏡を見て「こんなに変わるんですね」と驚かれていました。
かさぶたの経過などについて詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:シミ取りピコレーザーの経過を解説!色素沈着と回復期間の全て
ピコトーニング

ピコトーニングは肝斑・くすみに特化したタイプの施術です。
低出力でメラニン活性酸素を除去し表皮全体を均一照射します。穏やかなアプローチなため、ダウンタイムほぼ無く継続通院しやすいです。赤みが出たとしても3時間以内で引き、メイクも当日から可能です。
先週30代OLの女性患者さまは3回目で「トーンアップした」とお声をいただきます。
ピコトーニングの効果について詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:ピコトーニング(シミ取りレーザー)の効果は?回数・期間・費用まで解説
ピコフラクショナル

ピコフラクショナルは、毛穴やニキビ跡の凹凸を改善したい方に適した治療です。
レーザーを点状に照射し、真皮にごく微細な刺激を与えます。肌はそれを修復しようと働き、その創傷治癒反応で線維芽細胞が活性化します。結果としてコラーゲンやエラスチンが生成され、内側から肌質が再構築されます。表面を削るのではなく、土台を整える方法です。
先日いらした30代営業職の男性は、開いた毛穴に悩んでいましたが、5回の施術で「目立たなくなった」と実感され、満足できる回数で終了されました。
ピコトーニングとピコフラクショナルのダウンタイムの違い
ダウンタイムはピコトーニングが圧倒的に短いです。下記に比較図表をまとめてみました。
| 症状 | ピコトーニング | ピコフラクショナル |
|---|---|---|
| 赤み | 数時間 | 2-3日 |
| ざらつき | なし | 3-5日 |
| メイク | 当日可 | 翌日可 |
| 仕事復帰 | 即日 | 連休推奨 |

画像にあるように、ピコトーニングは低出力全体照射のため赤みも数時間で落ち着きメイク当日可能です。そのため、仕事前などに施術を行っていく患者さまもいらっしゃいます。
一方ピコフラクショナルは真皮刺激で赤み2-3日・ざらつき3-5日続き比較的赤みが強く、ダウンタイムが長いのが特徴です。
【ポイント】
ピコレーザーと一言で言っても、実は機種によって性質がかなり違います。同じ“ピコ”でも、出力の出方や波長、肌への作用の仕方が異なります。
たとえばピコウェイはエネルギーがしっかり入る分、効果を感じやすい反面、赤みが長引くことがあります。肌質によっては数日以上ヒリつきが続く方もいます。
一方で、厚生労働省に薬事承認されているピコシュアは、衝撃波を中心に色素へ作用する設計です。周囲組織への熱ダメージが比較的少なく、ダウンタイムも軽めです。患者さまでも、赤みが出ても2日ほどで落ち着くケースが多い印象です。だからこそ、「ピコだから安心」とひとくくりにせず、どの機種を使っているのかを確認することが大切です。
ピコトーニングとピコフラクショナルの料金相場と総額の考え方
料金は1回ではなく総額で判断してください。ピコトーニングもフラクショナルも5回以上かかることが多く、1回目だけ安く掲示しているクリニックでも合計は高額になるケースも多いです。診察料や麻酔代など追加費用の有無も事前に確認することが大切です。
1回あたりの相場と必要回数からみる総額
浜松近隣の相場になりますが、総額の相場でいうとピコトーニング15~25万円、ピコフラクショナル10~18万円が相場です。
1回あたりの相場と総額、麻酔料金についてを下記の図表にまとめてみました。
| 項目 | ピコトーニング | ピコフラクショナル |
|---|---|---|
| 1回料金 | 2~3万円 | 3~5万円 |
| 必要回数 | 5~10回 | 3~5回 |
| 総額 | 15~25万円 | 10~18万円 |
| 追加費用 | 麻酔2万円(必須ではない) | 麻酔1.2万円(必須ではない) |
先日患者さまがおっしゃっていたのは、コース回数は安かったけど、診察料が毎回3,000円、必要で結果的に想定より2万円以上高くなったとおっしゃいました。こういったオプションも確認することが重要です。
コース契約と単発の違い
初回は単発で痛みと相性を確認してからコース契約を検討してください。
コース契約は1回あたり15-20%割引(例:1回3万円→2.5万円)になりますが、ピコフラクショナルは麻酔使用でもチリチリした熱感が残ることがあり、続けられない場合があります。そのため最初は単発で「耐えられるか」「ダウンタイムが生活に合うか」を確認するのが鉄則です。
先月35歳営業職の男性患者さまはピコフラクショナルを単発で試し、「思ったより痛くて赤みが3日続いた」と感じ、ライムライト(光治療)に変更されました。一方、30代女性患者さまは単発2回で問題なく、6回コース(総額15万円→12.5万円)に移行し分割払いで無理なく継続された患者さまもいらっしゃいます。
判断基準としては、単発1-2回で満足したらコース、痛みや赤みが気になるなら代替治療を検討してください。
併用は可能か?順番はどう決める?
施術内容によっては同日併用も可能です。下記より詳しい内容を説明いたします。
同日施術が可能なケース
ピコトーニングとピコフラクショナルは肌状態を見ながら行えますが、他の強いレーザーやピーリングは炎症リスクを考え同時施術は行いません。
一方で、炎症を抑え肌を整えるケアシス(エレクトロポレーション)は回復を助けるため、併用をおすすめすることが多いです。
優先する悩みから始める判断基準

