
シミ取りレーザー後にかさぶたができないからといって、治療が失敗したとは限りません。
照射条件やシミの種類、肌質によって経過には個人差があり、一時的に黒いままの状態が続くこともあります。無理に触れたり薬を使いすぎると炎症後色素沈着の原因となるため注意が必要です。本ページでは、かさぶたができない場合の原因や正しい対処法を詳しく解説します。
シミ取りレーザー後にかさぶたにならないのは失敗?黒いままの経過を正しく理解する
シミ取りレーザー後にかさぶたが形成されない場合でも、それは必ずしも治療の失敗ということではありません。
使用したレーザーの種類や照射条件、シミの性質によって、黒いまま経過するのが正常な反応となることもあります。重要なのは経過の見極めであり、炎症後色素沈着との違いや適切な対処については、この後詳しく解説します。
かさぶたができない状態が必ずしも治療失敗ではない理由

シミ取りレーザー後にかさぶたができないからといって、治療が失敗したわけではありません。レーザーの種類や出力、照射方法によって皮膚の反応は異なり、炎症や赤みを抑えつつメラニンだけに作用させる方法もあり、照射力を弱めているわけではなく、意図的にかさぶたを作らないこともあります。
特にピコレーザーは、肌表面へのダメージを最小限に抑えながら内部の色素を破壊するため、かさぶたがほとんどできなくても治療は順調に進んでいる場合が多くあります。
黒いまま残るケースと炎症後色素沈着の見分け方
レーザー治療後に黒いまま残って見える場合、まず「シミそのものが残っている」のか、「炎症による一時的な色素沈着」なのかを見極めることが大切です。
治療直後に一時的に黒く見えるのは、破壊されたメラニンが皮膚表面に押し上げられている段階で、多くは正常な経過のため心配はいりません。
一方、数週間たっても黒みが濃くなったまま、赤みやかゆみを伴う場合は、炎症後色素沈着の可能性があります。その場合は早めに医師の診察を受け、適切なケアに切り替えることが重要です。
シミ取りレーザー治療の基本と経過:知っておきたい種類と仕組み
シミ取りレーザーは光エネルギーでメラニン色素を破壊し、自然な肌のターンオーバーによって排出を促す治療です。
QスイッチYAGやルビー、ピコレーザーなど複数の種類があり、それぞれ適したシミのタイプが異なります。またシミの深さによって黒く残ってしまう期間や経過に差があります。詳しい仕組みや代表的治療法、経過の詳細について下記より説明いたします。
シミ取りレーザーがメラニン色素に作用する仕組み

シミ取りレーザーは、強い光エネルギーを一点に集めることでメラニン色素だけを狙い、熱や衝撃でこれを破壊します。
レーザーによって壊された色素は、肌の自然な新陳代謝(ターンオーバー)によって徐々に皮膚から排出され、結果として色が薄くなります。この仕組みにより、周囲の正常な組織を傷つけずにシミを安全かつ効果的に改善できるのが特徴です。
QスイッチYAG・ルビー・ピコレーザーなど代表的な治療法

これまでのシミ治療で使われてきたQスイッチYAGレーザーは、肌の深い部分にある濃いシミや太田母斑などには効果的ですが、浅いシミや肝斑にはあまり向いていません。
反対にQスイッチルビーレーザーは浅いシミやそばかすに効果がありますが、深い部分のシミまでは届きにくいという特徴があります。こうした従来のレーザーの弱点をカバーするのが、最近注目されているピコレーザーです。
ピコレーザーは照射モードが豊富で、浅いシミから深いシミ、肝斑まで幅広く対応できます。痛みや肌への負担も少なく、仕上がりの満足度が高いため、今では最も効果の高いレーザー治療といわれています。
浅いシミと深いシミで異なる経過のパターン

シミの深さによっても、レーザー治療後の見え方や治り方には違いがあります。
浅い層にあるシミは、レーザーで破壊されたメラニンが肌の表面まで早く押し上げられるため、かさぶたができて比較的早く薄くなります。
一方で、深い層にあるシミはメラニンが肌の奥にとどまっているため、排出まで時間がかかり、しばらく黒っぽく残ることがあります。どちらも正常な経過であり、シミの位置や個人の肌代謝によって治療後の見え方には差が出ることを理解しておくことが大切です。
シミ取りレーザー後にかさぶたができない主な原因

