
シミ取りレーザーを検討される患者さまから多くいただく質問が「ピコスポットとピコトーニングの違い」です。
どちらもピコレーザー(ピコシュア)を用いた施術ですが、目的・回数・ダウンタイムは大きく異なります。そこで今回は、ピコスポットとピコトーニングの違いについて解説いたします。
ピコスポットとピコトーニングの違いは目的で決まる
ピコスポットとピコトーニングの違いは目的によって変わります。単発の濃いシミを取り切りたいならピコスポット、顔全体のくすみや肝斑を整えたいならピコトーニングが適しています。まずはそれぞれの特徴をご紹介します。
ピコスポットは濃いシミを高出力で除去する治療

ピコスポットは、境界がはっきりした濃いシミ(老人性色素班など)を短期間で取りたい場合に適したレーザー治療です。
高出力のピコ秒レーザーでメラニンを衝撃波の力で細かく砕くため、1回で大きく薄くできるのが特徴です。照射時間は1個あたり数秒、施術全体でも10〜20分程度です。7〜10日でかさぶたが自然に剥がれます。ピコレーザーは他のシミ取りレーザーと比較してダウンタイムが少ないため、日常生活への影響を抑えやすい点が特徴です。
ピコトーニングはくすみを低出力で整える治療

刺激で悪化しやすいシミや顔全体の色ムラには低出力を均一に照射するピコトーニングが適しています。
ピコトーニングは、熱をためずに少しずつメラニン量を減らすため、赤みは数時間以内に落ち着くことがほとんどなので、日常生活の影響はほとんどありません。施術時間は15〜30分、メイクは当日可能です。ピコトーニングは、1回で劇的に変える治療ではなく、5回以上重ねて透明感を引き上げていく治療です。肝斑は他のシミと治療が少し異なります。
効果と適応の違いを具体的に比較
先ほど説明させていただいたように、ピコスポットとピコトーニングの使い分けはシミの種類によって異なります。下記より患者さまからご質問いただく内容について解説させていただきます。
老人性色素斑やADMに向いているのはどっち?

先ほど説明させていただいたように、輪郭が明瞭な老人性色素斑だけでなく、ADMにも「ピコスポット」が適しています。
ピコスポットの755nm波長は、メラニンへの吸収が高く、真皮にある色素にも反応するのが特徴です。1〜3回の照射で改善する例が多く、短回数で効果が期待できるのが特徴です。施術間隔は3か月以上開けるようにしましょう。
逆に低出力のピコトーニングでは老人性色素班やADMには反応が弱いため、十分な変化が得られにくいことがあります。
ADMの見分け方など詳しくは、以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:【医師監修】シミADMとは?原因・見分け方と治療法を徹底解説
肝斑や色ムラに適している治療はどっち?

左右対称に広がる淡い色ムラは肝斑の可能性が高く、高出力は悪化してしまうため「ピコトーニング」が適しています。
低出力トーニングなら炎症を抑えながら作用するため、安全に続けやすい治療方法です。2〜4週ごとに通院し、5〜10回治療を行うことでトーンアップを実感する患者さまが多いです。”強く当てれば早く治る”というわけではないので注意しましょう。肝斑について詳しく知りたい方は、以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:肝斑の原因とは?ホルモンバランス・紫外線・ストレスが関わるメカニズムと対策
回数とダウンタイムの違い
ここからは、ピコスポットとピコトーニングの回数やダウンタイムの違いについて解説いたします。
ピコスポットは1〜3回で効果を実感しやすい

従来のシミ取りレーザーは5〜6回必要だったのに対して、ピコスポットは、1〜3回で終了することが多いです。
照射後は赤みが1〜2日、かさぶたが7〜10日続きます。
レーザー後は紫外線対策を徹底しないと炎症後色素沈着が起こることがあるため、日焼け止めを徹底しましょう。ピコレーザーのダウンタイム経過について詳しく知りたい方は以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:シミ取りピコレーザーの経過を解説!色素沈着と回復期間の全て
ピコトーニングは5回以上の継続が基本
ピコトーニングは先ほども説明させていただいたように、1回でも効果がありますが、劇的な変化は期待できません。
2〜4週おきに5回以上行い、必要に応じて10回程度必要となります。ただ、ダウンタイムはほとんどなく、赤みは数時間、長くても24時間以内に落ち着きます。ダウンタイムが短いため、仕事を休めない方でも継続しやすい治療です。
費用と総額の目安を比較

