イソトレチノインは、ビタミンAの誘導体であるレチノイドの一種で、主に重症の尋常性ざ瘡(ニキビ)の治療に用いられる内服薬です。
皮膚の皮脂分泌を抑え、ニキビの原因となるアクネ菌の増殖を抑制する効果があります。
今回はそんな「イソトレチノイン」がいつから効果が出るのか、また注意点など詳しく解説します。

イソトレチノインの効果が出るまでの期間

イソトレチノインの効果が出るまでの期間

イソトレチノインの効果が出るまでは個人差がありますが、早い人では1か月、遅い人では4か月ほど服用を続けると効果を実感してきます。
通常1クールの治療期間は約6か月間とされておりますが、ニキビの状態などによって治療期間を延長することもあります。
イソトレチノインの効果は、通常以下の経過を経て改善するとされています。

服用開始後1ヶ月: 好天反応により、一過性のニキビ発症などが見られる可能性があります。
服用開始から2~3ヶ月: 効果が現れ始め、ニキビの改善がされていきます。
5ヶ月程度: 通常の服用期間

多くの患者さんは服用開始後2~3ヶ月でニキビの改善を実感し始めます。

効果が出るタイミング

平均2~3か月ほどでニキビの改善がされていきます。
ただ、イソトレチノインでの治療目的は「今あるニキビを無くす」だけでなく、改善後の「再発も防ぐ」ためなので、半年程度継続を行っていく必要があります。

イソトレチノインの効果の持続性は?

イソトレチノインの効果の持続性は?

イソトレチノインの持続性は内服期間によって差がありますが、お肌に耐性が付いて効果が薄れないよう、効果が出てから約1~2か月ほど休薬期間を設けます。
その為、約1~2か月ほど内服せずとも効果を実感できる期間が出てきます。

服用を止めた後の変化は?

イソトレチノインの治療が完了してやめた場合と、治療途中に服用をやめる場合で変化の仕方が変わります。

治療が完了してやめた場合:きちんとご自身に合った治療期間を経て終えれば、長期間ニキビを大幅に減らすことができます。
例)約5か月間の服用治療終了後、3~5年はニキビが作られにくくなることが検証されています。
ただ、イソトレチノイン自体直接的な抗菌作用はなく、あくまでもアクネ菌の数を減らすことが目的なので皮脂の大部分は戻ってきます。

治療を途中でやめた場合:ニキビの再発が高くなります。
また、自己判断で中断してしまうと炎症後の色素沈着を誘発してしまう可能性なども出てくるため、やむを得ず中断する場合は必ず医師に相談しましょう。

イソトレチノインの服用方法と期間

ハートライフクリニックでもイソトレチノインの服用治療を行っております。
推奨する服用期間等はクリニックによって異なりますが、当院で推奨している基本的な方法をご紹介いたします。

正しい服用方法

服用量:1日1錠(20週間継続)
稀に肝機能や脂質関連の数値に異常が出ることがあるため、副作用防止のため、血液検査を行いながら処方量を変えて服用していきます。
※飲み忘れた際に1度に2回分飲むのはやめましょう。

服用期間の目安

ハートライフクリニックでは、20週間(約5か月)を1クールとして治療を行っていきます。
ニキビの改善が見られない場合は服用期間の延長を行い、ニキビ再発防止を促していきます。

例えば重症ニキビの場合、再発を防ぐ投与量として「合計の服用量が120mg/kg以上になること」がアメリカの基準値として定められています。
やはり重度のニキビは治すのに時間も要するため、この目安となる服用量、期間が必要になります。

例)50kgの方の治療の場合、50kg×120mg/kg=6000mgの合計量が必要。  20㎎/日で服用する場合、6000mg÷20㎎/日=300日となり、約10か月の治療期間が目安となります。

