ニキビにワセリンは効果ある?正しい使い方と注意点

先日のカウンセリングで、「ワセリンはニキビに効果があるんですか?」と患者さまからご質問いただきました。SNSなどでそうした情報を見かけた方も多いかと思います。そこで今回は、ワセリンとニキビの関係性について詳しく解説いたします。
ニキビにワセリンは効果的?乾燥対策には有効だが炎症中は注意

ワセリンは乾燥を防ぐ目的では役立ちますが、炎症を抑える薬ではありません。
ただ、乾燥が強い白ニキビには補助として使えますが、赤く腫れた赤ニキビなどの状態では慎重な判断が必要です。まずは使うべきかどうかの基準を整理します。
結局どうしたらよい?
ワセリンは、頬や口周りが粉をふくほど乾燥し、小さな白ニキビができている場合に使用するようにしましょう。使い方としては、乾燥部分にだけ米粒2つ分を薄くのばして使いましょう。
反対に、赤みや痛みがあり触るとズキッとする場合のニキビには使用NGです。乾燥か炎症かのニキビの原因で判断することが安全に使うポイントです。
ワセリンは治療薬ではなく保湿と保護が目的
さき説明させていただいているように、ワセリンには殺菌や炎症を抑える成分は含まれていません。役割は、肌表面に膜を作り水分の蒸発を防ぐことです。たとえば、手のあかぎれに塗っているのと同じ発想です。ニキビそのものを小さくする力はないため、薬の代わりにはならないことをまず理解しておきましょう。
乾燥が原因のニキビにはサポートになることがある

保湿で乾燥を抑えることで、ニキビの発症を防ぐことがあります。
乾燥が続くと角質が厚くなり、毛穴の出口がふさがりやすくなります。そこに皮脂がたまると白ニキビができます。保湿で乾燥を抑えると、この流れを断ちやすくなります。特に洗顔後に強くつっぱる人は、少量の使用で状態が安定することがあります。
白ニキビの発生の流れについてなど詳しいことは、以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:白いニキビは何が原因?正しいケア方法・早く治す習慣をまとめて解説
赤ニキビや黄ニキビは悪化する可能性がある

赤く腫れたニキビは内部で炎症が起きています。
その上からワセリン塗ってしまうと熱や皮脂がこもりやすくなり、膿がある赤ニキビや黄ニキビでは、密閉してしまいニキビが悪化してしまいます。
そのため、痛みや腫れがある場合は、まず炎症を抑える治療を行うようにしましょう。炎症を起こしてしまっているニキビの見分け方や治療方法について詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
なぜニキビにワセリンが効くと言われるのか
二キビにワセリンが効くと言われる理由は「乾燥を防ぐから」です。肌の土台が整うとニキビができにくくなるため、結果として改善したように見えることがあります。
油膜で水分蒸発を防ぎバリア機能を補う

ワセリンは肌の表面にとどまり、水分が逃げるのを防ぎます。洗顔後5分以内に塗ると蒸発を抑えやすくなります。外気の乾燥やマスクの摩擦から守る働きもあります。刺激でヒリヒリしやすい人には助けになる場合があります。マスクがニキビに与える影響について詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
乾燥によるターンオーバーの乱れを防ぎやすい

乾燥すると古い角質がはがれにくくなります。その結果、毛穴がふさがりやすくなります。
保湿でうるおいを保つと角質が自然に整いやすくなります。毎日続けることが前提で、1回塗っただけで変わるものではありません。
毛穴づまりとアクネ菌増殖のリスクもある

ただし、ワセリンを厚塗りすると毛穴がふさがりやすくなるので注意です。
皮脂が多いTゾーンに広く塗ると、べたつきが増しやすくなります。特に皮脂分泌が多い思春期ニキビでは注意が必要です。量を守ることが悪化を防ぐ条件です。
ニキビ肌で失敗しないワセリンの使い方
同じ製品でも使い方で結果は変わります。順番、量、塗る範囲を守ることが重要です。
順番は洗顔と保湿のあとに最後のふたとして使う

洗顔後、化粧水をなじませ、必要なら乳液を使います。そのあと最後にワセリンを薄く重ねます。先に塗ると水分が入りにくくなります。役割はあくまで「ふた」です。
量は米粒2つ分を目安にうすくのばす
塗る量は、両頬で米粒2つ分が目安です。指先で体温になじませ、光沢が出ない程度に広げましょう。
※べたつきが残る場合は、量が多すぎなので量を減らしましょう。また、朝使用する場合はさらに半量で十分です。
顔全体ではなく乾燥部位に限定する