まず、一番視線が集まる悩みから始めます。
鏡を見たとき「これが嫌」と感じる部分を1位に選ぶことが大切です。シミや肝斑が目立つならピコトーニングを先に、毛穴やニキビ跡、凹凸が気になるならピコフラクショナルを優先します。気になる所が先に改善すると気持ちが前向きになり、治療の継続率も上がります。
先月30代の女性の患者さまは「頬の毛穴でファンデが浮く」とご相談をいただき、毛穴の詰まりを最優先にしました。フラクショナルを4回行い凹凸が整ってから、トーニングを3回追加しトーンアップまで進みました。まずはスマホで正面と横顔を撮影し、拡大して気になる所を3つ書き出す。その1位から計画を立てる方法をおすすめします。
後悔しないクリニック選びのポイント
後悔しないクリニック選びのポイントは、ピコレーザーの機種・医師経験・症例数・説明の具体性を確認し、安さだけで選ばないことが重要です。
ピコレーザーの導入機器を確認(波長の確認)

ピコレーザーにも種類があり、その中でもピコシュアが特におすすめです。
理由はシミへの効果が高い755nmに波長を搭載しており、パルス幅も調整できるため痛みが少ない点にあります。
波長とはレーザー光の色の違いで、メラニン色素の吸収率と届く肌の深さを決めます。数字が小さいほど表皮(肌表面)に効き、大きいほど真皮(肌深部)へ到達します。
パルス幅とはレーザー1発の照射時間(ピコ秒=1兆分の1秒)です。
ピコシュアはほとんどのシミが滞在する層に最適な755nm波長で最高の吸収率を発揮し、メラニンを効率的に破壊します。さらにパルス幅550-750psを5段階で調整可能なので、肌質や痛みに合わせて微調整でき、安定出力で熱ダメージも最小限です。
一方、ピコウェイはパルス幅が極端に短い300ps固定で瞬間衝撃が強いため、メラニンを微粒子まで粉砕しますが、この強力さが表皮ダメージを増やし、赤み2-3日・チリチリした痛みが続く原因になってしまいます。そのため、ピコフラクショナルで中断する患者さまが3割ほど上がるといわれています。
症例写真とカウンセリングの質

症例写真でクリニックの実力を判断するには、「同一条件・施術明記・非加工」であることを確認します。まずビフォーアフターは照明角度・距離・背景が完全に一致しているかチェックしましょう。よくあるトリックは「ビフォーすっぴん、アフター濃いメイク」です。実はそういったクリニックは多いです。
次に施術内容・回数明記がされているかを確認しましょう。「ピコトーニング5回」「ピコフラクショナル3回」など具体記載があるほど信頼性が高いです
また、カウンセリングでは「患者の希望をそのまま流すクリニックは危険です」。肌状態・悩み・生活リズムを考慮し、「あなたのお肌なら肝斑優先でトーニング3回から」と提案してくれる医師が本物です。流れ作業のように「はい、ピコフラクショナルで!」と進めるクリニックはNGです。
ただ、このようなクリニック探しは難しいと思います。そのため口コミなどを参考にすることがおすすめです。
【クリニック探しのポイント】
1.ピコレーザーはピコシュアを導入しているクリニック
2.クリニック主導で治療を提案してくれるクリニック
3.口コミ評価などを参考に開院から10年以上や10,000件以上実績のあるクリニック
シミの症例写真【当院症例】
まずは無料カウンセリングを

当院は開院20年以来、65,000件以上の肌トラブルに対応してきました。当院ではピコシュアを導入しており、目視だけでなく、最新肌診断機器を活用し、正しくシミの種類をチェックいたします。まずは無料カウンセリングで、あなたの肌に合った最適なプランをご提案させていただきます。
まとめ
まず結論ですが、肝斑・くすみにはピコトーニング(表皮を低出力で全体照射、5-10回でダウンタイムほぼなし)、毛穴・ニキビ跡にはピコフラクショナル(真皮に点状高出力でコラーゲン再生、3-5回で赤み2-3日)が適します。
ピコシュアの755nm波長と調整可能なパルス幅(550-750ps)が肝斑に最適で、ピコウェイの300ps固定は赤みが強いです。総額はトーニング15-25万円、フラクショナル10-18万円。初回単発で痛み確認後、コース(15-20%割)を検討しましょう。
施術の併用は健康肌なら同日可、通常2-4週間間隔で鏡の最気になる悩みから優先しましょう。後悔しないためにもクリニックはピコシュア導入・同一条件症例写真を掲載している・治療をしっかり提案してくれるクリニックを選びましょう。まずは、施術実績や口コミを参照にカウンセリングを受けてみることがおすすめです。



