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ニキビを潰すのは危険?医師が教える正しい対処法

ニキビを潰すのは危険?医師が教える正しい対処法

先日のカウンセリングで患者さまから「ニキビは潰した方が早く治りますか?」というご質問をいただきました。
そこで、今回は、「ニキビを潰すのは危険なのか?」という疑問からニキビを早く治すための正しいケア方法や治療法について分かりやすく解説いたします。

ニキビを潰すのは危険?

ニキビを潰すのは危険?

結論から言うと、ニキビを自分で潰すのは危険です。
膿を出すと一見治ったように見えますが、皮膚の中に炎症が広がり、赤みや跡が残る原因になります。無理に押し出すことで細菌が入り、さらに悪化することもあります。治す近道は、潰さず清潔を保ち、正しいケアを続けることです。

自己判断で潰すのはNG

自分でニキビを潰すのは絶対にやめましょう
清潔に見えても、爪や手指には多くの雑菌がついており、それが傷口から入り込むと炎症が悪化し、赤みや腫れが強くなることがあります。さらに、皮膚の奥の真皮層まで損傷すると、クレーターのような凹みが残る原因にもなります。一度できたクレーターや色素沈着は自然に治りにくく、治療が長引くこともあります。安全に治すためには、触らず清潔を保ち、必要に応じて皮膚科を受診することが大切です。

医師が行う「安全な潰し方」と自分で潰す行為の違い

医師が行う治療との大きな違いは、炎症を抑えながら細菌の侵入を防げる点にあります。
皮膚科で行う「面ぽう圧出」は、膿を安全に取り除くための医療処置で、医師が清潔な滅菌環境で専用の器具を使って行います。処置後には赤みを防ぐ薬や抗炎症薬を塗布し、感染や跡が残らないよう丁寧にケアします。
一方、自分で潰すと雑菌が入りやすく、炎症が広がったり傷が深くなったりするリスクが高まります。結果として色素沈着やクレーターが残る可能性があるため、自己処理は避け、医師のもとで安全に治療を受けることが大切です。

なぜニキビを潰すと悪化するのか

先ほど説明させていただいように、ニキビを潰すと、皮膚の中にある炎症が周囲に広がりやすくなります。
無理に押し出すことで皮膚組織が傷つき、細菌が入り込むとさらに炎症が悪化します。また、傷ついた部分の再生が遅れ、色素沈着やニキビ跡が残る原因にもなってしまいます。

爪や指による圧力が真皮層を傷つけるメカニズム

爪や指による圧力が真皮層を傷つけるメカニズム

爪や指でニキビを強く押してしまうと、まるで紙を力任せに破るように、肌の奥にある大事な部分まで傷がつきます
特に真皮層は、ふかふかのクッションのようにコラーゲンやエラスチンが集まっていて、肌のハリを守っています。ここが傷つくと修復しにくく、押しつぶした場所がへこんだまま戻りづらくなったり、茶色い跡が残ることがあります。つまり、「押す=奥まで傷が残る」とイメージすると分かりやすいでしょう

膿を出しても完治しない理由と再発を招く仕組み

膿を出しても完治しない理由と再発を招く仕組み

膿を出しても毛穴の奥にはまだ原因が残っています
膿は一時的に減りますが、アクネ菌や皮脂は再び溜まりやすく、同じ場所にニキビが繰り返しできる「炎症ループ」という状態に陥ります。睡眠不足や偏った食生活、ストレスなどが続くと皮脂の分泌も増えて毛穴が詰まりやすくなり、結局またニキビができてしまいます。膿を出すだけでは根本的な解決にならず、正しいスキンケアや生活習慣の見直しが大切です。

潰してもよいニキビと絶対に潰してはいけないニキビの見極め方

大人ニキビの種類

先ほど説明したとおり、自分でニキビを潰すのは非常に危険です。
一方で、医師によるニキビの圧出は確立された治療法であり、ニキビの種類によって圧出が適しているかどうかが異なります

ニキビの種類別リスクと判断基準

ニキビの種類特徴圧出の可否リスク
白ニキビ白い小さなできもの潰してはいけない色素沈着や跡が残る可能性あり
黒ニキビ毛穴の黒ずみ潰してはいけない炎症を起こし悪化する恐れあり
赤ニキビ赤く腫れ、炎症がある潰してはいけない炎症が広がり悪化する可能性大
黄ニキビ膿が溜まり腫れている医師による圧出可自己処理は感染・跡残りの危険

炎症がない白ニキビや黒ニキビは潰すべきではありませんが、黄色ニキビのように膿が溜まった状態の場合は、医師が圧出を行うことで効果的に治療できます。

皮膚科で行う「面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)」とは

皮膚科で行う「面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)」とは

皮膚科で行う「面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)」は、膿や皮脂で詰まった毛穴の中身を安全に取り出す医療処置です。
まず、患部を消毒し、細い針やレーザーで小さな穴を開けます。その後、専用の器具を使って毛穴の詰まりを優しく押し出します。施術中は軽いチクッとした痛みを感じることがありますが、数分で終了します。施術後は抗炎症薬を塗布し、感染や跡が残らないようにケア。費用は保険適用で数千円程度です。自己処理とは違い、清潔な環境と専門的な技術で行うため、肌を傷めず安全に治療できます。

潰してしまった時の正しい対処法

潰してしまった時の正しい対処法

ニキビを誤って潰してしまった場合、まずは患部を清潔に保ち、血や膿をやさしく拭き取る応急ケアが重要です。
その後は刺激の少ない洗顔料で優しく洗顔し、十分な保湿を行いましょう。詳しい内容につきましてはこの後ご紹介いたします。