シミ取りレーザー後にかさぶたができない原因は主に3つあります。
1つは、出力設定が適切でない場合や、照射をあえて弱めて通院回数を増やそうとするような、患者さまにとって損になる対応をするクリニックでの施術。もう1つは、シミの深さや治療方法によってかさぶたができにくいケース。そして3つ目は、実際にはごく小さなかさぶたができているものの、気づかれにくいケースです。これらの要因については、この後で詳しく説明します。
1.照射出力の強弱による違いと効果への影響
シミ取りレーザーの効果は、照射出力の設定によって大きく左右されます。
出力が弱すぎると、メラニンへの破壊力が不十分で反応が乏しく、かさぶたも形成されません。逆に出力が強すぎると、過度な熱ダメージにより黒いまま長期間残ることがあります。
適切な出力設定には医師の技術と経験が重要ですが、残念ながら中には意図的に弱い出力で施術し、「効果が薄いので追加治療が必要」として通院回数を増やし利益を得ようとするクリニックも存在します。そのため、信頼できる医師選びが、適切な治療結果を得るための鍵となります。
2.シミの種類や深さによってかさぶたが生じにくいケース
先ほど説明したように、シミの種類や深さによっては、レーザー治療後にかさぶたができにくい場合があります。
表皮にある浅いシミは、メラニンが表面に押し上げられやすいため、照射後にかさぶたができて自然に剥がれていきます。
一方、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)や太田母斑のように真皮層の深い部分にメラニンが存在するタイプは、表面への反応が弱く、かさぶたがほとんどできません。これは異常ではなく、時間をかけて内部のメラニンが少しずつ分解・排出されていく自然な経過です。
3.実は小さなかさぶたを見落としている可能性もある
シミ取りレーザー後、「かさぶたができていない」と感じる方の中には、実際にはごく小さなかさぶたができているケースも少なくありません。
レーザーの種類や照射モードによっては、粒状や薄い膜のようなかさぶたができることがあり、見た目には分かりにくい場合があります。
特にピコレーザーなど肌の負担を抑える治療では、表面の変化が穏やかなため気づかれにくい傾向があります。かさぶたが目立たなくても、きちんと反応が進んでいることが多いので、焦らず経過を観察することが大切です。
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シミ取りレーザー後に黒いまま残る場合の対処法
レーザー治療後に黒い跡がしばらく残る場合でも、必ずしも治療がうまくいっていないとは限りません。
多くはメラニンの排出過程で一時的に濃く見える正常な経過です。しかし、一定期間を過ぎても黒みが改善しない場合は、別の原因や追加治療の必要性も考えられます。ここでは、経過の目安や再診を検討すべきタイミングについて詳しく解説します。
改善が見られるまでの期間と経過観察の目安
レーザー治療後の黒い跡や色素沈着は、メラニンが肌の代謝によって徐々に排出される過程であり、薄くなるまでに通常数週間から数か月程度かかります。
特に深い層にあるシミや炎症後色素沈着の場合は改善までの期間が長くなることもあります。早い段階で完全な改善を期待すると不安や焦りにつながりますが、これは正常な経過です。医師の指示に従いながら、肌の回復を見守る姿勢が大切です。
再診・追加治療を検討するべき判断ポイント
レーザー治療後、黒みが3か月以上続いてほとんど薄くならない場合や、逆に色が濃くなったり赤み・かゆみが伴う場合は再診を受ける目安となります。
また、経過観察中に新たなシミのような色変化が現れた場合も注意が必要です。改善が見られない状態で次回治療の予約時期が迫っている場合は、必ず医師に相談し、照射条件の見直しや適切な追加治療を検討しましょう。
施術後のアフターケアと生活習慣の工夫