イソトレチノインの副作用やリスク

イソトレチノインの副作用やリスク

イソトレチノインの副作用はさまざまです。
自己流や誤った服用の仕方をすると危険が伴いますので、必ず確認をしておくことが大切です。

イソトレチノインの副作用

肝機能障害・脂質異常症
イソトレチノインの服用中は、稀に血液検査の異常が起こるとされています。
ハートライフクリニックでは、検査値の異常を早期発見できるよう、購入時と継続するタイミングで血液検査を行わせていただいております。

頭痛
稀に起こる頭痛は軽度であれば、服用量を減らして調整しながら継続が可能ですが、症状が強い場合は中止が必要な場合はあるため、必ず医師にご相談下さい。

乾燥
服用中は体全体が乾燥しやすくなるため、お肌・唇の乾燥、ドライアイ、鼻出血などが起こる場合があります。
服用期間は保湿剤を使用して保湿を徹底することを心がけてください。

体の痛み
症状が軽度の場合は服用の継続が可能ですが、関節痛・筋肉痛・骨痛などで痛みが強い場合はご相談ください。
服用量・期間の調整、または中止などの対応をさせていただきます。

副作用を最小限にする方法

様々な副作用があるため、イソトレチノインの服用は怖いと思う方も多いです。
ですが、どんな副作用があるか知っておくこと、副作用の症状の早期発見で悪化を予防することができます。

禁忌と注意事項

禁忌事項


妊娠中・妊娠の可能性がある方
授乳中の方
肝機能障害のある方
血液検査で異常が見つかった方
うつ病などの精神疾患や心疾患の方
ビタミンA過剰症の方
成長期の方(骨端線が閉鎖し、身長が伸びにくくなる可能性があります)

注意事項


好天反応により、服用開始から数週間の間にニキビの症状が悪化する可能性があります。
血液の検査値異常防止のため、血液検査を必ず行います。
治療期間中は紫外線対策を行いましょう。
治療期間中はお肌が敏感になるため、ピーリングなどの刺激のある治療を行う際は医師に相談し、適切なケア・治療を行ってください。
ビタミンAを含んだ薬やサプリメントの使用を避けてください。
併用が不可能なお薬がありますので、服用中のお薬がある際は必ず医師にお伝えください。
飲み忘れてしまっても2回分をまとめて服用しないでください。(次の服用時間になってから通常の量で服用しましょう。)

まとめ

まとめ

いかがでしたでしょうか。
イソトレチノインの効果は個人差はありますが、2~3か月ほどから効果が出始めます。
また、「ニキビができる肌」を改善するためには半年は服用を継続することが大切です。
専門医の指導の下服用をしないと血液の検査異常防止などができかねますので、必ずクリニックで処方されたイソトレチノインを服用してくださいね。


ハートライフクリニックでは、イソトレチノインでニキビ肌を改善することはもちろんのこと、ニキビ跡などをきれいに治すための併用治療も行っています。
気になる方はぜひお気軽にカウンセリングにお越しください♪

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よくある質問

Qイソトレチノインの好天反応はいつから出ますか?

個人差がありますが、早いと服用してから2~3週間ほど経過した時期に、通常は1か月ほどの服用から好天反応が確認できることが多いです。
好天反応によってできるニキビは服用を継続していくと落ち着いていきますので、焦らず医師の指導の下治療しましょう。

Qイソトレチノインと一緒に飲んではいけないものはありますか?

・ビタミンA
・ミノマイシン、ビブラマイシンなどのテトラサイクリン系の抗生物質
・ステロイド薬
・フェニトイン(抗てんかん薬)
・セントジョーンズワート

服用中のお薬がある場合は、必ず医師にお伝えください。

Qイソトレチノインのデメリットはありますか?

乾燥したり頭痛が起きたりと副作用が発生する可能性がございます。
また、イソトレチノインは血液検査時に数値異常を起こす場合もあるため、必ず血液検査をして予防していきます。
その他の副作用についてはこちらをご覧ください。
>>>イソトレチノインの副作用について詳しくはこちら