1回価格だけで判断すると誤差が出るため、必要回数をかけた総額で比較することが重要です。
ピコスポットは1回あたりが高め
ピコスポットは、シミを取りたい個数や大きさによって料金が変動します。
当院がある浜松周辺のクリニックでは、シミ取り1個(1㎜)では、5,000円前後になります。個数が多い場合はシミ取り放題がおすすめで、10万円~20万円が相場になります。
ピコトーニングは回数が多く総額に差が出る
ピコトーニングは回数が必要になる施術のため、1回あたりの料金だけでなく、複数回コースの料金を基準に検討することがおすすめです。浜松周辺のクリニックでは、全顔1回あたりおよそ1〜2万円台前半が多い一方で、3回コースは約3〜5万円台、10回コースは15〜20万円前後に設定されているケースがよく見られます。
多くのクリニックでは、1回ずつ都度払いするよりも、3回・5回・10回といった複数回コースを組むことで「セット価格」となり、1回あたりの単価が割安になるように設定されています。 浜松エリアでも同様に、長期的な通院を前提とした複数回コースの方がトータルコストを抑えやすいです。
炎症後色素沈着と副作用リスクの違い

ピコレーザーは熱影響が少ないレーザー治療ですが、施術者の技術力によっては炎症後色素沈着(PIH)のリスクが上がる可能性があります。ここからは、ピコスポットとピコトーニングそれぞれの副作用やリスクについてご紹介します。
ピコスポットにおけるPIHの可能性
高出力で一気に色素を砕くため、まれに1〜3か月後に色素沈着が出ることがあります。発生率は5〜10%前後とされますが、紫外線対策と保湿を徹底することで軽減することができます。多くは3〜6か月で自然に薄くなります。
ピコトーニングが肝斑悪化を起こしにくい理由
低出力で均一に照射するため炎症を最小限に抑えることができます。ピコトーニングは熱発生が少なく、従来のナノ秒レーザーより刺激が弱いことから刺激に弱い肝斑も悪化しにくいのが理由です。適切な出力管理を行えば悪化リスクは低く抑えられます。
組み合わせ治療の考え方
濃いシミと薄いくすみが混在する場合、単独治療では遠回りになることがあります。状態に応じてピコスポットとピコトーニング組み合わせることが効率的です。
濃いシミと薄いシミが混在する場合の進め方
頬に直径5〜8mmほどの濃いシミが数個あり、その周囲にぼんやりとしたくすみが広がっている場合は、ピコスポットとピコトーニング治療を組み合わせることが近道です。
まず目立つ濃い部分にピコスポットを1〜2回行い、7〜10日でかさぶたが取れるのを待ちます。その後、顔全体にピコトーニングを5回前後(2〜4週おき)重ね、薄い色ムラを均一に整えます。いわば「大きな石を先に取り除き、細かな砂をならす」ようなイメージです。スポット・トーニング・フラクショナルを組み合わせたピコトリオのような複合プランを選ぶと、30〜45分の施術1回で総合的な改善を目指すことができます。
ダウンタイムと生活スタイルから選ぶ方法
予定に影響を出せない方は、ダウンタイムを基準に選ぶのがおすすめです。ピコスポットは施術10〜20分ほどですが、7〜10日ほど薄いかさぶたが続きます。大事な会食や撮影が1週間以内にある場合は避けた方が無難です。
一方、ピコトーニングは施術15〜30分、赤みは数時間で落ち着き、当日メイクも可能です。営業職で人前に立つ方や、翌日から通常勤務の方にはこちらが向いています。今の生活に無理がない方法を選ぶことが、治療を続けるうえで最も重要です。
シミの症例写真【当院症例】
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まとめ
ピコスポットとピコトーニングの違いは、目的とシミの種類で決まります。境界がはっきりした濃いシミやADMはスポットで1〜3回の集中的治療が向いており、肝斑や顔全体のくすみはトーニングを2〜4週ごとに5回以上重ねて整えます。費用は1回価格ではなく総額で比較することが重要です。濃淡が混在する場合は、スポットで目立つ部分を除去し、その後トーニングで全体を均一に仕上げる方法が効率的です。生活スタイルとダウンタイムも考慮して選択しましょう。
このページの監修医師

記事医師監修
渡邊雅人
ハートライフクリニック院長
日本美容外科学会(JSAS)会員
アラガン施注資格認定医
ジュビダームビスタ認定医
ジュビダームビスタボリューマXC・ボリフトXC認定医