潰した直後にすぐ行うべき応急ケア

ニキビを潰してしまったら、まず下記の方法で応急処置を行い悪化を防ぎましょう

  • 手をよく洗い、清潔にする。
  • 出た血や膿は、清潔なティッシュやガーゼで優しく押さえて拭き取る。こすらないことが重要
  • 患部に消毒液を綿棒やガーゼで軽く当てて消毒する。刺激が強すぎないものを選びましょう。
  • 傷口を乾燥させず、刺激から守るために絆創膏やニキビパッチで保護する。

応急ケアをしっかり行うことで、炎症の悪化や感染、ニキビ跡のリスクを抑えられます。次では、応急処置をしても炎症や赤み、跡が残ってしまった場合のケア方法について詳しく説明します。

炎症・赤み・跡が残った場合のケア方法

炎症や赤みが残った場合は、まず患部を冷やして熱感を和らげましょう
色素沈着には美白成分を含む外用薬の使用やUVケアが効果的です。クレーター型の跡は皮膚の深部組織が傷ついているためセルフケアは難しく、美容皮膚科でのレーザー治療や注入療法しか効果が期待できません。赤みや炎症が長引く場合や症状が悪化する場合は早めに医師に相談してください。セルフケアと専門治療の判断基準を理解し、適切に対応することが重要です。

関連記事:ニキビ跡の色素沈着をきれいに治す方法とは?|美容皮膚科医師が解説

まずは無料カウンセリング

最新肌診断機「VISIA」を使用して 治療プランを決定!

当院は開院19年以来、64,000件以上の肌トラブルに対応してきました。目視だけでなく、最新肌診断機器を活用し、正しくニキビの状態や原因をチェックいたします。ピーリングからレーザー治療まで幅広く導入しており、最適なプランをご提案させていただきます。まずは無料カウンセリングまでお越しください。

ニキビを潰さずに治すスキンケアと生活習慣

ニキビを潰さずに治すスキンケアと生活習慣

ニキビを自然に治すためには、刺激を与えずに適切なスキンケア生活習慣の改善が重要です。
優しい洗顔料で肌を洗いすぎないこと、過度な洗顔やこすり過ぎを避けること、保湿をしっかり行い皮脂バランスを整えることが基本です。また、ストレスや睡眠不足、偏った食事を見直すことで、肌の自然治癒力を高めることも大切です。こうした日常のケアの積み重ねが、ニキビを潰さずに改善へと導きます。次章では、詳しいケア方法をご紹介します。

刺激を与えずに治す正しい洗顔・保湿ケア

ニキビを刺激せずに治すには、泡で優しく洗う洗顔法が基本です。
弱酸性で肌にやさしいアミノ酸系洗顔料がおすすめで、例えば「キュレル 皮脂トラブルケア泡洗顔料」や「カウブランド 無添加泡の洗顔料」が人気です。これらは皮脂は落としつつ、必要なうるおいは残します。保湿はセラミドやヒアルロン酸配合の化粧水・クリームを選び、肌をしっかり守りましょう。洗顔時の摩擦は避け、泡で包み込むように優しく洗うのが効果的です。

関連記事:看護師が教えるニキビのスキンケア方法!

ニキビを防ぐための生活改善ポイント

生活習慣を改善することで、ホルモンバランスが整い、皮脂分泌が正常化することで毛穴の詰まりや炎症を防ぎ、ニキビの発生を抑制できます
十分な睡眠は肌の再生を促し、ストレス軽減は男性ホルモンの過剰分泌を抑えます。バランスの良い食事や水分補給により、体内環境を整え肌の健康維持に寄与します。詳しい改善内容を下記にまとめてみました。

  • 毎日8時間以上の質の良い睡眠を確保する
  • ビタミンB群やビタミンCが豊富な食事を心がけ、例えば緑黄色野菜や果物を積極的に摂る
  • 水分を1日1.5~2リットルこまめに摂取する
  • ストレス軽減のためリラックス法や軽い運動で上手に解消する
  • 紫外線対策を行う

関連記事:ニキビ肌に日焼け止めはした方が良い?美容皮膚科医師が教えるニキビ肌の日焼け止めについて

まとめ|ニキビは潰さずに治すのが最善の近道

ニキビは「潰さない・触らない・焦らない」が治療の基本です。
自己判断で潰すと細菌感染や炎症が広がり、色素沈着やクレーターなどニキビ跡になるリスクが高まります。爪や指による圧力で肌の深い真皮層が傷つき、修復が遅れて跡が残りやすくなるからです。医療機関の「面ぽう圧出」は、清潔な環境と専用器具で安全に膿を除去し、炎症を抑え感染を防ぎます。誤って潰してしまった場合は早めの応急処置と適切なケアが重要です。また、刺激を抑えた洗顔や保湿、生活習慣の見直しで自然治癒を促し、再発予防につなげましょう。ニキビに悩んだら早期に専門医に相談し、継続的なケアを心掛けることが最善の近道です。

ニキビの悩みは専門家に相談

VISIAを使用したカウンセリング

ニキビは自己流のケアで悪化することが多いため、早めに皮膚科専門医に相談することが大切です。
専門医は診断と適切な治療計画を立て、炎症の進行や跡残りを防ぎます。治療は決して難しいものではなく、患者さまお一人おひとりに合わせて進められますので、悩むよりまず相談してみてください。専門家のサポートで安心して治療を続けられることが、一番の早道です。気軽にご相談ください。

このページの監修医師

ハートライフクリニック院長 渡邊雅人

記事医師監修

渡邊雅人

ハートライフクリニック院長

記事医師監修

渡邊雅人

ハートライフクリニック院長

日本美容外科学会(JSAS)会員
アラガン施注資格認定医
ジュビダームビスタ認定医
ジュビダームビスタボリューマXC・ボリフトXC認定医

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