口周りや目の下など乾燥しやすい部分だけに使います。
おでこや鼻など皮脂が多い部位には基本的にNGです。範囲をしぼることで毛穴づまりのリスクを下げられます。
白色ワセリンとプロペトの違いと選び方
顔に使うなら、不純物がより少ないプロペトのほうが刺激が出にくく、無難です。白色ワセリンも基本的な働きは同じですが、精製の度合いに差があります。とくに敏感肌やニキビができやすい肌では、この違いが使い心地に影響します。店頭で迷わないように、選ぶポイントをわかりやすく整理します。
純度が高いほど刺激が少なく顔に使いやすい

ワセリンは、黄色ワセリン→白色ワセリン→プロペトの順に不純物が少なくなります。
不純物が少ないほど肌への刺激が出にくく、顔にも使いやすくなります。たとえば、腕やかかとに使うなら黄色でも問題ないことが多いですが、皮膚が薄い頬や口まわりに使うなら、より精製された白色ワセリンやプロペトのほうが安心です。季節の変わり目に赤みが出やすい人や、化粧品でしみやすい人ほど、高純度のものを選ぶほうがトラブルを防ぎやすくなります。
敏感肌は添加物が少ない製品を選ぶ

敏感肌の方は、香料や着色料、防腐剤などが入っていない製品を選ぶほうが無難です。
成分表示が「ワセリン」のみのように、できるだけ単純なものを目安にします。たとえば、良い香りがするタイプは使い心地がよくても、赤みやかゆみの原因になることがあります。また、初めて使う場合は、いきなり顔に塗らずに、腕の内側や耳の後ろに米粒ほどを塗り、24時間様子を見ましょう。異常がなければ、顔の一部から使い始めると安心です。
ワセリンだけに頼らないニキビ対策
ワセリンはあくまで乾燥を防ぐ補助であり、ニキビを減らす土台は毎日の洗顔と保湿、そして生活習慣の見直しです。ここが整っていないと、いくらワセリンを塗ってもくり返しニキビはできてしまいます。再発を防ぐために今日からできる具体的なポイントを紹介します。
こすらない洗顔と適切な保湿を続ける

洗顔は1日2回までにし、洗う時間は20〜30秒を目安にしましょう。
手でこすらず、泡をクッションにして肌の上を転がすイメージです。タオルで拭くときも押さえるだけにします。洗顔後は5分以内に化粧水を500円玉大なじませ、水分を入れます。その後、乳液やクリームでうすくふたをするイメージです。乾いたまま放置すると、かえって皮脂が増えやすくなってしまいます。強く洗うほど治るわけではありません。毎日のやさしい積み重ねが、再発を減らします。詳しいスキンケアの方法については以前投稿した関連記事をご覧ください。
睡眠と食事で皮脂分泌とホルモンを整える

保湿などのスキンケアの他に睡眠や食事が重要です。
寝不足が続くとホルモンのバランスが乱れ、皮脂が増えてニキビができやすくなります。まずは毎日7〜8時間の睡眠を目標にし、できれば23時台には布団に入る習慣をつけましょう。
また、食事も大切です。甘い飲み物やお菓子、揚げ物が続くと皮脂分泌が増えやすくなります。間食は週2回まで、揚げ物は週3回以内を目安にし、代わりに魚や卵、大豆製品を1日1回取り入れてください。
急に完璧を目指さず、できることから整えることが継続のコツです。ニキビに良い食事について詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
関連記事:ニキビができやすい人必見|食べ物と栄養から見直す対策法
改善しない場合は皮膚科で治療を受ける

2〜3か月セルフケアを続けても、赤ニキビや黄ニキビが月に3個以上くり返す場合は受診をしましょう。
炎症が強い段階になると、塗り薬や飲み薬だけでは改善に時間がかかることもあります。これまで行った洗顔や保湿、使用した市販薬と期間を具体的に伝えると診察がスムーズです。
また、炎症を早く落ち着かせ、跡を残さないためには、投薬がメインの一般皮膚科では効果が期待できません。そのため、光治療やレーザーなどの治療が整っている美容皮膚科の診察がおすすめです。詳しくは以前投稿した関連記事をご覧ください。
ニキビ治療の症例写真【当院症例】
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まとめ
ワセリンはニキビを治す薬ではなく、乾燥を防ぐための補助的な保湿剤です。使うなら少量をうすくのばし、洗顔と保湿の基本を整えることが前提になります。純度が高く添加物の少ない製品を選ぶと刺激を避けやすくなります。さらに、1日2回のやさしい洗顔、7〜8時間の睡眠、糖分や脂質のとりすぎを控えることが再発予防の土台です。2〜3か月続けても赤ニキビや黄ニキビをくり返す場合は、美容皮膚科での総合的な治療も検討しましょう。
このページの監修医師

記事医師監修
渡邊雅人
ハートライフクリニック院長
日本美容外科学会(JSAS)会員
アラガン施注資格認定医
ジュビダームビスタ認定医
ジュビダームビスタボリューマXC・ボリフトXC認定医