シミ取りレーザー後は、施術効果を最大限に引き出し、美しい仕上がりを保つためのアフターケアと生活習慣の工夫が不可欠です。日常の小さな習慣が肌の回復や色素沈着防止に直結します。ここでは、保湿や紫外線対策、摩擦を避ける洗顔方法、さらに睡眠・食生活・サプリメントによる肌再生サポートなど、具体的なケアのポイントを次に詳しく解説します。
保湿と紫外線対策を徹底して色素沈着を防ぐ
シミ取りレーザー後は、肌の乾燥と紫外線対策が仕上がりを大きく左右します。
洗顔後は5分以内に保湿を行い、セラミドやヒアルロン酸配合の化粧水・クリームでしっかり潤いを保ちましょう。
紫外線対策としては、SPF50・PA+++以上の日焼け止めを毎朝使用し、外出時は2〜3時間おきに塗り直すことが理想です。帽子や日傘も併用するとより効果的です。乾燥と紫外線の両方を防ぐことで、色素沈着のリスクを最小限に抑え、なめらかな仕上がりを維持できます。
洗顔やクレンジングで摩擦を避ける正しい方法
レーザー後の洗顔やクレンジングでは、摩擦を避けることが重要です。
洗顔料は低刺激タイプ(例:敏感肌用のキュレルやラロッシュポゼ)を使用し、泡立ちは直径3〜4cmほどのたっぷりの泡を顔全体にのせるようにします。指の腹でなでる程度の軽い圧で20〜30秒以内に洗い、ぬるま湯(約32〜34℃)で優しくすすぎます。クレンジングはオイルではなくミルクタイプやジェルタイプを選び、コットン・タオルでの強い擦り取りは避けましょう。摩擦を減らすことで色素沈着や赤みのリスクを大きく減らせます。
睡眠・食生活・サプリメントで肌再生をサポートする
レーザー後の肌再生には、良質な睡眠と栄養バランスが欠かせません。
毎日7〜8時間の睡眠を確保し、就寝はできれば23時までにすると成長ホルモンの分泌が促されます。食事はビタミンC(例:赤パプリカ100gで約170mg)、タンパク質(鶏むね肉100gで約25g)、オメガ3脂肪酸(サーモン50g)を意識的に摂取しましょう。サプリメントではビタミンC1,000mgやコラーゲンペプチド5g程度を毎日継続することで、肌の修復と色素沈着予防をサポートできます。
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シミ取りレーザーに関するよくある質問
かさぶたができない・黒いままは本当に失敗なのか?
シミ取りレーザー後に「かさぶたができない」「黒いまま残っている」と感じても、多くの場合は失敗ではありません。浅いシミや深いシミの違い、メラニンの位置によって経過は大きく異なり、深い層のシミや色素沈着は排出までに時間がかかります。また、小さなかさぶたは目立たず気づきにくいこともあります。これらは正常な反応であり、医師の指示に沿って紫外線対策や保湿を続けながら、焦らず経過を観察することが大切です。
色素沈着はいつまでに薄くなるのか?
シミ取りレーザー後の色素沈着は、軽度の場合1〜3か月で自然に薄くなることが多いです。中度から重度の場合は、3〜6か月、時には1年ほどかかることもあります。この期間はメラニンが徐々に排出される正常な過程で、焦らずケアを続けることが大切です。特に、十分な紫外線対策や保湿を続けることで改善が促されます。もし半年以上経っても改善が見られない場合は、医師に相談をおすすめします。
施術後すぐにメイクや洗顔はできるのか?
シミ取りレーザー直後のメイクは控えましょう。
肌は軽いやけどの状態で、赤みやヒリヒリ感が数日続きます。そのため、当日から翌日は刺激を避けて保護テープや軟膏で守ることが大切です。洗顔はぬるま湯を使い、強い摩擦を避けて優しく行いましょう。メイクは、ピコレーザーなどダウンタイムが短い場合は当日から可能ですが、かさぶたができている場合は剥がさないように注意し、目立つ部分はコンシーラーでカバーします。施術後1週間程度は肌を労わり、紫外線対策も徹底しましょう。
まとめ:正しい理解とケアで安心してシミ治療を受ける
今回シミ取りレーザー治療後のかさぶたの経過について解説させていただきました。
シミ取りレーザー後の経過に不安を感じることは珍しくありませんが、正しい知識と適切なケアがあれば美しい仕上がりに近づけます。かさぶたができない場合も自然な治療過程の一環であり、肌の状態に応じたアフターケアと医師への相談が理想的な結果を得るために重要です。
かさぶたにならない経過も自然な治療過程のひとつ
シミ取りレーザー後にかさぶたができない場合も、多くは正常な治療経過の一部です。レーザーの種類やシミの深さ、出力によってはかさぶたが薄かったり、小さくて気づきにくいことがあります。無理にはがそうとせず、保湿と紫外線対策をしっかり行い、肌を優しくケアすることが重要です。焦らず正しいケアを続けることで、自然にシミが薄くなり美しい肌に近づきますので安心して経過を見守りましょう。
正しいアフターケアと相談で理想的な仕上がりを目指す
シミ取りレーザー治療後は自己判断を避け、医師の指示に従うことが美しい仕上がりを実現する鍵です。
患部への刺激や摩擦を控え、保湿や紫外線対策をしっかり行うことで色素沈着のリスクを減らせます。経過中に気になる症状があれば早めに医師に相談し、適切なケアや追加治療の判断を仰ぐことが重要です。
また、シミ取りレーザーは美容目的のため健康保険適用外で、自由診療でのみ受けられます。これはシミが病気ではなく美容上の問題とされるからで、自由診療では最新機器や施術法の選択肢が広がります。気になる方は美容皮膚科の無料カウンセリングで相談しましょう。シ
まずは無料カウンセリングを

【浜松駅徒歩3分】当院は開院19年以来、64,000件以上の肌トラブルに対応してきました。当院ではシミ取りレーザー治療の最新機種ピコレーザーを導入しており、シミの状態に合わせて最適なアプローチをかけて治療を行います。まずは無料カウンセリングまでお越しください。
このページの監修医師

記事医師監修
渡邊雅人
ハートライフクリニック院長
記事医師監修
渡邊雅人
ハートライフクリニック院長
日本美容外科学会(JSAS)会員
アラガン施注資格認定医
ジュビダームビスタ認定医
ジュビダームビスタボリューマXC・ボリフトXC認定医